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「ゾッコン・ソングに夢中!」

こんにちは!オーキです。
風の吹くまま気の向くまま、おもに歌謡曲などのことについて、雑談します。
小学生からりぼん育ち。「少女漫画界に咲くドクダミ」岡田あーみんのマンガみたいに、note界(!?)のドクダミになりたい。そんな感じで今月も、音楽雑談を更新したいとおもいます!

■照ノ富士とナンバーガール。

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2021年9月に入ってから、いいアラフォーがやけにソワソワしているのですが、こんな嬉しい感じのソワソワなんていつ以来かしら?なーんて、TVをつけて合点がいきました!

2021年上半期のナンバーワン・トピックスで、熱視線を注いでいる大相撲のハイライト!奇跡の復活劇を遂げて横綱になった照ノ富士ですよー、奥様~!ここは音楽の話はひとまず置いといて…「Have a break, have a SUMO」ですね ♪
ちなみに、キットカットのCMといえば、アラフォーは「宮沢りえ」が懐かしポイントだと思うんですが(一色紗英もアリ。)CMで見てたアイドルの話って、世代がもろに出ちゃいますね。
そうそう、7月に令和初の横綱になった奇跡の力士・照ノ富士こと親しみを込めて呼ぶと、照ちゃんが横綱になって土俵に上がる姿が拝める、9月場所では、中継がはじまる16時を過ぎるとソワソワしてくるんです!

これまでTVでのスポーツ観戦に、一切興味がなかった私までもテレビの前に座らせ、力士たちが闘う姿に熱狂し、勇気をもらい感動の涙を流すようになっているんだから、その魅力は音楽雑談のスペースを割いてでも語りたいほど、相撲の沼はハンパないです!

照ノ富士が辿ってきたストーリーと不屈の精神からなる強さは、見ているこっちも元気になるパワースポットみたいな感じがあります。

※2021年のハイラトとなる、奇跡の横綱・照ノ富士が辿ってきたどん底からの復活を熱量たっぷりに語っている回「心が震える歌声の噺。」があるので、お時間ある方はコチラで熱量を感じてください。

申し訳ないので少し音楽の話に寄せると、今年20年ぶり!?のフジロック出演となったナンバーガールも照ちゃんに通じるパワースポット感を、ライブを見る度に思います。

多くのミュージシャンがフェイバリット・バンドとして名前を挙げる中、再結成は絶対にないだろうと思われていたところに、神のいたずら!2019年に再結成が発表されたときは、照ちゃんの奇跡の復活劇のように、ありえない奇跡を前に歓喜のタコ踊りをしましたよ。いい年して「ひゃほー」と叫んでいたかもしれません。

しかし嬉しいニュースもつかの間、2020年からのコロナの流行と共に決まっていたライブのキャンセルや、ボーカルの向井さんが「異常空間、Z!」とMC中に挟んでくる無観客でのライブ配信など、ライブ会場ならではの熱気、何より爆音を直に体感する機会がなくなってしまうなんて、2年前は想像もできなかった現実が続いているわけで…なんて骨体!
と、心の中のおぼっちゃまくんも、透けてしまいそうです。

コロナの存在をまだ知らない頃、1度だけナンバガのチケットが当たり、姉妹そろって、久々のライブに出かけました。メンバー4人の個性が、極まったテンションでぶつかり合うことで生まれる音の塊みたいな中に2時間ほどいたら、感情の波を繰り返し引き起こす轟音と残響が、外を歩いていてもずっと耳に残っていて、別世界にいるようなライブの残響の中でライブがカッコよすぎで、自然と嬉し泣きをしていました。

時間とともに進化した今の4人がナンバーガールの音を出しているのが最高すぎる。これに尽きます。会場にいても配信でも、音の中に佇んでいられる感じは変わらなくて、私もアラフォーな肉体を忘れて心も血圧もグツグツして胸の高まりを感じる。こういう心が動く瞬間を味わえるライブは何度でも、わかっちゃいるけどやめられないなーとなります。


NUMBER GIRL - OMOIDE IN MY HEAD @ “THE MATSURI SESSION”

昔は好きなバンドが解散すると、またひとつ青春が終わったような喪失感がありましたが、アラフォーになった今は、復活する奇跡があることを目の当たりにする機会も増えて、それは照ちゃんの闘う姿だったり、ナンバガをはじめ好きだったバンドの再結成後のライブを体感するたび、ありえないと思っていたパワーを強く信じられるようになってきていることに、いま書きながら気付かせてもらったりします。

それこそ20年前からしたら配信技術のおかげで遠くで行われるライブや今年はフジロックも、佐賀にいながらリアルタイムで体感できてしまう、ものすごい奇跡を見ているわけで。
話は尽きませんが、心が砂漠化したアラフォーまでも熱狂させてしまう、照ノ富士の奇跡の復活劇からの横綱になるまでのスピード感もナンバーガールの胸たぎるライブも、普通に考えたらありえない「奇跡」としか言いようがないです。どっちも見るだけでパワーをもらえます。

