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暑い日にカレーを食べたくなるのは、理由があった!?カレーが食べたくなる夏ソング。
はっけよいのこった!去る7月に照ノ富士がついに横綱に昇進しましたよー!
これは気分爽快!♪ 飲もう~今日はとことん盛り上がろう~森高からのオーキです!今月も風の吹くまま気の向くまま、おもに歌謡曲などのことについて、雑談します。
■暑い日にカレーを食べたくなるのは、理由があった!?カレーが食べたくなる夏ソング
それにしても、夏の尋常じゃない暑さに、ちょっとここでモノ申したい。
夏があつい、カレーが辛い、YOSHIKI。
熱さにやられて、ジョイマンみたいな韻をあの動き付きで踏んじゃいますよ。
アラフォーの思考がギャグ化する、うだるような暑い日はかつてのイチローみたいに朝ごはんからカレーも悪くない。激辛カレーを汗だくになって食べるのもいいですね!
もはや国民食のカレーから、連想するアーティストといえば、アラフォー以上の方は、ヒデキ(CM)か、YOSHIKI(ロック・カレー伝説)ヒガシ(CM)あたりが懐かしく感じるのではないでしょうか?
さらに「暑い時こそカレーを食べる」今では当たり前の夏カレー文化を布教した曲があったのを覚えてますか?聴いて納得、食べてスッキリ。筋肉少女帯の「日本印度化計画」(1989年)です。
♪
オレにカレーを食わせろ燃える辛さが俺をハイにするぜ
吉祥寺で見たサリーの女がヨガのポーズでタクシーを止めた。
ファラウェイ トゥナイト フィーバー
ナチュラル ハイ トリップ
ファラウェイ トゥナイト フィーバー
ナチュラル ハイ
トビマス トビマス
日本を印度にしてしまえ
(日本印度化計画 / 筋肉少女帯)
カレーの普遍性なのか、発売から32年も経っているとは思えない、今でも古く感じない歌詞に驚きです。
インドの気温が40度~50度になると知って、真夏の日差しが照り付けるアスファルトなんか歩いた日には、脳が「日本も印度化している…」と反射的に指令を出すようになっていて、無性にカレーが食べたくなります。(※個人的な感想です)
この状態こそ、30年かけて無意識に構築されてきた「日本印度化計画」が完了した状態じゃないかと思うわけです…。
「暑い日はカレーが食べたい。」自然とカラダが欲している生理機能だと思ったら大間違い!じつは無意識に「印度化計画」の刷り込みが完成した状態だったのですよー、ナマステ~!!
そうとは知らずに、スパイスカレーを食べ続けていましたが、そのうち何杯かはこの曲によって食べさせられていたのかもしれません…。おそるべし、歌の力!!
カレーを食べたくなる曲がある。夏休みの自由研究に書けるぐらいの発見じゃないかと思っているのですが、いかがででしょうか?
先日、フィッシュマンズのドキュメンタリー映画を見に行ったのですが、
そこで語られたボーカルの佐藤伸治さんの言葉が、
「誰かの人生を変えてしまう音楽をやっているつもりだ」というもので
これがズーンと響いて、歌詞とメロディー、バンドから生まれるグルーヴは佐藤さんがいない今でも、バンドは音を鳴らし続けていて曲はストリーミングで海外にも広がっている。そう思うと胸に込みあげるものがありました。
それらが映画館の中を満たし、その空気感や熱をそれぞれが受け取って帰っていく感じに、音楽ならではの心地よさを感じました。
音像に包まれた劇場から一歩外に出ると、まだ耳の奥で音が鳴っているようで、よくある風景がいつもと違って見える。人生を変えてしまうような音楽のマジックを近くに感じた作品でした。
筋肉少女帯も、フィッシュマンズも知ったのは10代で、アラフォーになった今でも、無意識にカレーを食べては筋少を思い出し、フィッシュマンズを聴いて映画館にいって、そしてまたカレーを食べていたりする。(映画の後に佐賀の有名店「白山文雅」のカレーを食べた)
だだのカレー好きと言えばそうなんですが、お腹がすいた時とか何気ない選択をするときに、無意識に音楽が影響していると考えたら…面白いなーなんて思えてきませんか?
