見出し画像

体験価値を高めるために「変わること、変わらないこと」Mr. CHEESECAKE 代表 田村 浩二 (3/3)

体験価値を高めるために「変わること、変わらないこと」(2/3)へ

古くから続く業界に新しい風を入れていく

長谷部:スペースマーケットは不動産業界の要素もあるのですが、この業界も古くからずっとあるしきたりや、慣習みたいなのがあったりして。

その中で6年前にスペースマーケットが生まれて、今までの慣習みたいなものを変えるって挑戦する一方で、気を付けなきゃいけないところがあったりとか、新しい選択肢を増やすみたいなところって、何か近いところがあるのかななんて思ってます。

井上:まさにおっしゃるとおりだと思いますね。今までの不動産は所有する形、デベロッパーだと数十億かけてドーンと作って、それを30年かけて回収します、ということをやってるわけですよね。

でも「実は余ってる場所を1時間単位で借りれるんですよ」という、長時間から短時間化、固定された利用概念から変動する利用概念へというようにすごく変えていっているところです。

例えば皆さんの住まれているマンションとかでも、実は活用できる部分がたくさんあって、ニュースでも取り上げていただきましたけど、上野にある東京建物さんのマンションに関しては、共用部を住んでいる人以外の方もレンタルして使えるようになっています。

画像3

外部の人が使ったら、そこはお金が発生するんで、それが修繕積立金に入りますっていう仕組みです。

こんなことを100年以上の歴史を持つ東京建物さんが考えてくれるというのは、私たちとしては本当に嬉しいことですし、新しいチャレンジでもあります。

一方で、飲食業というところで考えると、今までのレストランって先ほど田村さんがおっしゃられた通りで、客単×客席×営業時間なんですよね。

それで全部PLを引いちゃうんですけれども、もしかすると「ここのテナントは3オーナーぐらいで月曜日はAさん、火曜日はBさん、水曜日はCさん」みたいな感じで、ゴーストレストランとして使っていきますよみたいな借り方もできてくると不動産価値というのも絶対変わってきます。

不動産業界は坪単(1坪あたりの価格)っていわれている指標がとても重視されています。

坪単がなぜ設定されているかというと、ここに商業施設を入れたら大体これぐらいの売り上げが上がるだろうからこれで貸しますよ、という話なんですけど、それを明らかに上回るような貸し方ができますよねというのが、僕らが続けているチャレンジなのかなと思いますね。

田村:僕もレストランを辞めるかどうかを考えてたときに、レストランを週3で営業できないかって最初は考えてたんですよ。

そうなると週4日稼働しない時間をどうするんだって話になるじゃないですか。なので、そもそもレストランをつくるときに、レストラン以外の稼働方法を検討した上で場所を決めるとか、物件を決めるみたいなことを考えていて。

1階で大通り沿いの、例えばガラス張りの物件で、外から撮影がしやすいみたいな物件をレストランにすれば、ロケ撮影とかで使ってもらえるじゃないですか。

そういうふうなことを最初から想定してテーブルから何から図面を引いてやれば、開いてる時間の活用方法がレストラン以外に広がると、お金の生み出し方が変わるなと思ってて、そういう設計にしておけば週4日の休みもいろんな案件が入ってきて、スペースマーケットさんみたいな時間貸しの考え方にも対応できるなとか、そういうことも考えたりはしてましたね。

井上:今すぐやりましょう!笑

スクリーンショット 2020-05-22 20.12.59

井上:スペースマーケットの例で言うと、元々カフェを営業されてた方が、途中から全て時間貸しに転換された例もあります。

なぜかというと、せっかく仕込んでたけどお客さんが来ない時間があって、アルバイトを雇ってるんだけどもお客さんがいないから、賃金だけが出ていきますみたいな話をするよりかは、時間貸しで私がいますっていうほうが固定費がめちゃくちゃ抑えられるんで。

