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植物の栄養屈性の発見

植物の根は栄養のある場所をめがけて曲がっていくということが、初めて実験によって確認されたようです。

当然そうじゃないの?と思ってしまいましたが、まだ実証はされてなかったんですね。


植物は基本的にはそこから動けないので、周囲の環境の情報を得て、それに適応しようとしますが、

光、水分、重力に対しての反応である光屈性、水分屈性、重力屈性は100年以上前から確認されていたものの、栄養屈性は初めてだったんですね。

 

今回の研究結果をパッとみて面白いなと思ったのが、アンモニア態の窒素に対しては屈性が確認されたものの、硝酸態の窒素に対しては屈性が確認できなかったとのこと。

土の中の有機物窒素はまず微生物の働きによって、アンモニア態窒素に変換されます。

そしてそのあとに硝酸菌によって硝酸態窒素に変換されます。


基本的には硝酸態窒素の方が植物は吸収しやすいと言われています。それなのになんでアンモニア態窒素には屈性を示すのに、硝酸態窒素には屈性を示さないのかが一瞬気になりました。

ちゃんと記事を読んでみると、今回の実験植物はイネだということ。なるほど、イネなら確かに水稲であれば水の中で育てるため、無酸素状態では硝化菌は働きません。

このような土壌水分の多い環境で育つ植物はアンモニア態窒素の方が入手しやすく、硝酸態窒素を吸収する機能はあまりないのかもしれません。


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