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項目反応理論による学生を対象とした日本版自殺の知識尺度(LOSS-J)開発の試み

昨年度、大学院生のときに研究室にて実施した研究の論文が、『自殺予防と危機介入』にて発刊されました。

髙橋あすみ・Adam Lebowitz・白鳥裕貴・太刀川弘和(2021)項目反応理論による学生を対象とした日本版自殺の知識尺度(LOSS-J)開発の試み, 自殺予防と危機介入, 41(2), 21-30.

自殺予防と危機介入はオープンアクセスではありませんが、researchmapでの公開が可能のため、私のresearchmapよりPDFファイルをダウンロードできます。

これはオーストラリアで開発されたLiteracy of Suicide Scaleの日本版の開発を試みた論文です。原作者のAlison L. Calear先生に許可を得て翻訳し、項目反応理論を使って尺度を構成しました。

日本において、自殺に関する知識を測定する尺度は他にないこともあり、これまでもゲートキーパー養成研修の効果測定などで使用したいと、ご連絡いただくことがありました。その際は学会で発表したものをお伝えしておりましたが、今後はこちらの論文をご参照いただき、自由にお使いいただければと思います。

原尺度は、私が尺度を翻訳してから論文が採択されるまでの間、未刊行でしたが、今年に入ってCrisisからpublishされていました。

Calear AL, Batterham PJ, Trias A, Christensen H. (2021). The Literacy of Suicide Scale. Crisis, https://doi.org/10.1027/0227-5910/a000798

LOSS-Jは妥当性の検証が不十分なところがありますので、それは今後の研究で改善したいと思います。


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