というわけで、制限時間いっぱい。今月も愛すべき歌謡曲を紹介します。

■ゾッコン・ソングに火をつけて。

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動画サイトにモーニングルーティーンという、ライフスタイルを紹介する的な動画があると思うんですが、そんな感じで毎日のルーティーンで聴いてしまっている曲があります。

今年のFUJIROCKの配信で演奏をされているのを見てから、気になる曲で「♪ドレミファソラシド」の規則性のあるメロディーを繰り返しながら、小気味よいテンポが整った言葉遊びがツボな、バンド・MONO NO AWAREの1曲です。

♪「ゾッコン(2021)」MONO NO AWARE


ドレミファソラシド~音階に沿ったメロディーで高揚感をあらわし、そこに乗る言葉も音階にあわせてテンポよく転がるような言葉の響きがコミカルでよりゾッコン感を醸し出しているように思えます。

♪~
ああ僕は君にゾッコンだ!
もう僕は君にロックオンだ。(~途中省略~)

筆舌に尽くしがたいほど あらわしきれない感情も
活舌に尽くしがたいけど あらわしてみたいこの僕です(~途中省略~)

泣いて泣いて泣いて泣き疲れても
落ち着くことないこの感情も
あなたがいないと味わえない
あなたがいないと味わえない

(ゾッコン / MONO NO AWARE)

歌詞の最後に来る「あなたがいないと味わえない」このワンフレーズがたまりません。片思い中のきりきり舞いも、一喜一憂も相手がいないことには何も起こらないんです。

人生の折り返し地点をひた走るオーバー・アラフォーの中には、会いたくて震えることも久しくない…あのラブソング特有の切なさがフィットしなくなってきたことに気付いている方も出てきていると思います。

そこで、切なさの代替として試していただきたいのが「ゾッコン・ソング」じゃないかと思うわけです。毎日好きな何かを想ってウキウキする感情は、生きるエネルギーにもなるし、いくつになっても持ち合わせていたいものですよね。そんなゾッコン・ソングにあたる歌謡曲を、ゾッコン度別に紹介したいと思います。

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■控えめなゾッコン「ラストダンスは私に」。

小学生になった子どもがよくお気に入りのYouTubeを見ているのですが、その動画から聞こえる、喋っているスピードや、聴いてる曲のBPMが早すぎて、横にいても何を歌ってるのか聴き取れないことが多々あるんです。
 
そんな時代の速度に逆行して、歌そのものをゆっくり噛みしめて味わう、越路吹雪の控えめなゾッコン・ソングを選曲したいと思います。

イントロが流れたら、気付くと少し薄暗いダンスホールにいて天井から降り注ぐ光の粒が見えてきそうです。香り高いウイスキーを飲んで、愛しい人あなたとダンスを楽しむ。これは素敵なサムシングですよ、奥様~!

♪「ラストダンスは私に(1963)」越路吹雪

控えめなゾッコンとかきましたが、歌詞からも「あなた」へのこぼれんばかりの愛おしさが伝わってきます。ダンスのリズムと共に、曲の世界へ引き込んでいく越路吹雪さんの歌声に聴き惚れてしまいます。

♪~
あなたの好きな人と踊ってらしていいわ
やさしい微笑みも
その方に おあげなさい
けれども私がここにいることだけ
どうぞ 忘れないでね

ダンスはお酒みたいに心を酔わせるわ
だけど お願いね
ハートだけは とられないで
そして私の為 残しておいてね
最後の踊りだけは…

(ラストダンスは私に / 越路吹雪)

好きな人と踊っていいと言いながらも最後にちゃっかり「お願いね」と自分気持ちもちゃんと伝える。感情的に嫉妬するのではなく、自分の気持ちを可愛らしく伝えているところが上手いですね。相手に対して絶妙な伝え方が、控えめゾッコン・ソングだと思います。


どこかで言ってみたい、ゾッコン・ワンフレーズはここ!

「私がここにいることだけ、どうぞ忘れないでね。だけどお願いね(省略)私のために残しておいてね最後の踊りだけは」

この洒落たワンフレーズをいざというとき使えるように、心に書き留めておきたい曲です。

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■全身全霊のゾッコン「愛する君に」。

ゾッコン・ソングにハマるきっかけで、キング・オブ・ゾッコンといってもいい、ザ・ゴールデンカップスの曲を紹介します。どストレートな歌詞と、キャッチーなメロディー。美しいコーラスは繰り返し聴くほどに、いい曲だなと思わせてくれます。

ビートルズの「All You Need Is Love(愛こそはすべて) 」みたいに愛が溢れてくるような、ストレートな歌詞も注目です。R&Bのオーケストラによるドラマティックなイントロに、歌い出しからいきなり全身全霊のゾッコン度を感じてみてください。

♪「愛する君に(1968)」ザ・ゴールデンカップス

♪~
僕の魂 君にあげよう
うちひしがれた 心に勇気を与えてくれた
愛する君を いつまでも
はなさない はなしたくない

(愛する君に / ザ・ゴールデンカップス)

グループサウンズの人気バンドだった、ザ・ゴールデンカップスのこの曲は、ゴダイゴのミッキー吉野さんが加入した後にリリースされた曲なんだそうです。このとき吉野さんはまだ16歳でメジャーデビューしたというのも驚きです!

