刑事がアパレルメーカー起業 3
Chapter3 Stupid Idea
第3章 間抜けなアイデア
さてさて、退職しましたよ。
令和3年4月1日午前0時をもって司法権消滅、守秘義務以外は司法官憲の権限と義務は解除となりました。
久々の民間人!!朝目が覚めたとき、思いの外爽やかでした。
マックス・ヘイズ(もちろん仮名です)警部補から
2丁目のまーちゃんに戻りました。
どうしよう、どう食っていこうか?
妻も娘もさほど不安を感じていない様子。
もちろん漠然とした心配はあるだろうが・・・
家族揃って楽天的である、うーんこれは長所か短所か、おそらくはその両方だろうな。
まぁ、切羽詰まればバイトすればいいさ、雇い主がいればだが・・・
今はスティックトゥダプラン、当初の計画に従おう、そう起業である。
根拠の無い自信はあった。
最初に思い付いたのは、ベンチプレスやダンベルフライの際に背骨とベンチの間に挟み、大胸筋にストレッチを掛けて負荷を増やすための樹脂製の道具だ。
半月型のものは既に存在するが幅が広すぎて肩甲骨に干渉し可動域に不満があった。
そして既存のものはフラットベンチしか想定していない。
そこで、オレは、幅が狭く、ベンチとの接地面にシリコンテープを配し、粘着力でどんな角度にも対応するものを作ろうと思った。
これは大ヒットするぞー!!
そう思った、何故ならオレ自身が欲しい、きっととんでもない大胸筋が作れるぞ。
世の男子は大胸筋が欲しいに決まっている!!
これを書いている現在に至ってもある程度の勝算はあると信じている。
しかしだ、しかしながら、門外漢で資金に乏しいオジサンが、樹脂製品製造業者、加工業者、企画業者から全く相手にされない状況に直面し、計画は現在まで頓挫中、計画のシフトを余儀なくされた。
次なる「間抜けなアイデア」やいかに。
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