楽器と歌の事
ワウペダルっていうギターペダルがあります。
足で操作すると実際ワウワウって音になる機械なんですけど、えと、音源だと例えばサンタナのEuropeの後半、ソロの途中からギョワ〜ンみたいな感じになってるやつです。
レッドゼッペリンのDazed And Confusedの冒頭のハーモニックスにもワウかかってますね。
後まぁそのまんまだけど、ワウワウワトソンって人がいます。
チャカポ〜みたいな音を自分のオリジナルな技として持っていて、曲によっては音程的には一音も存在してない。。。要するにパーカッション的なプレイで一曲通すようなプレイもいろんな録音で気ことができるワウの達人です。
全然ソロも何も弾かないのにハービーハンコックと一緒にやってたり、他にも良いメンバーと演奏してたりします。
何しろ名前がもうワウワウですから。。。確かにかっこいいんですけど、本当ワウ踏んでるだけ(失礼)。。。なんです(大好きなんですけどね)。
ギター単体で出来る操法的な表現として、ビブラート、スライド、チョーキング、物によってはアーミングってのもあったりしますけど、ペダルワウのエフェクトってのはそうした操法的な表現に並べることができる、いわゆるオートマチックじゃないエフェクトって言えるかもしれません。
コーラスやディレイエフェクトやなんかは、一度設定したらそれを機械的に繰り返すわけですから、操法的な表現とはちょっと言いにくい感覚があります(オルガン奏者がレスリーのロータリーの速度をスイッチで変化させるのは半オートマチックではあるけど操法的な感じだと思います)。
で、こういうワウエフェクトやビブラートやなんかをどうかけるかっていう基準?っていうか、そもそも楽器の音を出すモチーフ(その一音をどう弾くかを決めるものみたいな感じでしょうか)みたいなものって実際に口を動かして発した歌ってことになると思うんです。
う〜ん、うまく説明できないもどかしさ。。。すみません、もっと語彙があれば良いんだけど。。。伝わってくれてると嬉しいです。
よく良い楽器の演奏を語るときに、ああ、あのジミのソロは歌ってるよね〜とか、ポーカロのドラムは歌ってるよね〜とか言ったり(最近言うのかな)。。。したものですが、なんていうかある意味そうなんだけど、ここで私が言いたいのは、比喩を除いた実際に口が動いて発声している歌とのリンクなんです。
例えば童謡のチューリップって歌を子供が歌ってる感じを真似して歌うと、顎が上がっているというか発声のポイントが喉の上の方なイメージになりませんか。
アヒルやカエルの鳴き真似をしているような喉の感じといったらわかりやすいでしょうか。
これをなんか合唱団がゆったりハーモニーを歌っているイメージで同じチューリップを歌うと。。。なんかのギャグみたいですが、とにかく喉の位置が奥に、下に降りているイメージ、顎の奥を開くような感じでしょうか。
耳に入った音を声真似しようとしてもこれだけ声や喉の状態なんかを変化できるこの歌の感じを、どう楽器に反映するのかって事を考えてビブラートやワウ、ひいてはソロライン、コードプレイ、ドラミングなんかにも反映させていったら、より表現豊かに演奏できるんじゃないかなって思います。
ワウペダルを踏むときには実際にビャウピョコチャカポコとか、ビブラートかけるときにはヤ〜〜〜って声でビブラートかけてみた感じを真似してみて、そうなるように練習してみて欲しいです。
当然ギターなら左手のテクニックだけではなかなか似なくって、右手の振りやピッキングの強さ、弾く位置なんかでも音が変化します。
とにかく色々試して、自分の歌、実際に口から発しているもの、そしてその動機となる自分の頭の中で鳴っているサウンドを楽器を使って外に出すようなイメージでしょうか。
パーカーのドナリーのメロディーや、マイルスのマイファニーバレンタインのメロディーを歌って真似してみましょう。
ジミのパープルヘイズのコードプレイ、スティーリーダンFMのポーカロのドラム、ハートブレイカーのギターリフや。。。もうとにかくかっこいいと思った演奏を歌真似して、それを自分の楽器でどうやったら似るのか工夫していると、だんだん楽器の音を借りて自分が歌っている感じになっていくと思います。
昔Tommy DorseyのYes, Indeed!って曲を聴いた時に、こんなハーモニーは全員が歌ってなきゃ不可能。。。って泣きそうなくらい感動したのを覚えています。
しかし一人でチョーキングしながら叫んでる自分の姿は。。。誰にも見せられないですね。。。やばい。
イェイ!
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