見出し画像

第35話:ウイニングライブ(ライブイベント)

章末なのでおさらい!

ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」は、かつて日本競馬に実在した名馬(競走馬)をモデルとする「ウマ娘」をメインキャラクターにしたゲーム制作会社Cygames(サイゲームス)によるメディアミックスプロジェクト(クロスメディア)である。

2016年に企画が発表されるとアニメ、ゲーム、コミック、キャラクターソング、ライブイベントなどが次々と展開された。

2018年にアニメ第1期の放送が始まると、美少女・馬・スポ根を織り交ぜたストーリーが人気を博し、着実にウマ娘(=競馬)ファンを増加させていった。

ウマ娘がブームと呼ぶに至るようになったのは、2021年1月から始まったアニメ第2期(Season 2)と、その最中の2月に発表されたスマートフォン向けゲームアプリの配信(2月24日)からである。

ゲームはプレイヤーがトレーナーとなって、現在の日本中央競馬会(JRA)で行われている実際のレースをモチーフにした「トゥインクル・シリーズ」に向けてお気に入りのウマ娘をトレーニングさせてレースに勝利し、多くのファンを獲得していくというものである。

またレースに勝利すると、パドックで「ウイニングライブ」が行われる(優勝ウマ娘は「センター」となる)。

ジャンルは育成シミュレーションゲームにあたり、競走馬を萌え擬人化(美少女アイドル化)したキャラクターであるウマ娘はゲーム性の面白さ、遊びやすさもあり、男女問わず支持されることとなった。

アニメ・ゲーム共に感動的なシーンが豊富に散りばめられている。

「ウマ娘」はモデルとなった各競走馬の史実に基づいた個性や経歴(戦績)を反映したエピソードを取り入れるなど(ゲーム内の目標レースなどに指定)、その細部まで考え抜かれた設定へのこだわりに既存の競馬ファンのみならず、新規参入者の高い支持率によって現在もなおブームを巻き起こしている。

で、今回はこの「ウイニングライブ」とは何かについて考えていきたい。

これは言うまでもなく「UMAMUSUME PROJECT」のライブイベント(主に若手女性声優さんたちが出演)と連動している。

これについてもおさらい。

レース後に勝利したウマ娘(担当:若手女性声優)が歌うというシステムは現実世界のCD発売やライブイベント開催と連動している。

2016年3月26日に東京ビックサイトでサイゲームスの新プロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』が発表された。

本プロジェクトのテーマソングを若手女性声優が担当することは、当日披
露された楽曲「うまぴょい伝説」を起点としている。

https://www.famitsu.com/news/201603/26102315.html(「サイゲームスの新プロジェクト『ウマ娘 プリティーダービー』が発表された【Anime Japan 2016】」ファミ通ホームページより)。

声優さんたちはアニメのOP、挿入歌、ゲーム楽曲を担当(主要ライン)。

ゲームのメインテーマ曲である「GIRLS’LEGEND U」は「うまぴょい伝説」と同じ意味である(ポストメディア編集部 2021: 77)

ウマ娘のキャラクター(イメージ)ソング等もウマ娘役の若手女性声優が担当することになった。

この始まりがアニメよりも早かったことはすでに述べた。

なお、アニメ第1期と第2期のOP、EDは本作の中心チーム<スピカ>のメンバーが担当した。

またゲーム上において推しウマ娘を1着にしてセンターで歌わせたいという心理は推しメンバーをファン投票によって応援し、次作の選抜メンバー(優勝者はセンター)を選考するAKB48選抜総選挙と類似する点があった。

そもそもチーム<スピカ>のメンバーが7人で(初期の)「神7」と言えた。

また現実の競走馬もファン投票によって出走馬を決める「宝塚記念」(上半期)や「有馬記念」(年末)などがあり、GⅠ開催日には競馬場で出走馬のオリジナルグッズ(ボールペン、ストラップ等)も販売されている。

ここにも「推し」の構造が含まれている。


アニメ、ゲーム、コミック、キャラクターソング、ライブイベントなどが次々と展開された「UMAMUSUME PROJECT」は紆余曲折を経ながら、

キャラソン、コミック、ライブイベント、アニメ(第1期)と「ぱかチューブっ!」から2年以上の時を経てゲームがリリース(2021年2月24日)された。

さて、ライブイベントの歴史は結構古い。

アニメまでは地下活動、普通のアイドルとあまり変わらない活動をしてきた。

コミックも認知度が高かったかと言えば、甚だ疑わしい。

今年、ゲーム「ウマ娘」界隈において4thイベントはパワーワードであった。

この歴史について簡単に振り返り、ひとまずペンを置きたい。

1stイベントは2017年7月1日に舞浜で行われた。

ここに集客できる力が既にサイゲームスにあったことが驚きである。

スタゲー時代のキャラソンやコミックの影響があったということだ。

私はアニメを中央の新馬戦と捉えたが、古参のウマ娘ファンからみると、

若手女性声優さんたちのイベントだったということがよく分かる。

(客層は秋葉原を中心とするアニオタ、声オタが中心・・・)

2ndイベントは2018年10月14日に幕張メッセで行われた。

この頃にはアニメ第1期が始まり、客層も大きく変わったはずである。

認知度もグッと上がった。

3rdイベントは2021年8月28、29日に東京ガーデンシアターで行われた。

この辺りはゲームも配信(リリース)されて女性客も少しずつ増えてきたと思われる。

まさにアプリ全盛期(ハーフアニバーサリー)のときである。

そして言わずと知れた

4thイベントは2022年11月5、6日にベルーナドーム(所沢、ライオンズの球場)で行われた。

これは説明不要だろう(笑)

4thは数回やったのですけどね・・・笑

おしまい!

参考文献:

ポストメディア編集部(2021)『ウマ娘 プリティーダービーマガジン』一迅社

(2022.12.25)



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?