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落ち込んだ日のステキな金縛り

体調が優れない日がかれこれ数ヶ月。心も体もボロボロ状態。でも、なんとか自分を立て直そうとそんな日々。

先週、私には珍しく久々に明るい映画が観たくなって三谷幸喜の「記憶にございません」を鑑賞した。※ネタバレなしなのでご安心を。私が観てきた三谷色の強い映画とは思えない作りで驚いた。主演の中井貴一をはじめどの配役もいい持ち味を出していて、俳優陣、脚本とバランスがいい映画で心地よく鑑賞できた。唯一木村佳乃の配役だけはシンゴジラの石原さとみを思い出してしまい、もう少し工夫できたのでは…とシンゴジラで抱いた違和感が再発した笑

そして、今回鑑賞したのは同じく三谷幸喜の「ステキな金縛り」。

劇場で公開前から気になってはいたものの、当時は私生活が忙しく完全に、観る機会を逃した。劇場公開から大分時間は経ったが、先週の「記憶にございません」が普通に楽しめたので、こちらも観てみた。

観賞後には、観てよかったー!!という満足感しかなかった。若干涙腺が緩み、深津絵里の相変わらずの演技に拍手。あんなベテラン女優なのに、ポンコツ感も軽々と演じて、観ている側も深津絵里の役と落武者役の西田敏行のやりとりにどんどんハマっていく。歌声もクセがなく心地よく、改めて深津絵里に惚れ惚れしてしまう映画だった。もちろん、三谷映画では一流の役者揃いも見どころ。あんなベテランがこんな役を!?と毎回驚かされる面白さも忘れてはいけない。ギリギリネタバレにはならない思って書くが、エンドロールで声優の山寺宏一が犬の鳴き声で出演していたことを知り、思わず笑ってしまった。映画には戸田恵子も出演していたため、これは完全にアンパンマンとチーズのコンビではないか!と、エンドロールで感動が笑いに変わった。そして先週の、主演中井貴一よりもこちらの中井貴一の方が個人的にめちゃくちゃいい味がでているし面白い。この素晴らしい役者揃いの映画の中でも、私の中では中井貴一がダントツでいい演技を見せてくれたと思う。(あと、個人的に法廷画家さんも中々良かった。)

映画の公開順は逆だが、もしまだどちらも観ていない人はぜひこの順番で観ることをお勧めしたい。「記憶にございません」で、三谷色が弱すぎたかなと思う人にはちょうどいい三谷色の映画であることには間違いない。

気分が落ち込み気味だったので無理矢理にでも笑ってやろうと、久々にコメディというジャンルを鑑賞したが、いい選択だった。


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