sumika「花鳥風月」Tour感想

本当は全曲レポとか音楽文みたいに書こうかとか色々思ったんですが、曲によって文章の長さに差がありすぎたのともう記憶が朧気なので開き直って好きな曲だけ書くことにしました(笑)

今回の感想は私が行った新潟テルサ2daysの話です。自分の記憶と他の人のレポとか読んで繋ぎ合わせてるので実際とはニュアンスや読んでくださる方との齟齬があると思います。

あとめちゃめちゃ文が多い。まとめたつもりだけど…温かい目で読んでください…



*祝祭

私この曲大好きなんですよね。その理由がこれまた大好きな『雨天決行』を受け継ぐような曲調と歌詞だから。疾走感と荒々しさが同居していて歌詞も攻撃的だけど、最後には希望に満ち溢れているのが本当にかっこいいです…

https://youtu.be/wuSRTrldqZc
MV公開されてから更に好きが募って(リンク貼っておく)考察を思い付くなどしたんですがそれは今回置いといて(前ならえをした手を横にずらす動作)


開始二曲目ということもあったし私のイメージが先行してたってのもあるんですけどそこまで荒々しくなかった。けれどその分歌詞と演奏を噛み締めて聴けてよかった。間奏のじゅんちゃんのギター、何かに追われながらも信念が突き通されてる音がして好き。


あと後ろの大きな木から「花鳥風月」と書かれた暖簾(段幕)?にセットチェンジしたのは痺れた。使われてた柄も「花」「鳥」「風」「月」とそれぞれ表していて細やかな仕事だなぁと思った。あの暖簾モチーフの何か売ってくれないかな(笑)
その暖簾が二番の「緊張感があったからやりがいが生まれたよ」のあとの一音ずつの所(伝わってくれ)で「花」「鳥」「風」「月」と一つ一つ照明で照らしてたのは鳥肌が立ちました。
sumikaは照明も曲の表現方法の一つにしてるから毎回地味に楽しみにしてるんですよ。ミラーボールの使い方とか色使いとか当て方とか。なんとも粋で素敵な演出ですよね(感嘆のため息)



*Flower

イントロとアウトロのギター大好きなんですけどいつ聴いてもチャイナぽく聴こえてしまうんですよね、謎(?)


この曲は会場全体で声を出して盛り上がる曲だと思ってたので「フラッワー!」等で声を出せないのは物足りないのかなーってそわそわしてたんですね。
でも全然そんなことなかった。腕上げたり跳び跳ねたりで各々熱を表現してたしステージ上のsumikaもそれを感じ取って盛り上げてくれてすごい熱かった。
「実らない現実は地に植えて」で片岡さんが大きく上から下に手を降ろしていく動作(伝わってくれ)がわりと好きなんですけど今回なかったな、悲しみ。

あとこれは声を大にして伝えたいんですけど二番の「そのダンジョンの先~桃源郷」間の鍵盤、最高なんですよ!!!音源でも分かるけどライブだとより分かる。音数が多くてきらきらしてるのに滑らかに弾いてる、音が跳ねてて楽しそうなんですよ。
詰め込まれた早口の歌詞を歌う片岡さんもすごいけどその後ろでこれまたすごい鍵盤を弾いてるおがりん。目と耳が足りないけど是非(ごり押し)



*わすれもの

きっと歌ってくれると信じてはいましたが、イントロ流れた瞬間にマスクの下で「おぁ…」と驚きと嬉しさの声が漏れた。片岡さんの歌声は勿論大好きだがおがりんの歌声も好きなのだ。察して欲しい(笑)

片岡さんは冬にくるまる温もりをたっぷり含んだ毛布みたいな歌声と私は勝手に呼称してるのだが、おがりんは冬の凍てつく寒空の澄み渡る空気のような歌声だと思う。だからこそこういう真っ直ぐに想いを伝える曲がとてもよく似合う。
『enn』のおがりんの歌声と鍵盤始まりはいつ聴いても泣きそうになるのだが『わすれもの』の煌めいた鍵盤からの歌声はどきどきしたしあまりにも声色が優しすぎて更に動悸が加速した。その優しい歌声が尚更この歌詞の良さを際立たせていて好きだ…『また会えるさって気を抜いて、いつかが永遠に変わる』の所がめちゃめちゃぐさぐさ刺さる。好きな人達に会いたくなるね(泣)


片岡さんは『enn』では歌やコーラス入ってたけど『わすれもの』の歌には何にも干渉してこなかったのが驚きでもあった。
けれどアコギを弾きながら見つめる表情が「うちのおがりんすごいでしょ?」という彼への絶対的自信と信頼に満ち溢れていたしそれはコーラスをしてたじゅんちゃんにも向けられていた感じがした。
おがりんは片岡さんがいるからボーカルをしたがらない(インタビュー参照)のだけど、こうやってどんどん機会が増えていくのはきっと片岡さんからの愛を沢山受けてるからなんだろうなぁと改めてこの曲が好きになった。