■常夏の色の夢をみる。小麦色のマーメイド
今はYouTubeやNetflixもあるし、いつでも好きなコンテンツやドラマをみれるから家にはテレビを置いていないという話も聞きますが、昭和生まれのテレビっ子である私は、未だにテレビの録画は欠かせません。
そんな中でもリリーフランキーさんが司会のCoversという番組が好きで、よくチェックしています。最近のヒットは、原田知世さんの涼やかな「小麦色のマーメイド(松田聖子/1982 )」でした。しばし暑さも忘れて、原田さんの清涼感ある歌声に聴き入ってました。
その洒落た歌詞とメロディーが、映写機みたいに夏の情景を映しはじめます。イントロにいざなわれ、気付いたら私の視点はプールサイドにあって、りんご酒を飲んではいちゃつくカップル…もとい、幸せな2人をみている気分がしてきます。
聖子ちゃんが歌う「小麦色のマーメイド(1982)」は極上のメロウさがたまりません!
誰もが歌いたくなる名曲ぞろいの聖子ちゃんの曲は、毎週チェックする音楽番組「カセットテープミュージック」でも人気で、お気に入りをひとつ選ぶのも悩んでしまいます。
メロウな曲だと、SWEET MEMORIESが真っ先に出てきますが、夏のメロウな感じだったら「小麦色のマーメイド」を推薦したいと思います!
■歌謡界の黄金トライアングルを繋げた、松田聖子の歌声
曲のクレジットを見ると、作詞は松本隆、作曲は呉田軽穂となっています。
「呉田軽穂」は言わずと知れた、松任谷由実さんことユーミンのペンネームです。
愛聴番組カセットテープミュージックでは、「ユーミンは公家」というツボに入る名言があります。この「小麦色のマーメイド」でも公家感は健在でCITY POPで洒落乙なメロディーでアレンジは、松任谷正隆さんという納得の仕上がりです。
勝手な想像ですが、この曲を作っているときのユーミンの朝食に、お新香は食卓にのぼらないだろうと思われます。2、3枚のお新香をまとめてポリポリかじった後に、ピアノに向かい小麦色のマーメイドのメロディーは思いつかないと思うわけです。
それにしても「ユーミンは公家」言いえて妙な名言ですよね。
そしてこの曲が「夏の扉」のようなアイドルらしいテンションや派手さはないのに、まぶしく聴こえるのは、ユーミンの公家感だけでは作れない「夏の大三角形」さながらの「歌謡界の黄金トライグル」が完成している曲だからです。
「黄金トライアングル」とは、3つのスターによって起こる極まれな歌謡現象と、
勝手に定義したいと思います!
かわいいアイドルから少し大人っぽくなった二十歳の聖子ちゃんを
セクシーさのある「マーメイド」にした松本隆の歌詞と、ユーミンによる洗練されたメロディー。この2つのスターを点灯させて、松田聖子の「鼻にかかる・少しかすれる・舌足らず」な歌声をもってくると…
3つのスターとなって、歌謡界の黄金トライアングルが完成するとき、
リスナーの脳内では、夏のプールサイドにいる情景が浮かぶのです。
♪
Wink,wink,wink
常夏の夢を追いかけて
あなたをつかまえて泳ぐの
わたし裸足のマーメイド
小麦色なの
(小麦色のマーメイド/松田聖子)
曲が転調するウィンク×3から「小麦色なの…」までのサビ部分だけでも、夏の情景が目の前に広がります。
発売当時も、「裸足のマーメイド」というフレーズ、足がない人魚が裸足なのは何故?という質問もあったそうですが、松本隆さんのコメントは、歌は存在しないものを歌うこともあり、歌に出てくる女の子は自分が人魚みたいだとイメージをしている感じなんだそうです。
逆に「裸足」で「小麦色」というキーワードを入れることで、リスナーが主人公である彼女の姿を、想像しやすくなる効果になっています。
ここが歌詞ならではの面白さで、裸足×マーメイド×小麦色という、関係のない単語をかけ合わせることで、存在しないものごとを描いて、情景を浮かび上がらせる。
それらを短い言葉だけで描いてしまう、松本隆のすごさもわかる歌謡曲の名フレーズじゃないかと思います。
最後に付け足すように「小麦色なの…」を持ってくるところなんて、センスの塊としかいいようがありません!
