49歳が聞くHip Hop

日本語ラップシーンの世代をカウントするにあたり、どうやら私は第2世代にハマった世代である。ライムスター、キングギドラ、雷、ブッダブランド、ソウルスクリーム、マイクロフォンペイジャーが目立ち始めた時期なので95年から97年ぐらいかと思う。95年ごろはアメ村のタワーレコードにいけば、「あらライムスターのセカンドでてる」「お、口からでまかせのキングギドラでてるやん。」「シャカゾンビ?だれやろ。シャカタック?」「脱線トリオ?あーあのスチャダラの仲間ね。」「ブランニューモンキーズ?えらい普通のみためやな」と手あたり次第に買っては、ほぼ毎晩興奮状態。ときにクソもいっぱい掴まされた。(下町兄弟とか荒川ラップブラザーズとか)ただし大方は大当たりで当時は本当にスタイルウォーズでフローやライミングやリリックもまったく違う本当にオリジナル。レジェンドはすでにレジェンドになる準備ができていたと今になって言える状態である。ライムヘッド、四街道ネーチャーなどは上述の’玉’達とは違い、私をチンピクをさせることはできず、石ころだなと思ったが時代がたってもやはり石ころのままである。(申し訳ないが)

それから約30年経とうとしているが、レジェンド達は結構それぞれの道を歩んでいる。細かく言わないが、帯でラジオレギュラーを持ちギャラクシー賞を受賞するほどのタレント。現在のHipHopシーンのドン。アパレル業界で地位を築いた方。フェスの常連などの成功者も少しはいるが、ほとんどはカタギでたまにイベントや小遣い稼ぎのフィーチャリングラッパーになっている。それはまだかなり良い方で、過去の栄光だけに縋ってしょーもないアルバムをたまに出したりする半分ニートみたいな方もいる。

何が言いたいかというとそれくらい音楽で食い続けるということが難しいということである。ポップスターでさえそうなのだから、Hip Hopでなくともレゲエでもメタルでもパンクでも同じようなものだろう。

USシーンだってそうなんだろうと思う。ノリエガとかキースマーリーとか
U-Godとかジェルーなどに想いを馳せてしまう。

私は今でもかならずレジェンド達の新譜は必ずチェックする。
2019年にでたGangStarの新譜には度肝抜かれたし、ソウスクのTouKyo2022はヘビ口だし。ブッダのEPも良かった。この良さの表現は非常に難しいが、松田聖子のディナーショーが即完するようなものと似ているのか?
とにかく味わいが違う。懐古的ではない、また若返りでもない。今のレジェンド達がしかできないフローやリリックは俺たちおっさんヘッズしかわからない何かがある。もしどこかのクラブ94ー96年ごろのUSと日本語を混ぜこぜでやるイベントがあれば絶対にいくとけどなあ。

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