*溶けた体温、蕩けた魔法

大好きな着席パートだ~~!!!となりました(笑)席があるホールならではのこのパート、ラヴですね。
立って声を出したり手をあげたりするのも好きだけど、こうやってしっとりじっくり歌と演奏に集中できる着席パート大好き、もっと増えて欲しい。


片岡さんの歌声とおがりんの鍵盤とコーラス、サビのじゅんちゃんのコーラスだけっていうのがどう考えてもすごいと思う。sumikaはわりと色んな楽器やコーラスなどの音を使うバンドだけど、誤魔化しが効かない音の少なさは自分達の曲の絶対的な自信とお互いの呼吸の合わせへの全信頼を垣間見てる気がした。

https://youtu.be/TSIreXp-Kmc

原曲も勿論好きだけどあの静まり返った空間で歌い上げる片岡さんとおがりんの鍵盤は特別感があって好きだ。緊張感があるのに優しく脆く紡がれる『溶けた体温、蕩けた魔法』は息をするのも申し訳なくなるし終わったら感嘆と尊敬のため息しか出てこない。
二番の「グレーな表情で見つめないで」の歌い方がすごく好きです。柔らかくて切なくて、ちょっと愛おしさが滲んでる印象を受ける。

ラスサビ前の「僕ら寄り添って」に入る前に二人で顔を見合わせて息を整えて、ちょっとはにかんでから歌い出すのすごい良かった。
その後「ちょっと面倒だけどね~」がそれまで静かに歌ってた片岡さんが一気に言葉と声量を強めたのが鳥肌がたった。堪えていた感情を露にした感じで、それが尚更曲の雰囲気を儚く、けれど優しくさせてて切なくて胸が締め付けられた。


あとこれは個人的な感覚なんだけど、一日目の方がおがりんの鍵盤の音がはっきり柔らかく聞こえた。指先に感情が乗っててそれを一つ一つ溢して鍵盤の音色を会場に落としていくような、雨の雫が落ちていくような感覚…伝わらなくてもいいけど本当にここが良かったことだけは伝わってくれ…



~余談パート①~

この暗転して転換してる時に流れてる音楽、めちゃめちゃ好きなんですよ。これ私いつから言ってるんだろうと思ったら「ファンファーレ/春夏秋冬」Release Tourから言ってた。

いつだったかのかは、時間経過で撮った星空(夜空に光の円が出来てる)みたいな音楽だなと思ってて、今回はがっつりプラネタリウムで流れてそうな音楽だなぁと思ったんですよ。
次何の曲が来るんだろう…って静かに心の中で感情が高鳴るあの音楽、大好きなのですが一体誰が作ってるのでしょうか。



*Traveling(一日目)/ナイトウォーカー(二日目)


ここでこのポジションが日替わりだったのだと二日目に気付きました(笑)Travelingはやっぱり凄まじい、安定的に片岡さんがかっこいいので割愛(代わりにMV貼っておく)。私がここで語りたいのは二日目のナイトウォーカーです。

https://youtu.be/eo4D1vunO4s


ナイトウォーカー、あのミディアムテンポを作らせたら右に出るものがいない安心と信頼のおがりん作曲(Summer Vacation参照)なのでインストと行ったり来たりしながら聴いてた曲。
けれど、まさか、魅せ方が、スタンドマイク………ハンドマイクで歌うものだと思ってたからギターを置いて自分のマイクの前に立って歌い出した時はあまりの衝撃で膝から崩れ落ちそうになったし、一番終わるまでずっと指が震えていた。

スタンドマイク片岡健太、すごく良い。曲の世界観と片岡さんの優しく艶っぽい歌声に耳と目が釘付けになってしまった。こういう曲の時の片岡さんの歌声はずるいよなぁ。
それに私はバンドマンの指の動きとか手の動き見るのが地味に好きで、片岡さんも結構そういうのが見てて楽しいのでじっくり見れて良かったなぁ。


もっと積極的に取り入れて欲しいスタンドマイク片岡健太。個人的には『惰星のマーチ』に使って欲しい(強欲)



~余談パート②~

曲の感想ではないけれど、今回のツアーにフレンズの太郎さんが参加したのは驚きだった。しかもコーラス&ギター…まさかギター弾くとは予想してなかったので歓喜した(フレンズから太郎さん好きだった)
けれどその太郎さんが参加したことによって片岡さんは今回わりとハンドマイクになるタイミングが多かった印象。そして客席とメンバーにめちゃめちゃ視線を向けてた印象。
ツアーが延期・中止とかになって会えなかった分を埋めるかのように縦横無尽に動き回ってた感じだった。久々に見たけど躍動感あんなにあったっけ?って感じでした(笑)


あとは…おがりんはメインで歌うことが多くなったし、今考えれば鍵盤二台(時に三台)にほぼ全曲のコーラスやってたから負担が減って良かったなぁとは思うんですけど…太郎さんがコーラスをしてたのでおがりんのコーラスが減ってたのがちょっと悲しかった。
好きなのよね…寂しかったですけど…Travelingの上ハモ大好きなんですけど…負担が減るのはいいこと!体が資本!(?)