いわゆる売り上げのトップライン的には下がるんですけど、コストはめちゃくちゃ下がってるんで営業利益的には上がりますみたいな事例というのもあったりとかして。それをどううまく本業とバランスよくさせるかというのが課題かなとは思いますね。

田村:今はそれこそスペースマーケットさんを使う前提で店舗を構えようみたいなことをすれば、今までになかったPLの立て方であるとか、時間当たりのお金の生み出し方みたいなのがあると思うので、そういう意味ではすごく挑戦しやすい環境にはなったと思うんですよね。

画像9

井上:意外と僕は、シェフの方とか飲食の方があまり意識していない価値というのがレストランにはあると思ってて、レストランのプロの調理機材って普通の人って全然触ったことないんですよ。

例えば、ハンバーガーをグリドルで焼くっていうのって、なかなか素人だと経験できないですし、炭火の網で焼くとか、ちょっとやらしてください!みたいな気持ちが僕はあるんですけど、多分ハンバーガー屋さんからすると、いや、これ俺が10年使ってきてるやつなんだけど、そんな価値あるの?みたいな。

実は、飲食店が持ってる価値ってすごいあるんですけど、料理を出すことにしか使えてないっていうのは、実はすごいもったいないことだなぁと思いますね。

田村:すごく不謹慎な言い方かもしれないですけど、生き残るためにどうしたらいいかというのを全員が真剣に考えなければいけなくなったことで、今まで周りの目を気にしていた部分が、そんなこと気にしてられないぐらい追い込まれたというのは、すごく改革が起こるキードライバーにはなってるなと思いますよね。

井上:そのときに使えるツールとか手段が、めちゃくちゃそろってるじゃないですか。

田村:そうなんですよね。

今後のリアルな場の価値とは。

画像6

中村:今回の新型コロナウィルスの影響をキッカケに、今後はこうなっていくんじゃないか、といったことは何かありますか?

田村:リアルの場の価値というものが明確に見えてきたなと思っています。

僕はレストラン業界出身なのでレストランの話をすると、レストランの価値って一般的には料理だと思われてきたと思うんですよ。

そこに行かないと食べれないものが食べれるっていうのが価値だったと思うんですけど、でもそのレストランがテイクアウトを始めている。

作ってる技術は同じだし、味も基本的には同じはずなのに、それをテイクアウトで家で食べた瞬間においしく感じなくなるっていう体験をしてる人が、多分増えてるんですよ。

もちろんテイクアウトに最適化できてないっていう技術のギャップももちろんあるんですけど、それでわかることは、空間で過ごす時間があって、サービスマンがいて、何不自由なく食事をしていたという「体験の価値」というのが浮き彫りになったと思います。

なので、今まで以上に味を含めた体験というものをオフラインでどうつくるかというところに、より焦点が当たるんじゃないかなと思っていて。

そうなったときに過度な接客が必要なわけではないと思うんですよ。本当の意味でのお客さまにとっていい体験とは何なのかというのを再検討した上で、新しいオフラインの体験の構築の仕方が生まれてくるんじゃないかと思っています。

画像8

レストランって今までも食事に来た人に何か焼き菓子みたいなのを、お土産で渡すことって結構あるんです。今までは来てくれてありがとうって気持ちだったかもしれないですけど。

もしかしたら今度はそれがネットでも買えると、リアルの場で体験したものを、そのままお菓子につないでその価値を家でも感じてもらえれるとか。

レストランがオフラインで完結していたものが、オンラインにどうつなげるかを真剣に考えると、より売り上げの天井がなくなったりとか、より顧客とのタッチポイントが増えるんじゃないかなとか。

それがキャラクターのあるシェフであれば、そのシェフが発信しているものをより知りたいと思えば、もしかしたらオンラインサロンみたいなものに入る人もいるかもしれないし、今までは自分の生活を切り分けられていた非日常というレストランが、より日常に近い部分を見せることで新しい価値になるんじゃないかなとか、結構できることはいっぱいあると思うんですよね。

