ロビンソン

この前カラオケでスピッツの「ロビンソン」を歌った時に思い出した話。

それは小学5年まで遡る。

たしか休みの日に家で、プロレスを観ていた時。
(お父さんがプロレスが好きで、ケーブルTVの昔のプロレスをよく観ていた。)

そのプロレスの試合というのが、

藤波辰爾VSビル・ロビンソン

だった。

軽く選手紹介。

まずは藤波辰爾選手。

藤波辰爾選手のキャッチフレーズは「ドラゴン」

そして、技にも「ドラゴン」が付く。

中でもドラゴン・スープレックスという技はこの人にしか出来ない技だ。

(藤波辰爾さん本人が胸張って言ってた模様。)

一方ビル・ロビンソン選手。

イギリスの選手。

そして彼もスープレックス系の技が得意技で、その派手さと威力で「人間風車」と呼ばれていて、ヘビー級ではとても強い選手であった。

僕は、とにかく小学生だったので「ドラゴン」という異名、そしてかっこいい技名から藤波辰爾選手を応援していた。
(子供なんてそんなもんですよね。)

その試合は、お互いが派手な投げ技や、アクロバティックな動きから結構激しい試合で、とてもエキサイティングな試合だった。

藤波選手頑張れ‼︎

と思いながら観てると、急にお母さんが来て、

「あれ、ビル・ロビンソンじゃん懐かしい。」

と、言って入ってきた。

僕はお母さんがプロレス詳しくないと思っていたので、なんでビル・ロビンソンの事知ってんの?と問いかけると、

その答えエピソードとして返ってきた。

それはお父さんとお母さんが出会った頃に遡る。

(ちなみにうちのお父さんとお母さんの出会いは、知り合いの紹介らしい。)

そこで、初めて2人きりで食事をした時、お父さんは人見知りだったらしく、ずっと無口で黙っていたらしい。

お母さんは何か話さなきゃというプレッシャーから、数少ない情報から話題を提供しようとする。

そこで目に付いたのが、柔道一筋だったお父さんのガタイ。

そしてそのガタイを見て勝手にプロレスとか好きそうだなと判断。
(その判断が功を奏す。)

そしてその後放った言葉がこうだ。

「あの、ビル・ロビンソンって人知ってます?」

(めちゃくちゃピンポイントな模様。プロレス好きですか?の方が良かった模様。)

というのも、その当時お母さんは、自分のお父さん(僕から見るとおじいちゃん)とたまたまプロレスを観てて、ビル・ロビンソンの試合を観ていた。
それで知って、お父さんに話を振ったらしい。

(「人間風車」の異名は凄く、ついでに観ていた女性の脳裏に焼けつけるほどの実力だった模様。)

お母さんの判断通り、プロレス大好きなお父さんはその話題に食いつき、そこから話が盛り上がり、打ち解け、交際までいったらしい。

(お父さんは気を許すと意外とお喋りなようで。)

が、それをニコニコしながら話すお母さんの後ろではお父さんは無口だった。



でもひょんな事から両親の過去を聞けてほっこり。

 

そして心の中ではビル・ロビンソン頑張れと寝返った自分がいましたとさ。



(ありがとうビル・ロビンソン、あなたは恋の人間風車だ。)





え?




最後まで読んでいただき、ありがとうございました🙇‍♂️


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