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相続の不安を和らげる誰でもできる10のステップ その2:財産目録作成

皆さん、こんにちは。島根県松江市で相続コンサルタントをしております山根博幸です。

相続に関する不安や疑問を少しでも解消していただくために、今回「相続の不安を和らげる誰でもできる10のステップ」というシリーズをお届けします。全10回にわたり、相続準備の重要性や具体的な対策について、わかりやすくご紹介していきます。

相続の準備は、家族の絆を深め、将来の安心を確保するための大切なステップです。各回では、実際の事例を交えながら、実践的なアドバイスや役立つ情報をお伝えしていきます。

それでは、第1回目から始まるこのシリーズをお楽しみいただき、皆さんの相続準備に少しでもお役立ていただければ幸いです。


家族の絆を深める相続準備:財産目録を作成する

相続の準備は、家族の絆を深めるための大切なステップです。その一環として、財産目録を作成することの重要性について考えてみましょう。ここでは、財産目録を作成した場合としなかった場合の違いを具体的な事例を交えてご紹介します。

財産目録を作成しない場合のデメリット

ある日、鈴木さん(仮名)は母親の急逝に直面しました。母親は多くの財産を持っていましたが、その詳細を家族に伝えていませんでした。相続手続きに入ると、次々と新しい財産が発見され、その度に異なる手続きを行う必要が生じました。これにより、鈴木さん一家は次のような問題に直面しました。

  1. 手続きの煩雑さ:財産の種類や所在を把握していなかったため、すべての財産を確認するために多大な時間と労力がかかりました。

  2. 費用の増加:未確認の財産が多いため、相続手続きに伴う調査費用や弁護士費用がかさみ、予想外の出費が発生しました。

  3. 精神的ストレス:複数の財産を整理する過程で、家族間の意見の食い違いやストレスが増大し、家族の絆が揺らぎました。

財産目録を作成した場合のメリット

一方で、山田さん(仮名)のケースでは、両親が生前に相続の準備として財産目録を作成していました。この事前準備がどのようなメリットをもたらしたか見てみましょう。

  1. 手続きの簡便化:財産目録が作成されていたため、相続手続きが一度で済みました。必要な書類も一箇所で揃い、スムーズに手続きを進めることができました。

  2. 費用の削減:手続きが一度で済むため、弁護士費用や調査費用も最小限に抑えられました。

  3. 家族の協力強化:生前に家族で話し合いを重ね、準備を進めていたため、相続に関する意見の食い違いが少なく、家族の絆が深まりました。

財産目録の作成手順

財産目録を作成する際の手順を簡単にご紹介します。

  1. 全財産のリストアップ:預金口座、不動産、株式、貴重品など、所有するすべての財産をリスト化します。

  2. 財産の評価:各財産の市場価値を評価し、リストに加えます。

  3. 負債の確認:ローンや借金など、負債もリストに含めます。

  4. 書類の整理:関連する書類や証明書をまとめ、分かりやすく保管します。

  5. 専門家への相談:不明点や不安がある場合は、相続コンサルタントや専門家に相談します。

まとめ

相続の準備は、家族の絆を深める重要な機会です。特に、財産目録を作成することで、手続きが簡便化され、費用が削減されるだけでなく、家族間の協力を強化することができます。生前にしっかりと準備を進め、家族で話し合いを行うことで、相続に対する不安を軽減し、安心してその時を迎えることができるでしょう。

相続準備に関して不安や疑問がある方は、ぜひ相続コンサルタントや専門家に相談してみてください。プロのアドバイスを受けることで、より安心して家族の未来に備えることができます。家族の絆を大切にしながら、安心して未来に備えましょう。

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