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【生田絵梨花】インタビュー2本。この2年半のドラマで『幅の広い役』を求められているが何とかこなせていると思う。

1.【筆者のコメント】
【生田絵梨花】
「どれも足を踏み入れたばかりという感覚」。

生田絵梨花、相変わらず「メタ認知能力」の視点(斜め上からの他人の視点)での発言。
不思議なのは、女優業ってその役に入り込み役になり切るのが良いという観念があるが、役に入った時と抜けた時は違うのかな。
だから、多重人格と言われるのかもしれない。

7月から始まる、『素晴らしき哉、先生!』。ドラマ初主演となるが、感情の振り幅が大きいキャラクターを演じる。

地上波連続ドラマ初主演となる『素晴らしき哉、先生!』(ABCテレビ・テレビ朝日系)で演じるのは、ストレスフルな教育現場で働くZ世代の高校教師・笹岡りお。どうやら、りおは感情の振り幅が大きいキャラクターで、仕事で溜まったストレスをSNSの裏アカに吐き出したりする描写もあるらしい。
これまでのイメージとは大きく異なる“ちょっぴりやさぐれた生田絵梨花”を楽しむことができそうだ。



2.生田絵梨花、アイドル時代とは違う新たな挑戦 「どれも足を踏み入れたばかりという感覚」

Real Sound 宮川翔 2024/6/3(月)


7月期のABCテレビ・テレビ朝日系の日10ドラマ『素晴らしき哉、先生!』で地上波連続ドラマ初主演を務めることも決まった生田絵梨花。現在カンテレ・フジテレビ系で放送中の月10ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』では、西島医療グループ会長の孫娘で、関東医大病院・脳外科医の綾野(岡山天音)と婚約中の脳外科秘書・西島麻衣を演じている。4月にはソロデビュー作となる1st EP『capriccioso』をリリースするなど、歌手としても活躍する生田に、乃木坂46卒業からこれまでの歩みや自身の今後について語ってもらった。

ーー連続ドラマへの出演は2023年7月期に放送された『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)以来となります。改めて『アンメット』に出演することが決まったときの心境を教えてください。

生田絵梨花(以下、生田):実力のある錚々たる方々が集まっているので、ご一緒できるのが嬉しいなという気持ちでした。お話をいただいてから原作漫画も読ませていただいたのですが、本当に魅了されてしまって一気に読んだので、この作品がどうドラマになっていくのか、そしてそこに自分が参加できるのが、ものすごく楽しみでした。


ーー生田さんが演じる麻衣は序盤では登場シーンがそこまで多くありませんでしたが、後半にかけてのキーパーソンとなりそうですね。

生田:そうなんですよね。だから最初のほうは、関東医科大学病院のチームとのシーンがほとんどで、丘陵セントラル病院で何が起こっているのか全然わかりませんでした(笑)。井浦(新)さんはとても優しくて、私のちょっとした疑問にも親身に答えてくださりますし、岡山さんともコミュニケーションを取りながら撮影に臨めています。とてもいい現場で、すごくありがたいなと思っています。

ーー麻衣はお嬢様で大人な印象がありつつも、秘めた想いを抱えている人間味溢れる人物ですね。

生田:なかなか本音を出さないし、人からは本心が見えにくい女性かなと思います。権力者の孫娘ということもあって、自分のやりたいことや選択ができず、背後に大きなプレッシャーを背負って生きてきたところもあると思うので。政略結婚相手の綾野先生(岡山天音)に対しても、本当は思っている気持ちがあるけれど、綾野先生の中にミヤビちゃんへの気持ちがあるのがわかっているから、自分に素直になれずにがんじがらめになってしまって、つい冷たい態度を取ったり突き放したような言葉を放ったりしてしまう。そうやって私自身も彼女の心情を紐解きながら演じているところです。

ーーなかなか難しい役どころですよね。

生田:本当に冷たい人だったり嫌な人に見えたら嫌ですし、かと言っていい人に見えるのも違うのかなって。その塩梅が本当に難しいんですよね。「麻衣はどんな人か」と説明するのも難しくて。撮影の順番も違ったりするので、想像力を使いながら演じています。

ーー生田さん自身と近いところはありますか?

