満州逃亡録 祖国への道
はじめのはじめに終戦の日、ふと本棚にある祖父の自叙伝を手に取り読み返しました。
七十五年前、軍人として満州にいた祖父、八月十五日、終戦の勅語があってから、それこそ堪え難きを堪え、忍び難きを忍んできた道のりが、実体験として描かれています。この満州からの逃亡が成功しなければ、今私は存在していなかったでしょう。
祖父はこの自叙伝からイメージしづらいですが、とてもひょうきんでユーモラスな人でした。小さいころ私の実家の裏にある幅10mくらいの川を指さして「おじいちゃんはあれくらいだ