井上:それは、すごい納得しますね。今はオフラインでやられているシェフというのが、いかにオンラインをうまくストーリー化するというか。

田村:去年の9月にあるイベントでフィナンシェを1回出したんです。オフラインの場所って、ふとした移動のときに見つけたら気付いてもらえるじゃないですか。なので、そういうのがすごい必要だと思っていて。

オフラインでしか買えないってなると、わざわざそこに行ってくれるんですよね。人の移動が生まれると、そこでいろんな可能性が生まれて、全くMr. CHEESECAKEを知らない人が、たまたま買ったフィナンシェがすごくおいしくて調べてみたら、ネットでチーズケーキを売ってるんだというのでオンラインにつながるかもしれないしですし。

オンラインでしか買い物してなかった人が、オフラインでしか買えないフィナンシェがあると思ったら、イベントや店舗までわざわざ足を運んでくれることでスタッフとコミュニケーションが生まれたりとか、そういう循環があるんじゃないかなと。

井上:そうなってくると、ますますブランドとして磨き込む大切さみたいなのも絶対に出てくるかなとは思ってて。

なかなか今まで「あなたのお店を一言で言うと何ですか」って言われたときにぱって出てこなかったものが、「うちに来たらこんな体験ができるんですよ。うちが一番大切にしているのは、お客さまのこういうストーリーなんです」ということを、スッと言えるようになると、多分それはオフラインに行ってもオンラインに行っても大事にすることは変わらないので、もっといい体験を出せる気はしますね。

これからも変わらず大切にしていく事。

画像7

田村:そうですね、なので、第三者が第三者に伝えるときに伝えやすくなるワードもすごい大事だと思っていますね。

僕がシェフだったときは、「料理で一番大切にしてるものは何ですか」とよく聞かれたんですが、そのときに必ず「香り」って言ってたんですよ。料理において香りが大事なのは当たり前なんですけど、それを明言してる人っていなくて。

料理に香りが必要っていうのは、絶対みんなが分かるはずなので引きはあるんですけど、何で香りなのっていうアンサーがないんですよね。なので、そのアンサーを知るために来てくれる人も多かったんですよ。

井上:気になりますよね。

田村:そうなんです。例えば魚料理が得意とか肉料理が得意みたいな、シェフごとのジャンル分けみたいなのがあるんですけど、それだと「そうなんだ。」で終わっちゃうんですよね。

なので、ちょっと抽象的だけどキャッチーなものっていうのを、ちゃんとコミュニケーションとして外に発信した第三者に言いたくなるようなものは、体験して知ってる人からすると、ちょっとした優越感に浸れるようなコンテンツになったりします。

そういうのがMr. CHEESECAKEにも幾つかあったなと自分では思っていて。自分で自分のことを発信し続けるのには限界があるなと思っているんですよ。信憑性もないですし。そういうユーザー心理みたいなものも考えていかないと、やっぱり難しいなとは思いますね。

井上:これは、とても良い話を聞けましたね。全国のオーナー、あるいはシェフに聞いてほしいですよね。

こんなこと言ったら怒られますけど、料理がおいしければお客さんは勝手に来るって思ってる方も少なからずおられることも事実なんですけど、今、それだけじゃなかなか本当に難しい世の中になったじゃないですか。

そのときにどうやったらお客さんの中にファンが生まれて、ファンが新しいファン候補を呼んでくれるのかっていうのは、かなり大事になってくるし、そのヒントが沢山ありました。

長谷部:話したくなるフレーズというのは大事ですよね。ついつい伝えたくなる、でも難しくはない。それが結果的にUGCに繋がっていくというのは、これからも変わらず大切になりますよね。

