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知識ゼロの専業主婦が投資をしてみたら後編


前編のあらすじ

前編の記事はコチラ▼
https://note.com/sowaker55/n/n31df2e50130e

「何か新しいことを始めたい」
子育てに疲れた専業主婦の私は
株式投資と出会うが
投資デビュー前の勉強でつまずき
モチベが低下してしまう。

「それでも投資してみたい」
そんな中出会った
つみたてNISAで投資の喜びを実感。

この実感が
勉強への意欲再燃のキッカケとなり、
今度はつまずくことなく
なんとか株式投資デビュー。

初の株売買で
約10,000円の利益を得て浮かれるが…!?

さて。
これからどうなることやら。

おそらく、
今これを読んで頂いている
あなたの予想どおりの展開です。

初心者はこわいもの知らず!?

生まれて初めての株式投資で利益を得た私は
調子に乗って次々と売買を続けていた。

緊張したのは1回目だけで、
2回目以降は特にドキドキもなく
サクサク売買することができた。

1回目はあんなに慎重だった銘柄選びも
2回目以降は雑誌やネットで調べたりして
随分スムーズになった。

損失が出る日もあれば、利益が出る日もある。
そんな売買を繰り返しながらも
全体的には少しずつ利益を出せていた。

ここまでくると、自ずと思ってしまう。
「もしかして、私、投資に向いてる?」

いやいやいや~!!
ああ、なんという勘違い!
ビギナーズラックという言葉をしらんのか。
当時の自分に石でも投げてやりたい。

悪魔のささやき

そして、ついに転機はやってきた。
ある日、
「ふふふ…」と笑みを浮かべた悪魔が
私の脳内でこうささやいたのだ。
「100株をさ、200株とかにしたら
もっと大きな利益でるんじゃない…?」

なるほど、
売買株数を倍にしたら当然利益は倍だよね!
ムフフと目論んでいると今度は天使がやってきた。

「ちょっと待って!利益が倍なら損失も倍。
運用のプロやベテランならまだしも、
初心者のあなたには危険よ!
目を覚ますのよ~!」

目先の利益だけを追い求める私を
止められる者は誰もいなかった。
天使はあっけなく悪魔によって姿を消され、
「この銘柄はいま成長してるから大丈夫!!」
当時盛り上がっていたゲーム関連銘柄を…

なんと400株イッキ買い。

悪魔は控えめに200株ゆうてたのに
なんで倍の400株、イッキに買うんやあーーー!
バーゲンちゃうんやぞ、株の売買は。

はい、すべては過ぎたこと。
当時の自分にちゃぶ台投げてやりたい。

でも、当時の私は自信満々。
恐ろしいことだが、
株価が上がること以外考えていなかった。

雲行きがあやしいぞ

次の日。
「あれ?買った株価から結構下がってる。
私の予想間違ってた?
でも明日には回復してまたプラスになるよね」

前編でも話した投資の格言
「株価は上がっても下がっても一喜一憂するな」
そうだ、そうだ。
明日値上がりする可能性は大いにある。

しかし、また次の日。
「あれ?今日もまた下がってる?
なんで?でも、もう後には引けない…!」

利益が出るよう、値上がりをひたすら祈るのみ…
投資家の間ではこれを「お祈りトレード」と呼ぶ。
なんなら私は土下座トレード。
それくらい祈らずにはいられなかった。

涙の塩漬け株デビュー

そして、またまた次の日。
含み損をみて驚愕。
目ん玉飛び出るくらいのマイナス!!

これ、入門書で読んだことがある。
塩漬け株
(株価が下がり続け、上がる気配がない持ち株)
やんかーーーー!!

やったらアカンやつを、やってしまった。

早くこの株を売ってしまって
損失を確定させないと…
含み損がどんどん大きくなって資金が減る!

なのにこの期に及んで
「明日は株価が上がるかも…?」
と淡い期待が芽生える。
今日は売らないで、
上がってから売ったほうが軽傷で済むし、
良いよね!

