日本陸上で客を呼ぶにはということを考えてみた

スタンドを観客で満員にしたい。
スタッフ選手問わずそういう投稿をよく目にするがはっきり言って根本から考え方がズレてるようにしか見えなかったのでどうすればいいかを考えてみた。

なんで陸上の試合を観に行かないといけないの?

スポーツは興行である以上観客を一人でも増やさないと収益にならない。

ただ、陸上というはそれこそ娯楽がほぼなかった古代ならともかく観るスポーツとしては絶望的に向いてない。

陸上が観るスポーツとして向いてないのは以下の理由

•ゲーム性が皆無
スポーツを見てて興奮するのは点を取ったりスーパープレイをしたのを目の当たりにした時だろう。

ただ、陸上というのは記録を競い合うもので球技のようなゲーム性は皆無と言っていい。

サッカーやバスケならドリブル一つで観客を沸かすことはできるかもしれないが、陸上で観客を沸かすことができるのは予想を遥かに上回る好記録が出た時かメダルを期待できるとかそういう時くらいだろう。

• 競技自体長い
野球が嫌いな人が理由として挙げるものの一つが試合自体が長いというのがある。

今はわからんが昔は野球のせいで見たい番組が見れなかったというのは一度は経験したんじゃないか。

大半の競技は決められた時間で相手よりも多く点をとった方が勝ちだから、9回終わるまで時間制限がなくて下手すれば23時を超えは野球は特殊だな。
ただ、陸上はもっと長い。

俺含めみんな大嫌いな仕事の1日の労働時間は雇用形態もあるが基本8時間が基本だ。
最近は1日の仕事が終わったと思ったら打ち合わせたかのごとく仕事の山を俺に積んできて目眩がして倒れそうになった。

会社のパソコン何回殴ったかわからんレベルで一回壊れかけて焦ったのはここだけの話

在宅だがこんな調子だからテレワークでサボるなんて都市伝説としか思ってない。

おれもサボれるほど仕事減ってほしいが日に日に上がクソみたいな要求を言ってくるから絶賛転職活動中だ。

もとむストレスフリーで収入と休みが今より多いところ。

仕事大好き人間でもなけりゃ8時間なんて椅子に座るだけでも苦痛だろう。
もっと働いてるとかそういうのは抜きで

日本選手権のタイムテーブルを見てほしいが、1日の競技時間は6時間を超えている。
https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1727-3.pdf

もちろん競技ごとに見れば長くても数十分だが、そんな長時間競技場にいるのは関係者かマニアくらいだろう。

競馬だって朝から最後まであるようなタイプはそれ以外やることないような人種くらいだ。

朝から晩まで競技場に居座りたいなんてまぁいないだろうね。

競技が明確に分かれてるんだから見たいものだけ見に来るのが当然の心理だろう。

•見ててつまらない
陸上というのはほぼ変化がなくてかなり単調なスポーツだ。
格闘技みたいに派手なKOもないし競馬みたいに勝ち負けを予想して当たればお金がオッズ分返ってくるわけでもない。

当たり前だが好記録なんて毎回出るわけじゃない。
よっぽど好きな選手がいない限り勝ち負けをそんなに気にするなんてしないだろう。

陸上の観客を増やすには

スポーツ観戦に金を払うということは当たり前だが何かを期待してる。

スポーツは興行だが競技によっておそらく求めてるものが違う。

カテゴライズするならこんな感じだろう

•有名人やスタープレーヤを見たい。
スポーツの分野に限らず一番多いのはこれだろう。

サッカーはほぼ見ないが俺もメッシが近くでプレーするなら見に行きたいし観客のほとんどがスタープレイヤーを見たいという真理が大きいと思う。

ただ残念なことに陸上にはスタープレイヤーが世界レベルでいない。
いわんや日本をや

•サッカーや野球などのチームスポーツの場合
贔屓に来ているチームの勝利

まあいうまでもないよな。
今年阪神が日本一になったが阪神が甲子園で試合やってる時の観客や帰りの電車で阪神の格好してる乗客もかなり多い。

阪神は大阪の球団と思ってる奴も多いかもしれないが兵庫の西宮なんだよな。

大阪の球団はオリックスバッファローズなのに近鉄時代から客が少なくて京セラ行っても割と空席多いのが悲しくなる。

あとこういうチームスポーツの場合観客として場の一体感も目的にしてるのも多いんじゃないかな。

•陸上の場合
好記録や歴史的な瞬間

100mに限れば近年で一番盛り上がったのは2017年だろう。

誰が一番最初に9秒台を出すかが期待されてた時期だ。
俺が試算した結果9秒台は一人当たり4000人の集客力があると思ってるしおそらく現実的な数字だろう。

好記録を出さないと世界で戦えないのは当たり前だが、まずは記録や結果への期待感だな。

ラグビーもその辺大きいと思う。

ただ、ここで注意したいのは国内の歴代記録や国別の100mで10.10以下で走った選手の数とか、そんなものにはなんの価値もないこと。

チャンピオンシップスポーツでよく言われるのが2番目以降の記録はほとんどの人間には関心がないこと。
結局見たいのは世界一だけなんだよ。
ただ、100mみたいに世界一速い人を決めるスポーツとう先入観があってかつどのくらいの記録を出せばすごいというのが一般人でもわかるというのが大前提。

200m以降は悲しいけどどんなタイムで走ろうがマニアか陸上やってた人以外には速いの基準がわからないし興味すら持たれないんだよな。

9秒台も歴史的な快挙の部分だが、リレーみたいにメダルを取ってそれを見たいと思う層。

陸上が一番増やさないといけない客層はこの辺だと思う。

ただ陸上で例外的な競技が駅伝だ。
上で書いた通り陸上で期待されるのは好記録である。
しかし日本の長距離が世界で戦えるかと言えば口が裂けてもYESとは言えない。

戦えたなら日本人最高記録なんてフレーズはまず使われないし長距離以外で使われるのを見たことがない。

駅伝が違うのは大学対抗ということ。
どんな記録が出るかじゃなくてどの大学が勝つか。フォーカスがそこになっている。

人間は集団を形成する生き物だ。
普段スポーツを見なくてもワールドカップやオリンピックを見るのは日本への帰属意識が関係してると思う。

大学も似たようなもので、大学の進学率は6割を超えている。
箱根駅伝を正月のイベントとして成功させた功績も大きいが、大学を見て家族意識が芽生えて応援してる人も多いんじゃないか。

陸上は個人競技なので横のつながり作るのが苦手なタイプが多いと思う。

ただ、世界の壁に弾き返されてる以上個人競技だけどチームスポーツに性質が近いにしないと今後もスカスカスタジアムになるだろうな。

その辺も思いついたらいつか書く予定

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