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料理が上手くなるってのは、ラッパーで言うところのフリースタイル的なスキルと同じなんだと理解した蒸し暑い夏の夜。

料理にハマっていると言うか、もはや日常になっている。しかし、好きな飯ってのはそう変わらないもんで、気がつけばまた今日も温かいお蕎麦か、カレーを食べている。いずれも簡単だ。5分でできる。

※夜中のフリースタイルnoteが考えもしない着地点に誘ってくれました。長文だけど最後までどうぞ

温かい具沢山お蕎麦

蕎麦は乾麺が良くて、生麺よりコシがあります。茹でたあと、しっかり水で締めるのもいいけど、そのまま茹ででやわやわなのもいい。つゆは、市販のめんつゆをベースに本だしを加えたり、みりんで甘みを足したり。豚肉と油揚げ、ネギなどを入れて具はたっぷり。最後に卵を落として、軽く火を入れる。ジャンキーな気分の時は、ラー油と刻み海苔をぶっかけて、港屋風に。揚げ玉も忘れてはいけない。美味しい揚げ玉が知りたい。汗だくになりながら食べる。うまい。

煮込まない簡易カレー

フライパンに油を敷き、ニンニクと生姜を炒める。コクが欲しい時はバターも入れる。豚肉を投入し、火を通したら、無糖のトマトジュースをドボドボ入れて、最後はカレールーのフレークで味を調整。5分でカレーの出来上がり。福神漬けが好きなので、それは欠かさず。こちらも卵で仕上げ。余裕があれば目玉焼きがベストだが、生でもいいし、ルーにドボっと入れて、軽く火を通してもいい。写真は過日のカレー。これは結構本格的なやつだ。牛スジをブロックで買ったので、それを使って作ったやつだ。具材もゴロゴロ。ただ、こうやって煮込むよりも簡易的なやつの方が好きかもしれん。

塩分は10が上限。旨味は10を超えてもいい

完全に感覚論なのだが、最近これは思う。なんでも足してしまうクセがあり、味が濃くなりがちである。例えば、ある日は上記のお蕎麦を作った際に、豚と玉ねぎを炒めて、焼肉のタレをまぶして、それを蕎麦の上に載せてみた(と言う、レシピ動画があってですね)。すると、蕎麦のツユですでに塩分が10あったもんだから、そこに焼肉で5、ラー油で2で、塩分が17になってしまった。卵で中和して、−2としても15である。当然しょっぱすぎて、かなりキツかった。この塩分の調整は料理をする上で大事なのだろう。一方、旨味は結構足していっても大丈夫(な気がする。無論、塩分が足されていくのでそこは見ながら)。

そういえば、銀座で話題のフレンチ(下の写真は〆のノドグロクリーミー炊き込みごはん。旨すぎて死んだ)で聞いたことがある。コースで15皿ぐらい出てくるのだが、大事にしているのは塩分量だと。量が多くてもいいけど、塩分が多いと食べ疲れてしまうそうだ。確かに、外でいいもの食べると、量はたっぷりだけど、すっきりしてる時あるもんな。なんなら、塩っ辛い自分ご飯食べた後って眠くなる率が高い気がする。

主婦の人たちは皆、フリースタイルラッパーだった

今は料理のスキルアップをしたい。スーパーに行く機会が増えると「事前にこれを作ろう」と思って行っても、そこに陳列されている食材に惹かれて、献立の舵をグンと別方向にすることがある。例えば、今なら「とうもろこし」が爆安で、先日のLIFEでは先端恐怖症の人が狂乱しそうな陳列で入り口に置かれていた。

初夏には「新たまねぎ」「新じゃが」など。そもそも、新ってなんだよ。新とそうじゃない違いを教えてくれ(脱線)。いや、もう買うしかないよね、そんな推されたら。ここで大事なのが、各食材における「こうしたら旨くなる」や、調理における基礎をしっかり頭に入れておくことなのだ。

「かぼちゃは皮が厚いが、全部トルと煮崩れしてしまうので箇所箇所を削る」

「ごぼうの香りは皮にあるので削がない」

「牛肉は水の状態から煮ていくと硬くならない」

「あの食材とあの食材は相性がいい」

など、調理の世界には食材ごとに美味しく食べる正解や組み合わせの正解がある。これらを瞬時に計算し、料理を作っていく。なんてクリエイティブなのだ。

上記を踏まえた上で、ある日のスーパーで練習してみよう。

特に作るものを決めずにスーパーに行く→とうもろこしの鬼陳列→夏だなぁ→一本100円!安っ!→買うか。でもどうしよう→そういえば、炊き込みご飯とかどうだろう→

で、ここが分かれ道である。今だとまだ、そこでおもむろにレシピサイトで「とうもろこし 炊き込みごはん」と検索するわけだが、理想とするのは

→とうもろこしは甘み→何か引き締めるものが必要だな→ペッパーを入れよう、それは家にあるな→旨味は足りるかな→コンソメ買うか→そういえば、とうもろこしといえば、バターだよな→もろこしご飯にバター、そしたら醤油だな→まあ、全部家にあるな→緑が欲しいな→アスパラを入れて、彩をよくしていこうかな→これならインスタにアップして、料理もできる男子をアピールできるぞ!

となるわけだ。

つまり、これはラッパーでいうところのフリースタイルのスキルなのだ。音源を作り、しっかりプロモーションをして売っていくのとはワケが違う。ラッパーはフリースタイルをする際に、押韻のスキルと相手への理解、場の空気を読む力などが求められ、それらを瞬時に繰り出していく。経験の差もある。スーパーで献立を作り上げるスキルとラッパーのスキルは同じだったのか。スーパーにいる主婦の皆様はみな、頭の中でフリースタイルを繰り広げていたのだ。

ここで一つ思いついたぞ。スーパーにおける主婦の皆さんの頭の中を可視化する企画だ。彼女たちが食材を見た瞬間にどんな脳の反応をしているのか? それを実況しながら見ていく。新しいリアリティショーの爆誕だ。そうか、料理というのは主婦の皆様のクリエイティブの発散の場だったのか。ハマるワケだ。

誰か、この企画をどこかで実現できませんかね?

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