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相続の不安を和らげる誰でもできる10のステップ その1 銀行や証券口座

皆さん、こんにちは。島根県松江市で相続コンサルタントをしております山根博幸です。
相続に関する不安や疑問を少しでも解消していただくために、今回「相続の不安を和らげる誰でもできる10のステップ」というシリーズをお届けします。全10回にわたり、相続準備の重要性や具体的な対策について、わかりやすくご紹介していきます。

相続の準備は、家族の絆を深め、将来の安心を確保するための大切なステップです。各回では、実際の事例を交えながら、実践的なアドバイスや役立つ情報をお伝えしていきます。
それでは、第1回目から始まるこのシリーズをお楽しみいただき、皆さんの相続準備に少しでもお役立ていただければ幸いです。

家族の絆を深める相続準備:銀行や証券の口座を集約するメリット

相続の準備は、家族の絆を深めるための大切なステップです。その一環として、銀行や証券の口座を集約することの重要性について考えてみましょう。ここでは、口座を集約した場合としなかった場合の違いを具体的な事例を交えてご紹介します。

口座を集約しない場合のデメリット

ある日、田中さん(仮名)は父親の急逝に直面しました。父親は複数の銀行や証券会社に口座を持っており、家族はその存在を把握していませんでした。相続手続きに入ると、次々と新しい口座が発見され、その度に異なる手続きを行う必要が生じました。これにより、田中さん一家は次のような問題に直面しました。

  1. 手続きの煩雑さ:異なる金融機関ごとに必要な書類や手続きが異なり、一つ一つの手続きを完了するのに多大な時間と労力がかかりました。

  2. 費用の増加:各金融機関への手続き費用や弁護士費用がかさみ、予想外の出費が発生しました。

  3. 精神的ストレス:複数の口座を整理する過程で、家族間の意見の食い違いやストレスが増大し、家族の絆が揺らぎました。

口座を集約した場合のメリット

一方で、佐藤さん(仮名)のケースでは、両親が生前に相続の準備として銀行や証券の口座を一つの金融機関に集約しました。この事前準備がどのようなメリットをもたらしたか見てみましょう。

  1. 手続きの簡便化:口座が一つに集約されていたため、相続手続きが一度で済みました。必要な書類も一箇所で揃い、スムーズに手続きを進めることができました。

  2. 費用の削減:手続きが一度で済むため、弁護士費用や金融機関への手数料も最小限に抑えられました。

  3. 家族の協力強化:生前に家族で話し合いを重ね、準備を進めていたため、相続に関する意見の食い違いが少なく、家族の絆が深まりました。

口座を集約する手順

口座を集約する際の手順を簡単にご紹介します。

  1. 全口座のリストアップ:家族で所有する全ての銀行や証券の口座をリストアップします。

  2. 現状の確認:各口座の残高、取引内容、手数料などを確認し、集約先の金融機関を選定します。

  3. 選定金融機関の決定:信頼性、手数料の安さ、利便性などを基に、集約先の金融機関を決定します。

  4. 口座移行手続き:選定した金融機関に口座を開設し、既存の口座から資産を移行します。この際、各金融機関の手続きに従い、必要な書類を準備します。

  5. 定期的な見直し:口座の集約が完了した後も、定期的に口座状況を見直し、必要に応じて最適化を図ります。

まとめ

相続の準備は、家族の絆を深める重要な機会です。特に、銀行や証券の口座を一つに集約することで、手続きが簡便化され、費用が削減されるだけでなく、家族間の協力を強化することができます。生前にしっかりと準備を進め、家族で話し合いを行うことで、相続に対する不安を軽減し、安心してその時を迎えることができるでしょう。

相続準備に関して不安や疑問がある方は、ぜひ相続コンサルタントや専門家に相談してみてください。プロのアドバイスを受けることで、より安心して家族の未来に備えることができます。家族の絆を大切にしながら、安心して未来に備えましょう。

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