日本の所得税は高いのか『その1』

日本の所得税は高いのか。イメージで日本の所得税が高いように言われていますが、本当に高いかどうかサラリーマンは源泉といって会社が支給する給与から勝手に引かれて振り込まれますので自分が年間にいくら所得税を払っているか把握している人は少ないと思います。

日本の所得税率は下記のようになっています。課税される所得金額というのは給与収入の額面だと思っている方もいると思いますが、これは給与収入から給与所得控除を引いて、さらに社会保険料控除や扶養控除、基礎控除等の所得控除を引いた金額となっているので課税される所得金額は給与収入からはずいぶん低い金額になります。

(平成27年分以降)

所得税の速算表
課税される所得金額 税率 控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円


所得が4000万超だと45%の所得税率となるためこれはほとんどの人が高いというでしょう。しかし所得が4000万超の給与所得がある人は日本に1%もいません。日本の正社員給与年収は420万前後です。

この場合、額面の420万の給与から138万の給与所得控除、そこから社会保険料控除や生命保険控除、基礎控除等引きますが、仮にそれらが100万くらい控除があるとすると182万円の課税所得になります。

182万円なので上記の表から所得税率は5%です。

金額にして91000円です。1ヶ月あたり7600円くらいです。これが日本の平均年収で支払っている所得税ですがどうでしょうか?

日本の所得税は高いでしょうか?

420万円に対しての比率は2.1%程度です。消費税率の5分の1です。日本の平均的な給与収入者に対して所得税は高いというよりもむしろ低いと言えるのではないでしょうか。

ではなぜ給与収入に比べて手取りが少なく感じるのでしょうか。給与から引かれるものとして所得税以外に住民税と社会保険があります。

これが大きいので手取りが額面に比べて税金が高く感じる所以です。

これを詳しくみていきます。

続く








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