見出し画像

「里帰り出産」ではなく「マイタウン出産」をすすめる理由。

パパ歴12年目の3児の父であり、ファザーリングジャパンというNPOの理事をやっていることもあり、ちょこちょこ「パパの子育て」の相談をお受けするのですが、

「里帰り出産」を考えているのですが、どう思いますか?

と聞かれることがたまにあります。

僕の答えは、

それぞれの家庭にそれぞれの事情があるから、安易なことは言えないけれど、できることなら「里帰り出産」ではなく、「マイタウン出産」した方がいいよ。

というものです。

「マイタウン出産」とは、その名の通り、ママの実家に帰って出産するのではなく、夫婦が普段暮らしている街(マイタウン)での出産や産後の家事育児を行うことを指します。

「里帰り出産」は、実家の親を頼れるため、非常に精神的にも物理的にもメリットが大きいのですが、ある一点において致命的な欠点があるのです。

ママとパパの間に生じる「意識格差」

その致命的な欠点について、株式会社TODOROKIの奥村さんが、ご自身の育休体験記においてとてもわかりやすく書かれています。

1ヶ月が経ち、僕も子育てについて「やってみて初めて分かること」がたくさん分かってきたわけですが、もし、奥さんが里帰りをしていたとすると、奥さんは実家で「母親」になっている一方、僕は1ヶ月の間ただの「一般男性」として当然ヘラヘラと過ごすことになります。そうするとどうでしょう?産後1ヶ月後のいま、子育てについて何も分かってないヘラヘラメンタリティの一般男性が家庭に参入してきたとしたら、普通に「何だお前」ってなると思います。それが家事育児への不参加につながり、ひいては産後クライシスにつながっていくのだと思います。

そうなのです。「里帰り出産」をすると、「妻は身も心もママになる」一方で、「夫の意識は一般男性のまま」になってしまうのです。

子育ては、夫婦の共同プロジェクト。

にもかかわらず、「里帰り出産」の間、ママだけが悪戦苦闘をしながらもママとして成長をして、パパは大した苦労もしないどころか「久しぶりの独身ライフだー✨」と好き放題飲み歩いたり遊び回ったりしていては、ママとパパの間の戦力差はグングン開く一方です。

「出産早々に戦力外通告」を受けないためにも、できることなら「マイタウン出産」で出産から産褥期のしんどい時期をともに乗り越えて夫婦ともに成長する方がその後の人生に必ずプラスになりますし、事情があって「里帰り出産」を選ばないといけない場合は、「たかが数週間〜数ヶ月」だとしても、「親としての圧倒的なビハインド」を取り戻すためにも、めちゃくちゃ意識して家事や育児にコミットをするマインドセットが重要になるんですよね。

僕が「里帰り出産」よりも「マイタウン出産」をすすめる理由は、こんなところにあります。

「父親であることを楽しむ生き方」を通じて「笑っている父親」が一人でも増えますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?