売る。売らない。売る。売らない。

花占いか!と自分にツッコミしてみるが
状況は変わらない。

要は、この状況を認めたくなかった。
コツコツ頑張ってきたのに、
一瞬の気のゆるみでこのザマ。

ここまでくると売買云々より、
自分の心との戦い。

あーーーーーーーーーーーー。
(心の叫び)

ようやく決心し、400株を全てを売り、
含み損をリアル損に確定。

大事な資金が…ドっと減った。
欲しいものを爆買いしてお金が減ったのではない。
投資に失敗して減ったのだ。

損失額は、
最初に得た約10,000円の倍。
や、倍どころじゃない、もっと、か。
(あえて額を言わないのがSowakerスタイル)

この失敗を繰り返さない!

落ち込んでいると、
夫が話しかけてきた。

「最近、株の話しないね。
調子よくないの?」

バレてる…?

「利益出て調子いいときは
自分から喋ってきたけど、
最近俺からきいても
口数少なくなってたから」

バレてる…!

恐る恐る損失額の話をすると
夫は落ち着いた様子で言った。

「ああ、そうだったんだ。
まあ、損失した分はさ、
勉強代だと思ったら良いんだよ」

すまん、夫。
私は顔を下に向けてうなずいた。

もうこんな思いはしたくない。
だから、ルールを決めた。
例外なし、いかなるときも
必ず守ると心に決めたマイルール3点。

①売買するのは100株のみ
もう、どんなに悪魔がささやいても100株のみ!

②持ち株の株価が8%下落したら
損切り(売却して損失を確定させること)する!
損失を最小限に抑えるため。

余談だが、
このタイミングで売った後、
株価が上がることも、たまに、ある…。

③売買記録ノートをつける
売買日時や売買価格はもちろん
なぜ買ったのか・なぜ売ったのか
理由も書いておく。
読み返すと、
その時の自分を振り返りやすい。

難しかった現実

このマイルールで売買を再開。
すると徐々に利益が増え、
今ではほぼ元通りの資金額に回復…!

と言いたいところだか、
実は、まだまだ。

「増えるのは簡単、減らすのが大変」
これはダイエットの常だが、
「減るのはスグ、増やすのが大変」
これは投資の世界の常…

「これをやったら絶対利益が出る」
そんな法則もない。

株価が上がるか下がるか?
予想できない相場が相手だから。

初心者の私は、
投資の世界という名の大海原で
浮き輪でバタバタと泳ぐマネをしていただけ、
だったのだろう。

クロールや平泳ぎをマスターするには程遠い。
まずはバタ足をマスターや!!
と水泳を習っている息子が言いそうで
言われてもいないのになんだか耳が痛い。

その後、
息子の幼稚園入園などでバタバタしたあと、
私はパートで働き始め、
株とはすっかり距離ができてしまった。

ポジティブになれた

それから時を経て
パートを辞め、在宅ワークをしている現在。

株の世界にまた戻ってきた!

「元の資金額に戻す」を目標に掲げ、
売買をまた再開し始めたところ。

大きな損失を出してしまった故に
早く戻したい気持ちでいっぱいだけど、
焦らない、焦らない。

以前は毎日売買していたこともあったけど、
今は無理せず、相場が良い雰囲気のとき、
なおかつ自分に余裕があるときにしている。

もちろん、マイルールを守りながら。

最後に。
この記事のタイトルである
「知識ゼロの専業主婦が株式投資してみたら」
どうなったのか結論を言えば、
失敗ばかりで資金は減ったけど、
増えたものもある。

それは、投資を始めるまでは
恥ずかしながらほぼ無かった、
経済や社会への関心だ。

株価は
経済や社会の動きを反映しているため、
保有している株価が
いつ暴落するか分からない。
ニュースにも敏感になった。

息子達が大きくなったら
投資とはどんなものかも話してあげたい。
それまでには売買上手になっていなければ!

そしてもう一つ増えたのが
3人目の子供。

ではなく、
始めてから約3年経った「つみたてNISA」の
含み益!!

思いのほか、
予想以上に増えていて嬉しビックリ。

今後の成長に更なる期待をこめて、
毎月の投資額を3,000円から9,000円に増やした。

うん。
色々あったけど、やっぱり投資は楽しい。

ゆるゆる、コツコツ。
私は投資を楽しむ、笑う投資家でありたい。

昼下がり、
大好きなチキンラーメンをすすりながら
そんなことを想ったのだった。

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