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1級電気工事施工管理技士二次試験対策(3)

近年受験し合格した、1級電気工事施工管理技士の受験対策の小冊子を書いているのですが、ちょうど時期も1次試験の結果発表となりますので、二次試験対策として記載しているものを抜粋してご紹介いたします。
1次についての記載を受けての2次の記載ですので、その点は読まれる際にご了承ください。
この部分は前の記事の同じです。


出題傾向対策

平成25年から令和3年までの出題を令和4年対策として( )内に出題年度を加えたものを記載します。ここからどんな傾向を感じられるでしょうか。

「隔年で出題される」「前年と同じものは出ない」などご自身でお考え下さい。技術的内容は、項目が多く、出題は12項目のうち4項目を選択しますので、傾向でしぼっても6問程度は回答出来ると思いますが、第1問、第2問対策としては、完全に絞って決めつけるというのは危険を伴います。項目数も少ないので、どちらが出ても回答出来るようにしておきましょう。
 

(1)第1問(自分の経験)と第2問について


第1問対策は、前述のように、工程管理、品質管理、労働災害(高所作業、感電)と組み合わせて考えます。
第2問対策(次のいずれかの問題で、その4つのうち2つを回答します。)

・労働災害、品質管理
この第1問、第2問は連動していて、いずれかの設問として、全体が問われると考えるべきでしょう。従って、それぞれに、自分が得意なもの2つがかければよいのですが、目標としては3つかけるようにしておけば、第1問、第2問のどちらで、何が出ても対応できるでしょう。
 

(2)出題例(略号でHは平成、Rは令和の元号を表します。)

■労働災害を防止するための対策(R-1,H-29,H-27,H-25)


① 高所作業車での作業(H-29)
② クレーン等による揚重作業(R-1)
③ 高所活線近接作業(R-1)
④ 停電作業(H-29)
⑤ 酸素欠乏危険場所での作業(R-1)
⑥ 掘削作業(H-29,R-1)
 

■電気工事に関する適正な品質を確保する方法(H-30,H-28,H-26,H-24)


① 資材の管理(R-3)
② 機器の取り付け(R-2)
③ 重量機器の取り付け(R-3)
④ 盤への電線の接続(R-3)
⑤ 電線相互の接続(R-2)
⑥ 電線管の施工(R-3)
⑦ 合成樹脂管(PF管)の施工(R-2)
 

(3)技術的内容
技術的内容の平成24年から令和3年までを見ると多くの項目が出題されていますが、よく出題されているものや、時代に即しているもの、あるいは、出題は分かれても、ひと固まりとして学習できるもの(鉄道の制御装置、交通信号の感応制御など)もありますので、項目数よりも実際の負担は少なくなるでしょう。

この部分が項目が多く、完全に書けるようにしようとすると負担が多くなりますが、ポイントとなる内容を各3つ知っていれば十分でしょう。
独自の音声教材を作ることで、勉強の負担がずいぶん軽くなります
 

<技術的内容出題例>


・水車のキャビテーション(R-2,H-29,H-26)
・火力(汽力)発電所のタービン発電機(H-30,H-27,H-24)
・太陽光発電の系統連系(R-1,H-27,H-24)
・燃料電池(H-29,H-26)
・架空送電線路の振動現象(H-29)
・架空送電線路の雷害対策(R-1)
・送配電系統の波及事故の要因と対策(R-1)
・(電動機の)インバータ制御(R2,H-29,H-27)
・油入変圧器の冷却方式(H-29,H-26)
・スコット(結線)変圧器(H-30,H-27)
・高圧受電方式(H-26)
・常用・予備受電方式(H-29)
・CB型キュービクル式高圧受電設備(H-30)
・遮断器の保護協調(R-1)
・交流無停電電源装置(UPS)(H-30)
・接地抵抗値の低減方法(R-1,H-27,H-24)
・LANのファイアウォール(H-29)
・自動火災報知設備の炎感知器(R-1,H-27)
・電気鉄道の軌道回路(H-28,H-25)
・BTき電方式(H-27)
・鉄道の信号装置(R-1)
・自動列車運転装置(ATO)(H-28)
・自動列車制御装置(ATC)(H-29)
・列車集中制御装置(CTC)(H-30,H-25)
・交通信号の感応制御(H-30,H-27)
・トンネルの入口部照明(H-28,H-24)
 

直前一週間


 理想的には、この1週間は合宿ではなく、弱点補強、自分が犯しやすいミスの再確認とともに、体調を整えることにも注意を払いましょう。
一次試験と同様、試験に合格するためには、試験開始時に、試験会場の自分の席に間違いなく付いているという当たり前のことが非常に重要です。
 

二次試験の会場や試験時間は、一次試験とは異なりますので、必ず受験票を十分確認し、試験会場の確認、試験会場へのルート、公共交通機関に遅れが出たときの対策、持ち物(筆記用具、時計等)、禁止事項の確認。当日の、天候や気温の確認、せっかく準備をしてきたのですから、試験会場を間違えた、遅れたなどで、一年間を棒に振ることは絶対にあってはならないことです。
 

 移動手段、移動時間を決めると、待ち時間がどこで生じるかということも想像できます。試験会場へのオートバイ、自家用車での乗り入れは禁止されている場合が多いと思われますので、試験会場の最寄りの駅周辺には何があるか、試験場に早く行くべきなのか、駅周辺でどの程度の時間、直前確認ができるかも考えておきましょう。
 

 二次試験での回答の記載は、鉛筆、シャープペンシルで行いますので、この間は、自分が試験本番で使用する筆記用具により、回答練習をしましょう。

次のコラムに記載している、水性ボールペン等で、今まで学習・回答の練習をしてこられたのであれば、鉛筆になると急に書きにくく感じるかも知れません。本番の回答用紙は、通常のコピー用紙よりもやや厚手の紙ですので、コピー用紙2枚重ね程度の厚さの紙に書く練習をすればよいでしょう。

また、本番では、消しゴムを使用しますので、きちんときれいに消して、書き直すことも考えて、使いやすい消しゴムを準備しましょう。

 試験会場に向かう道路には、専門学校の関係者が、試験情報を配っている場合がありますが、一次試験同様、今回も試験前には必要ありません。また、分厚いテキストや問題集を持っている人もいますが、自分がやった過去問と、重要点のまとめ、直前対策があれば十分です。
  

*”合宿”って何?と思われた方は、下の前記事をお読みください。

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コラム(文字と文章)


文字を書くという練習をするためにお勧めする筆記用具は、「PILOT VCORN」と「Pentel ENERGEL」です。どちらも水性ペンですから、試験本番では鉛筆・シャープペンで書くので使用できませんが、直前までは、これらのペンが、筆圧をかけなくても非常に書きやすいのでおすすめです。普通のボールペンもインクの出が非常に良いものが増えましたので、使いやすいものを選び、とにかく紙に書くという行為を繰り返しましょう。
ただし、本番直前には、鉛筆・シャープペンで、模擬試験(直近の過去問2年分)を回答するという練習を行います。
 
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