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yoshiko abe quatre chambres Ⅱ -4つの部屋-

アベヨシコさんの作品は「quatre chambres Ⅱ -4つの部屋-」というタイトルのように4つの描き方に分かれています。シルクスクリーン、油絵、立体、ミクストメディア、と見応えがたっぷりです。
アベさんは、感じ取った景色や気配を、素早く色彩に、そして形へと画面に乗せて、ひとつの作品を創り上げます。アベさんの感覚によって瞬間的に捉えられた、生活空間の中でのモチーフたちが可愛らしく軽やかに作品として誕生し続けます。
技法は違っても、矛盾する事なくどれもアベさんの世界観であり、言葉では現しきれない美術的なエネルギーがほとばしるように伝わって参ります。
小さな油彩画たちは、ポップな軽やかな楽しさがいっぱいです。
平面作品のコラージュ、またマットなタッチに着彩された紙の立体オブジェを混えたコラージュ作品も、今回の展覧会では、白いボックス型の額の中でエネルギーを放っておりました。
具象、抽象、折り混ぜながら自由な表現形態で描き続けるアベヨシコさんの、湧き出でるクリエイティビティーは、驚くべきパワーで息づき続けております。
アベヨシコさんの作品制作にはスピード感があり、そのため作品の分量もたいへんな数がありましたが、今回の個展会場では先述の4つのカテゴリーに分けられて、見易くメリハリのあるレイアウトで展示されました。
瞬間的な勢いを必要とする作品を描く作家さんの場合、その方自身の調子の波があって、タイミング的にその感覚を掴んで創作に臨む、という事を良く聞きますが、アベさんは何時どんな時でも安定していて、調子の波はないそうなのです!
豊かなエネルギーいっぱいのアベヨシコさん、未来を感じさせる、これから生れる作品たちを見るのが本当に楽しみです。

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