*感想

結論から言うと最高でした。生で音を浴びる良さを改めて実感しましたし私はやっぱりライブに行かないと駄目な人間なんだと再確認した(笑)

実は直前まで行くか悩んでいたんですね。丁度公演がある月頭に感染者がちょっと増えていて、県外の人も来てるし危ないんじゃないかって不安だったんですよ。

けれど片岡さんが本編始まる前にそのことに触れてくれて「行かないという選択をした人も正解だと思います」と言ってくれた時にスッーと胸につっかえていた不安やら後ろめたさみたいなのが消えていきましたね。
更に「来てくれたからには俺らに全部任せてください」と宣言してくれた瞬間に泣きそうになってしまった。彼らも相当の覚悟とリスクを背負ってツアーを回ってる訳だしどこでなにが起こるかも分からない。勿論それはこちら側も同じだけど、演者側がこの発言をするって中々言えないなと思った。
だからこそそれに私達は答えないと思ったしライブが終わった二週間はめちゃめちゃ体調等気を付けました(笑)



「花鳥風月」、意味は『自然の美しい風物』また『それを鑑賞したり、材料にして詩歌などを創作したりする風雅の遊び』
延期・中止などを経てやっと開催されたツアー。生活様式も変わったし人との繋がり方も変わったけど、何かを好きだー!と思う心はやっぱり変わらないのだなぁとこのライブを見て思ったし、何でも忙しなくて切羽詰まった今にはこうやって何かを慈しむ気持ちが必要なことかもしれないなぁとも思った(渋滞にハマって開演二分前に滑り込んだ私には確実に必要です)

一日目は一人だったけど二日目はずっと一緒に見たいねって話してた子とやっと見れたのも嬉しかったな。一人で余韻を噛み締めるのも人と共有するのも楽しい、それも改めて実感しました。早く気軽にライブ行きたい(泣)



とりあえず今回はこの辺で。書きたいことは沢山あるのにー!時間と気力と語彙力が追い付かない!!悔しい!!
余裕があったら好きな曲の良さや考察を語り尽くしたいんですけどね…シャケとか祝祭とか惰星とか。Babelも書きたいよね…果たして実現するのかしら、これからの私に期待ですね(無理そうな雰囲気を醸し出す)


とりあえツアー完走お疲れ様でした!そして第二幕!絶対当てるぞ!!!!と、有給とカレンダーと仕事の都合とにらめっこしてる私なのでした。



おまけ

前述したように新潟一日目二日目で行ったけど、一日目の彼らはちょっと変というか、不自然でした。
例えるなら…「久しぶりに仲良しな友達に会えて嬉しいんだけど、あまりにも久々過ぎて元々の距離感が掴めなくて自然になるまでまだ時間を有するぎこちない感じ」(伝われ)

本人達もその自覚があったようだしなんか全体的にテンションが不自然だった。自己紹介MCの順番決めじゃんけんのじゅんちゃんとおがりんのやり取りとか各々のお話とか。
特に片岡さんはお話してる時、いつもならわりとスマートに起承転結してるのにとっちらかってたし頭でまとめるより先に感情が言葉に出てきてる感じがした。あんな片岡さん、初めて見た。
アンコールラストの『晩春風花』のアウトロ、感情が抑えられなくて何かに追われるように感情を露にして言葉にしてたのは本当にびっくりした。


片岡さんが「なんでこんなテンションなのかわかった。次新潟来る予定ないからだ」と溢していて(多分第二幕決まってたんだろう)「どうしたらいい?」と情けなくメンバーに聞いてたのちょっと笑ったし「作れば良いんじゃないですか?」とじゅんちゃんが断言してくれたのは嬉しかったなぁ。当分はないけどまた来て欲しい。


sumikaは新潟を好いてくれてるイメージがあって、今回の自己紹介MCでもバロンさんが「新潟で入った銭湯のお湯がめちゃめちゃ熱くて背中が真っ赤になった」とか片岡さんの「長岡花火のフェニックスに感動しすぎて脛噛ってた」って話はわりと鉄板ネタなので笑いました(笑)
じゅんちゃんが「夜に川沿いを散歩して、写真撮っちゃいました!」とMCで話してくれて「(きっとやすらぎ提だな…)」と思ってたので嬉しかったし、その写真を終演後Twitterに上げてくれてまさにその通り!しかも丁度めっちゃ使ってました!!と勝手に共感して嬉しくなりましたね(笑)
片岡さんに至っては「大地の芸術祭に連れて行って貰って…あ、大地の芸術祭というのはね?(説明をし出す)」という君こっち(新潟県民)側なんですか?という場面が見られたのが笑いました(笑)



おまけが長い。ここで本当に終わりです!ここまで読んでくださってる方がいるかは定かではないですが、読んでくださってありがとうございました!!!

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