映画評①百年と希望★★☆☆☆

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共産党のプロパガンダ映画なのかな?と思って見てみたが、そうでもなかった。共産党員の方々にスポットを当てて、立体的に共産党の現在を映し出しました!みたいな作品だった。

個人的には、池内さおり単体のドキュメンタリーでも良かったと思う。それくらい彼女の存在感が強く押しでた作品だった。逆に言えば、それ以外の人たちの存在感は割と希薄だったとも言える。

全体の構成として、”百年”と銘打ったからにはもう少し歴史的な厚みが欲しい。あえて削ったのだと思うが、それなら現在とでも題しておけばよかっただろうに。党員歴半世紀以上のご老人に話を聞く場面も出てくるが、全体に厚みを加えるまで至らなかった。

結局池内さおりが落選しちゃうところで映画としても終わるわけなのだが、社会アジェンダで闘うのって難しいんだな〜と改めて思い知ったというのが所感である。ジェンダーとか性の貧困とか、そういう題目で政治動員して成功した例をついぞ聴かない。多分ハイソなリベラル層には想像もつかないような要因で投票行動を決めている層がめっちゃ厚いのだろう。なんなんだろうね。

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