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ものうる人びと

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#澤田瞳子

『赫夜(かぐや)』の〈全冊著者直筆サイン入り〉は、もっと騒がれていい

澤田瞳子の『赫夜』は7月末に発売された。もとは雑誌『小説宝石』で連載されていた作品の単行本化だ。平安時代初期に起きた富士山の噴火にまつわる群像劇を、国司に任命された主に京から連れられてきた「鷹取」という男の目を通して描いた作品。 時代小説、あるいは歴史ジャンルの中で、人の心に棲む澱を吐き出しながらパニックを描く筆致は、澤田瞳子の作品ならでは。苦しいのだが心地よくて、癖になる。加えて本作には「なにがあっても生きていかねばならない、人の心のありようを描く」という強い意志がある。

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