生田:私はすぐ顔に出てしまうタイプなので(笑)。嬉しかったら嬉しい顔になってしまうし、わからなかったら「わからないです」という感じが顔に出てしまうんです。なので近いところはあまりないのですが、衝動的にブレーキをかけてしまうような麻衣の人間的な部分は、よく理解できるところではありますね。

ーードラマの公式SNSにもたびたび投稿されていますが、主演の杉咲さんとは早くも仲が良くなったようですね。

生田:花ちゃんのおかげで、現場に行くたびににこやかになるんですよね。楽しくお話しさせてもらっていますし、私が何かちょっとでも疑問があると、寄り添って一緒に考えてくれるんです。その優しさや心遣いにすごく助けてもらっています。

ーー歳も近いですよね。

生田:花ちゃんが1つ下なんですけど、花ちゃんの見てきた世界が広すぎるし、経験値が全く違うので、いろいろと学ぶことばかりです。


生田絵梨花が振り返る、乃木坂46を卒業してからの2年半

ーー生田さんも先日リリースされた1st EP『capriccioso』でソロデビューされるなど、音楽面を含め幅広い活動をされていますよね。

生田:本当にありがたいです。小さい頃からピアノをやっていたり、物心ついたときから歌が好きだったこともあって、ずっと音楽と携わっていたいという気持ちが強かったんですよね。グループにいたときは音楽がいつも当たり前のように近くにありましたが、卒業してからは音楽と触れる機会が少なくなってしまっていたので、ずっとその道を築いていきたいなと思っていて。いろいろ悩んだり準備をするのにも時間がかかってしまって、2年半経ってしまいましたが、ようやくスタートを切ることができました。ソロデビューは本当に嬉しいですし、ここからまた踏ん張っていかないといけないなという気持ちです。

ーー自身で作詞・作曲にも挑戦されていますが、昨年は映画『ウィッシュ』で念願のディズニーヒロインを演じるなど、マルチに活躍されている印象です。

生田:ありがとうございます。『ウィッシュ』の経験は私にとっても本当に大きかったです。自分の夢だったことをやらせてもらえる嬉しさもありましたし、作品を観てくださった方々や楽曲を聴いてくださった方々のリアクションが本当にすごかったので、作品のプロモーション期間もそういう反応がすごく自分の糧になりました。「諦めたらいけない」ということを歌っていたので、自分自身が挫けそうになったときは、『ウィッシュ』のことを思い出して鼓舞してもらって頑張っています。

ーー俳優業、音楽活動に加えて、『Venue101』(NHK総合)では毎週MCも担当されていますが、並行していろんなことをこなしていくのは大変ではないですか?

生田:自分の中では、まだどれも足を踏み入れたばかりという感覚なんですよね。芸能活動自体はアイドル時代から数えると長いですけど、映像のお芝居に関しては独り立ちしてからまだ2年ちょっとですし、音楽に関してもソロになってからは今回が初めてで、MCとしてもまだまだ初心者なので、とにかく頑張らないといけないなと思っていて。それぞれのフィールドにはそれぞれのプロフェッショナルな方がいらっしゃるので、自分がその中でどう進んでいけるのかは自分自身もすごく悩みながらやっているんですよね。アイドル時代とはまた全然違う挑戦だなと感じています。

ーー乃木坂46を卒業してから2年半になりますが、生田さんの現状は卒業当時思い描いた通りになっていますか?

生田:自分が想像していたよりもいろんな経験をさせていただけているなと。私は“なんとかなるさ精神”を全く持てないタイプの人間で……。

ーーいろいろ考えてしまうタイプ?

生田:そうなんです。卒業する前から、「卒業しても自分は求めてもらえるんだろうか」とか「本当に1人でやっていけるんだろうか」とか、いろいろ考えていて。いまでもそういうところはあるんですけど、こうやって振り返ってみると、当時の自分には考えられないくらい、本当に貴重な経験をたくさんさせていただけているので、すごくありがたいなと思います。


ーー今後に関して、何か考えていることはありますか?