田村:そうなんですよ。専門用語とか絶対駄目なんですよ。コミュニケーションの質が落ちるじゃないですか。

僕がどんなに100の言葉を発信しても、目の前で受け取ってる人は10ぐらいしか受け取れないんですよ。

でも、その10を受け取った人が、さらに話すと1にしかならないから、僕がどんだけ100持ってたとしても、コミュニケーションのずれで1になってしまうっていうことを、理解しないといけないなっていうのは、すごい思いますね。

例えば僕はレシピを何でもいいと思ってなくて、基本的にスーパーで手に入るもの。一般的な工程に+1、もしくは2ぐらいで再現ができるもの。アウトプットが全く違うものっていうのが僕の中のルールで。

フレンチトーストって基本的には材料を混ぜて漬けるだけなんですよ。なので、そこに焦がしバターを作るみたいな工程と、パンを温めるっていう二つの工程を足すだけで、絶対においしくなるっていう確信ができたので、ああいうレシピを公開する。

自分でもできそうだなと思ってやったものが、自分が作ったみたいじゃないアウトプットが出るっていうのが、一番いいものだと思ってるので。

それができないとただのシェフの自慢みたいになっちゃうんですよね。シェフだからできるんでしょ?みたいになっちゃうと、すごく難しくて。なので、最初に言った自分と同じことができる人を増やすっていうのが、結構そこにひも付いてくるんですけど。

井上:なるほど。すごく、いいですね。日常的なものを使って、日常の人が非日常をつくって、しかもそれに再現性があるというのが、もうパーフェクトじゃないですか。めっちゃ、うれしいじゃないですか、明日も作れるみたいな。

田村:しかも、それで家族が喜ぶと作った人は一つの成功体験ができるので、他の料理も頑張ってみようっていうふうなマインドになれると思うんですよ。

作ってみて大して変わらないと、やっぱり料理ってこんなもんだよねってなると、次のアクションが滞ってしまうので。

なので、基本的には何回も作りたくなるようなレシピじゃないと、僕は意味がないなと思うんですね。

だから、自分の必殺技になってほしいんですよ。変な話、「パパのあれ、もう一回食べたい」って言われたら、パパは絶対に作るはずなんですよ。

みんなが好きな料理でレシピを出すことが大事だと思っていて、だから僕はレシピ本を出してるんですけど、『「人生最高!」の肉じゃが』っていう本なんですよ。肉じゃがとかカレーライスとかミートソースとか、名前が付いててみんなが知ってるものを誰よりもおいしく作れるっていうコンセプトの本なんですよ。

井上:これ、スペースマーケットではおうちデートで使われることが多いんですよ。カップルが家でデートみたいな感じで、お互いが実家だからレンタルスペースを借りて料理しようみたいな。そこに1冊、置いときましょう。笑

田村:ぜひぜひ笑

田村:だから、シェフは割と非日常な料理のレシピを公開してしまいがちなんですけど、それって日々作るものじゃないから、たまにしかやらないから精度が上がらないじゃないですか。

でも何回も作れるものがちゃんとおいしいってなると何回も作るはずなので、やればやるほど精度は上がっていくし、それによって喜ぶ人が増えるっていうのが料理のすごいいいところなので、そこまで考えてレシピを出してあげないと身に付かないはずなんですよ。

幸せな時間、理想の体験創出。

画像9

長谷部:田村さんはオンラインでチーズケーキを販売されていますが、「オフラインのお話でお店に来たときの体験」や「レシピを公開することで、おうちでどう過ごしてもらう」とか「そういった時間が繰り返されるか」といった話が多かったんですけど、そういうのってオフライン、オンライン関係なく「時間」みたいなのを大切にされてるんですか。

田村:そうですね。これは良く言われてると思うんですけど、お金の価値ってどんどん下がると思うんですよ。

お金は別に稼ごうと思ったらいくらでも稼げるとは思うんですけど、時間は稼げないので、だからこそ時間の過ごし方の密度というか、濃度を高めるしか、今後幸せになる方法はないと思うんですよ。