間奏パートでは、ミッキー吉野さんによるエレクトリックピアノのソロパートがあり、その音色を聴くたびにノスタルジーな気持ちになります。

当時、最先端のニューロックをカバーして日本初のR&Bバンドといわれた演奏と、オーケストラを入れた華やかさ、トランペットの響き、サビの美しいコーラスとメロディーの高揚感のどれもが、ストレートな歌詞をリスナーに響かせ「ゾッコン度」を上げていってくれます。
60年代の最先端の演奏をしていたバンドのヒット曲は、いまでも胸を打つシンプルなメッセージとともに、ゾッコン・ソングとして聴き続けていきたい曲ではないでしょうか。

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■村西とおる監督の「最高のハイライト」。

さきほどワクチン2回目を完了して、今のところ体調も変わらず過ごせてるのですが、この1年以上もの間に友人と交わされた「コロナが落ち着いたらね~」というメッセージ。一体、何回書いたのかなと思うと秋風みたいな寂しさを少し感じます。

飲みに行く約束も、ライブに行くのも、友人とひたすら話すのにも、直接会ったり、行ったりするのは、ずいぶん減ったと思います。佐賀にいるので、遠くに暮らす友人だったり、ライブイベントだったり、パラレルワールドではすでに会って(行って)いたかもしれないなーとか、そういう機会もなくしているのかも、なんて連休の真ん中ぐらいになるとふと思ったりします。

1人でいても、それはそれで楽しいんでしょうが、誰かと話すことで気付いたり、考えがまとまることってありますよね。一人じゃ起こらない「素敵なサムシング」ですよ~奥様!
素敵なサムシングからのHey×3時には起こせよムーブメントですよ!
H Jungle With tのおかげで、だいぶ文字に勢いが戻ってきました。

素敵なサムシングといえば、締め切りで煮詰まる最中、俳優の山田孝之さんが演じる「全裸監督」のモデル、村西とおる監督のインタビューが目に入ってきたんです。書かれていたのは「借金50億、懲役370年」目を疑うような数字が並び、これはどうやって生きてきたんだろうと興味をそそられ一気読みをしてました。そもそも懲役370年って4回死んでも刑期がまだあるなんてえらいこっちゃですよ。そんな逆境の中を悪あがきして生きのびたという監督の言葉に「60歳になっても失敗する。最後に大笑いできればいい。92歳ぐらいに最高のハイライトが訪れると考えている」というのに感じ入ってしまい、煮詰まっていた頭にガツーンと、最高のハイライトという部分が光って見えました。最高のハイライトってキラーフレーズだなと。最後はハイライトに向かって気持ちを前に進ませてくれるような曲を紹介したいと思います。

■「その向こうへ」と強く叫んで気付くこと。

♪「その向こうへ (2011)」10-FEET

TAKUMAさんの「いまから俺がかわりに叫んでやるー」から始まるお客さんが熱狂するライブ映像は、何度見ても涙腺の表面張力が試されます。

曲中で何度も繰り返される「その向こうへ」には、聴く気持ちを前に進めてくれる曲です。リスナーをそのまま受け止めてくれる力と、言い聞かせるように代わりに歌ってくれる心強さを感じてくるはずです。さらに、言葉がもつパワーが繰り返されることでより強固になっていることに気付かされました。

そういえば、志村けんさんの「だいじょうぶだぁ」(太鼓がブームになった)あのギャグも繰り返すことで「だいじょうぶだぁ」が強固になってゆき、毎回笑ってしまうんだなと思うのです。繰り返し言い続けることでパワーを生みだすのは、歌もギャグも同じなのかもしれません。

何度も繰り返すことでしなやかな強さになっている歌詞だと思います。


さよならも醜さも
清らかな卑しさも 小さな愛も
その向こうへ その向こうへ
君の声も その想いも
別れも記憶もその清らかさも
その向こうへ

(その向こうへ/10-FEET )

村西監督のように悪あがきして生きのびていく中で、動けなくなってしまいそうなときこそ、10-FEETと一緒に「その向こうへ」を叫び、歌い続けながらまた前に進んでいきたいですね。

また来月も、おすすめの歌謡曲を更新していきたいと思います。ではまた!

byオーキ


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