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スペースエバー社と宇宙関連事業

スペースエバー社(以下SE社)が宇宙を目指すのはなぜか?

ズバリ、今後の市場に対する期待値の高さです。
宇宙産業は2040年に世界で現在の3倍以上の約150兆円に成長することが期待される有望分野の一つで、日本においても「宇宙産業ビジョン2030」にて国内の市場規模を2030年代初頭に2兆4,000億円までに倍増することが掲げられています。

現在の国内の市場はどうなっているか

現時点で約42兆円の世界の市場規模のうち日本の市場規模はわずか1兆2,000億円程度にとどまっており、世界の宇宙産業における日本の存在感が小さい状況です。

宇宙産業とは

現状ではロケット、人工衛星などが挙げられます。世界宇宙産業市場規模42兆円のうち、地上設備15.5兆円、衛星サービス12.9兆円、非衛星サービス(政府予算、商用有人飛行)11.7兆円、衛星製造1.5兆円、ロケット産業0.6兆円という構成になっています。宇宙食などの日用品の占める市場割合は限りなく低いことが容易に分かります。

それでも宇宙食開発は競合が多い
どのように差別化するのか

よくあるパターンとして、既存の企業で主力になっている商品を宇宙食にアレンジ(実質PR)することがあげられます。そこそこ売れていて、企業としても体力があります。話題にもなるので宇宙食になりやすいのです。
現在は栄養面を考えてJAXAが専門の栄養士と契約をして、宇宙飛行士の栄養管理を行なっています。食事による精神面でのサポートも行なっているようです。地上と比較して自由度の少ない環境はストレスを感じやすいので食事でのメンタルケアは重要です。
そこでQOLを高めるためにも、地上での食事と同等の満足感を得ることを目指します。SE社は食品会社ではないので、食品会社と企画をして宇宙食の展開を考えています。まずは香川県産食品の宇宙食化を目指します(後述)。

宇宙コスメ開発も着目されている
開発競争が激化する流れ

こちらも宇宙食同様に、資本力のある大手企業が進出しております。宇宙食と決定的に違うのはその使用用途の幅。日用品という括りでは、宇宙食同様に特殊環境下の機能性を考えて開発が行われています。
これを宇宙空間における日常時における一般用途に拡げることで市場が大きくなることに目をつけております。
一例として、花王の「Space Laundry Sheet」衣料用洗浄シート、「3D Space Shampoo Sheet」洗髪シートが2021年11月にJAXAより承認を受けております。
また、飲める歯磨き口腔ケア製品として、株式会社トライフより「オーラルピース」が2022年2月にJAXAより承認を受けております。
SE社は関連会社の化粧品製造メーカーにおいて将来的には独自ブランドの宇宙コスメへの応用も考え、試作に取り組んでおります。SE社製品として2025年度中のリリースを考えております。

香川県の会社として地場の産業に貢献する

その意味でも、地場産業への貢献は欠かせません。SE社の本社のある香川県の産業活性化のためにも県産品の宇宙食、宇宙コスメ化を真剣に考えております。香川県だけではなく、全国の名産を宇宙向け商品に開発し、宇宙製品のデパートを作りたいと思っております。全国、全世界に拠点を置き、展開する可能性も選択肢にはあります。そのためにもより多くの会社とのコラボも欠かせません。

SE社の立ち位置

開発のポイントは、単純に特殊環境を克服することではなく、その先にある宇宙空間という日常でのQOLの向上です。機能性をはじめ、ストレスを軽減することなど、発想を柔軟に地球生活の延長に軸を置くことを常に考えております。地球上で作ったものを宇宙に持っていき、そこで得られた要素技術を更に地上でブラッシュアップし、また宇宙向けに開発する正の循環ができることが理想であります。

まとめ

今回は宇宙産業の現状と近い未来の予測、また、宇宙飛行士向け製品開発状況の紹介でした。今後考えられるその先にある具体的な商品開発計画から利益計画などを次回以降に公開したいと思います。

2023.08.01

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