であれば、その時間の使い方というか時間の楽しみ方というのを、何を媒体にして伝えるか、というのがすごく大事になってくると思っていて。

うちの場合はそれがチーズケーキだったり、料理を作るという行為そのものだったりするので、レシピのTwitterにつくファボ数には全く何も価値がないんですよね。

それは手段であって、人がどう体験できるかっていうことまで考えないと意味がないですし、それを体験した人がその体験以上の価値を感じて、また第三者に伝えるというところまでをデフォルトにして考えています。

オンライン上で広がっていくのはその結果なんだと思います。

僕のフレンチトーストのツイートが1週間以上たっても今も上げてもらえるのって、ちゃんとあれを保存して作ったタイミングで広げてくれる人がいるからだと思ってるんです。

なので、短期的なバズよりも長期的に残るもののほうが、今の時代はすごい重宝されるんじゃないかなというのは、個人的に思いますね。

本質的な価値はどこにあるのかっていうのを考えないと、見た目だけ整っているインスタ映えみたいなものって、やっぱり、ちょっと前時代的になってきてるかなとは思うので。

長谷部:いま田村さんがおっしゃっていたチーズケーキや、公開したレシピの先にある時間といったお話は、スペースマーケットはWEBのサービスですが共通する点がある気がします。

井上:僕らとしてはレンタルスペースでどういう体験をしてもらうのかって、すごい大事だなと思ってます。例えば、新宿御苑のGYOEN NO KUUKAN とかは、ホストが凄くいろいろ説明してくれるんですよね。

パナソニックさんとタイアップしたスペースなんですが、そのキッチンの使い方を説明してくれた流れで、「いいワカメがあるからちょっと茹でるよ」、とか突然言いだしたりしている間に自然と会の参加者になってるんですけど笑。

田村:めっちゃめちゃ、楽しそうじゃないですか笑。

画像1

<Panasonic×スペースマーケット タイアップスペース>

井上:それがめちゃくちゃ満足度がみんな高いんですよ。

何でかと言うと、そこのスペースを「こういう風に使うと面白いよ」とか、「俺はこういう風にはしなかったけど、この間使ってた人はこんなことをやってたよ」といった体験を主体的に話してくれる人がいることで、別の人もすごい楽しんでやってくれますし、そのストーリーを持って次の人にシェアしてもらえるといった良い循環が生まれているんです。

スペース単体でもすごい価値はあるんですけど、スペースにそういったそれぞれのストーリーのようなものが加わることによって、また違う体験ができていく。

もしかすると例えば、田村さんがイメージする自分のチーズケーキを食べてほしいベストな環境とシチュエーションがあるとする。それに当てはまるスペースと、そこを使うゲスト体験をマッチングする事ができるというのは、スペースマーケットの持ってる面白い演出方法だなと思ってるんですね。

最後に

対談bg.001

中村:すごくためになる話というか、面白い話がたくさんあって、かなり時間を超えちゃいましたけど。

田村:本当ですか。早い!

井上:僕は今日めちゃくちゃ勉強になりましたし、色々なヒントがあったと思います。

長谷部:本当に楽しかったですね!

さっき仰ってた「半年に1回リアルでお店を出すかも」というお話は、ぜひスペースマーケットとMr. CHEESECAKEでコラボしてお店を出すみたいなのも良かったらぜひ!一応、13,000スペースの中から選べますので笑。

田村:めちゃくちゃありますね!すごい。

長谷部:新しい体験を生み出せたら面白いですね。

田村:お寺とか神社とかあったりするんですか?そういうところでやったりもしたいなと思うんですよね。

中村:ぜひその話は別途ディスカッションしましょうか!

田村:そうですね!

体験価値を高めるために「変わること、変わらないこと」(2/3)へ

体験価値を高めるために「変わること、変わらないこと」(1/3)へ