私がこの歌詞を書くとしたら、情景を説明しようとして「小麦色の肌」とかね、「肌」って絶対書いちゃうなー、きっと。
そう、歌詞で言ってしまうんじゃなくて、歌手に演じてもらえばいい
「小麦色」と書くのではなく、聖子ちゃんの台詞にしちゃう。
そんな気持ちで、あえて最後に「小麦色なの…」を持ってきたのではないかと思うのです。
松本先生の場合、メロディーに乗った言葉の聴かせ方を熟知しているからこそ、
「置く位置」、言葉のポジションに重きを置いて作詞をされているような気がします。
そんな歌詞に込められた演出をわかって、「小麦色なの~」を舌足らずに余韻を残すように歌ってしまう聖子ちゃんが最高にキュートで、リスナーを常夏色の夢の中にいざなってくれます。
まわりの景色が流れていく、ドライブ中に聴いてみてください。
聖子ちゃんが歌いだすと、見慣れた国道沿いの風景がお洒落なリゾート地にトリップしたかのような気分になってくるはずです。
■(リスナーに歴史あり)UNICORNでバンドに目覚めた小学生は、アラフォーになった
最後は小学生の頃からいまも聴き続けているバンド、ユニコーンの夏の情景が浮かぶ曲を紹介したいところですが…。
その前に、まだマキシシングルと呼ばれ8センチのCDがあった1990年に戻って
佐賀の田舎に住む小学生(私)が、どうしてユニコーン好きになったのか、ちょっと振り返ってみたいとおもいます。
ユニコーンを最初に知ったのは、ダウンタウンとウッチャンナンチャンがやっていた深夜のバラエティー番組「夢で逢えたら」のオープニング曲「働く男」でした。(当時メンバーもオープニングのVTRに登場してました。)
その日から寝ても覚めても、不思議なのにキャッチーな「働く男」のサビが頭から離れず、親にねだって「BVロード」という町の本屋兼、CDのレンタルもやっている店にいってアルバム「ケダモノの嵐」をタイトルに少し恥ずかしさを感じながら、なんとか借りました。
今はネットで調べて曲も聴けるけど、当時は番組やCMで気に入った曲はクレジットをメモしたり、アーティスト名を覚えて忘れないうちにCDショップに行って、多分これだとアタリをつけてCDを借りたりしてたことを、思い出してきましたー。
そんな感じなので、CDプレイヤーに入れた時のワクワク感はすごくありました。
聴きたい曲がちゃんと入っていたとか、「働く男」のうろおぼえだったメロディーがフルコーラスで聴けたことが嬉しかったり、懐かしい記憶です。
あの日から約30年、今も心地のよいサビはまるでハッピーターンの魔法の粉のような中毒性があって、ついリピートして聴きたいたくなる曲です。
♪働く男(UNICORN/1990)
小学生には大人な感じがした「ケダモノの嵐」に、その後にリリースされた「ヒゲとボイン」も、黄桜でおなじみの河童のイラストを描いていた小島功さんのマンガからとったタイトルということで、シングルのジャケには胸が大きなボインの絵が描かれていた記憶があります。
ビジュアルのボインのイラストも、曲のタイトルも、小学生がレジに持って行くのにユニコーンはかなり勇気がいりました。
家で「働く男」を60分のカットテープの両面に繰り返しダビングをしていって、いちいち巻き戻さなくても続けてテープで聴けるように、お手製のカセットテープを作ったのも、今で懐かしすぎる思い出です。
それが中学になると邦楽より、ビートルズやストーンズ、T-REX、ジャニス・ジョプリンなど、60年代~70年代の洋楽にハマり、特にビートルズとジャニスは自伝本を読み込むほど、かぶれてました。
そんな洋楽にハマっていた時期にユニコーンは解散して、彼らのライブを見に行くというささやかな夢は、アラサーまで叶わないまま、高校生になりました。
そして、奥田民生がソロになった頃、高校に入った私は家族同然の愛犬を亡くしペットロスに見舞われました。
失意のどん底で、ジャニス・ジョプリンの「サマータイム」などを、通学中に聴いて学校に行ってたのですが、ジャニスの圧倒的なシャウトとブルージーな歌声を聴くと悲しみがぶり返してしまい、暗めな高校生活を過ごすようになってくのですが
そんな感じの時に、ある日友人が「ユニコーン好きだったよね?」と、解散前にリリースしたアルバム「スプリングマン」のインタビューが載った雑誌「PATi PATi 」を、私にくれたんです。
そのPATi PATiにあったメンバーの曲解説が面白かったことで、スプリングマンを聴き始め、芋づる式に1stの「BOOM」まで、全アルバムを聴き直してると…
民生さんと阿部さん(ABEDON)のかけ合いで歌われる「人生は上々だ」をはじめユーモアとペーソスあふれる曲と歌詞は聴いてて楽しいし、ライブパフォーマンスも面白い。
何よりも「バンドで笑えるんだ!」ということに衝撃を受けました。
ロックバンド(=かっこいい人達)なのに面白いし、なんてったって曲がいい!
そんなバンドはユニコーンが初めてで「音楽で笑う」というカルチャーショックを受けて、ようやく笑顔を取り戻すことができました。
この第2次ユニコーンブームのおかげで、すっかり日本語ロックに魅せられ邦楽が大好きになりました。そのまま好きが高じてスペシャで番組制作をやったり、今もその縁でnoteを書かせてもらっているので、すべてひっくるめて人生の根っこにユニコーンの曲が今もあると思ったら…涙腺がプルプルしています!
解散したときは、もう二度と見れないと諦めたライブも、
2009年の再結成が現実となってからは、今年もアルバムは出るしツアーもある。
活動がなかった16年間も、今はそっちの方が過去になって現在進行形でバンドをやっている姿はいつも最高です。
50を過ぎても変わらず楽しく音楽をやり続けている姿を公式チャンネルで見ると、バンドって最高だなーっと、今も笑顔にさせてもらってます。
往年のファンも、若いファンも、リアルタイムでユニコーンの音楽を楽しめる、こんなすばらしい日々はない!と思いませんか?
♪すばらしい日々(UNICORN/1993)
■真夏の白昼夢。ユニコーン「デーゲーム」
ユニコーンの振り返りもできたので、最後に夏の情景が浮かぶユニコーンの曲を紹介したいのですが…
夏と言えば、ギターのテッシーこと手島さんが作った「自転車泥棒」
♪とても暑すぎた夏の 君は自転車泥棒~(自転車泥棒/UNICORN)
と思ったのですが、連日の雨模様を見ていたら、青空が見たくなってきたので
「飛びます 飛びます」のギャグ(1曲目で紹介した日本印度化計画のサビにも登場)で有名なコメディアン坂上二郎さんをボーカルに迎えた、ユニコーンのシングル「デーゲーム(1990)」を紹介します!
本当は坂上二郎さんが歌っている「デーゲーム」をシェアしたいのですが、
リンクがなかったので奥田民生さんが歌っているバージョンをシェアします。
♪デーゲーム(服部仕様)(UNICORN/1990)
♪
白いボール小さくなってく
叫ぶ声も吸い込んだ暗い青
僕と君とつぶした缶ビール
乾いた風立ち上がる人の海
時は流れ長い物語
思い出の中呟いてる
(デーゲーム/UNICORN)
抜けるような青空下で昼間っからビール飲んで野球をみている、そんな幸せな風景を描いた歌詞と、イントロからいきなり中近東テイストのアレンジで曲の世界へ引き込まれ二郎さんの美声に驚かされます。
歌が上手いというより「美声」と書くほうがしっくりくるその歌声は聴く人の「多幸感」を呼び、美しいメロディーをさらに良く聴かせてしまう力を持っています。白昼夢を見ているような曲を聴くと、もう二度とこの最高なコラボはできないと思えてくる貴重な作品だと思います。
しかも当時はバンドブームの中でアイドル級の人気があり「大迷惑」の大ヒット後のシングルに、中近東テイストの掴みどころのない「デーゲーム」をリリースしちゃうところが、ユニコーンのすごさじゃないでしょうか。きっと縦ノリのバンギャルたちは一斉に腰をぬかしたはずです。
しかも歌っているのは民生さんではなく、なぜか二郎さんという、
ファンの期待を何周も裏切って、しれっと名曲を出してしまう。こんなかっこいい事が出来るロックバンドってユニコーンしかいないんじゃないでしょうか。
気になる方は、主演が二郎さんでユニコーンのメンバーがゲスト出演しているようなデーゲームのMVも見れますので、検索してみてください!
今回は、夏の情景が浮かぶ歌に注目して曲を紹介しました。
また来月も、おすすめの歌謡曲などを更新していきたいと思います。ではまた!
by オーキ
スペースシャワーTV8月のV.I.P.はユニコーン!
オリジナルジングルの楽曲制作や、メンバーによるアルバム全曲解説をお届け。
スタジオに集まった5人はジングル曲のテーマやジャンルなど、方向性について話し合った後すぐにセッションをスタート。
ふと生まれたフレーズを中心に、5人で楽器を鳴らしながらジングル曲を完成させていきます。
更に最新アルバム『ツイス島&シャウ島』に収録された楽曲について、メンバーが全曲解説を行いました。
メンバーの名前が書かれたサイコロを転がし、出た目のメンバーが解説するという形で、全13曲について1曲ずつ制作エピソードなどを紹介。
スタジオセッションによる楽曲制作の様子は貴重映像満載で、まさにユニコーンにしかできない唯一無二の内容となっています。
初回放送 8/22(日)20:00~21:00
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