生田:単発的な目標はよく立てるんですけど、長期的な目標はあまり立てないんですよね。でも、究極的には、豊かに生きていきたいです(笑)。

ーー大きな目標ですね(笑)。

生田:いろんな経験が糧になって、自分自身の人生も豊かになっていくと思うので、目の前のことを一つひとつしっかりやっていければいいかなと。この『アンメット』をやり遂げた先に、また何かを見つけられると思うので、他人のことを知りながら自分のことも知っていって、また目標を見つけられたらいいなと思います。

宮川翔



3.『アンメット』麻衣役ではお嬢様キャラを好演 生田絵梨花、地上波連ドラ初主演で新境地へ

Real Sound 文=菜本かな  2024.05.15

 ドイツで生まれ、幼少期からピアノやクラシックバレエに親しんできた生田絵梨花。清楚なイメージのある乃木坂46のなかでも、一段と上品なオーラを纏っていた彼女は、現在放送中のドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(カンテレ・フジテレビ系)で演じているお嬢様キャラに、とてつもなくハマっている。


しかし、地上波連続ドラマ初主演となる『素晴らしき哉、先生!』(ABCテレビ・テレビ朝日系)で演じるのは、ストレスフルな教育現場で働くZ世代の高校教師・笹岡りお。どうやら、りおは感情の振り幅が大きいキャラクターで、仕事で溜まったストレスをSNSの裏アカに吐き出したりする描写もあるらしい。
これまでのイメージとは大きく異なる“ちょっぴりやさぐれた生田絵梨花”を楽しむことができそうだ。

乃木坂46時代から、アイドルとミュージカル女優としての顔を両立させてきた生田は、まさに“努力の人”だと思う。とくに、2019年に放送された『人生が変わる1分間の深イイ話2時間スペシャル』(日本テレビ系)を観たときの衝撃は、いまだに忘れることができない。

 同番組では、生田の密着映像が流れていたのだが、「東京でのミュージカルの稽古→乃木坂46のライブに出演するために大阪に移動→到着するとすぐさまリハーサルに参加→翌日は早朝からふたたびリハーサルが開始」というような超人的スケジュールをこなしておきながら、「むしろ乃木坂に入るまでが忙しくて」とサラリと言ってのけていたのだ。

 天才だと言われる人の裏には、必ず血のにじむような努力がある。生田は、それを体現している人だと思う。

 昨年は、ディズニー100周年の集大成となる映画『ウィッシュ』のヒロイン・アーシャ役の日本版声優をオーディションで勝ち取り、“声”だけで感情を表現する術も身につけた。アイドル時代に培った勝負強さ、ミュージカルで鍛え上げられた声の美しさが、この抜てきにつながったのだろう。

そして、現在放送中のドラマ『アンメット』では、ストーリーの鍵を握る役柄を好演している。演じている麻衣は、脳外科医の綾野(岡山天音)と愛のない政略結婚をしようとしているちょっぴりクールなキャラクター。
最初は、「合理主義な人だなぁ……」と思っていたが、回を重ねるごとに人間らしい部分も見えてきた。綾野への気持ちをさらけ出してしまいたいけれど、どうしても臆病になってしまう。でも、その弱さは誰にも見せたくない……と鎧を纏っている麻衣の心情を、生田は繊細に表現している。

 また、2023年放送のドラマ『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)で演じていた主人公の元カノ・美和子も、視聴者に強烈なインパクトを残した役柄だったように思う。美和子は、主人公の向井くん(赤楚衛二)の心のなかに、10年もの間居座り続けているヒロイン。魅力的に見えなければ、「なんであんな子を?」となってしまうところだが、生田の可憐さと芯の強さが生かされた美和子という役柄は、物語に大きな説得力をもたらしていた。

これまで、王道ヒロインやお嬢様キャラを演じることが多かった生田にとって、『素晴らしき哉、先生!』のりおは、新境地となる役柄になるのではないだろうか。脚本・演出を担当する宅間孝行によると、本作は若手のひよっ子ヘナチョコ教師と令和の今に生きる高校生たちを中心に、そこに関わる人たちの人生の悲喜こもごもを描いた王道ポップスな群像劇になっているらしい。

 また、生田のほかにも、明日の日本を背負うPUNKでフレッシュな若手たちと、粋でJAZZYな大人俳優たちが集結しているようなので、りおを取り巻くキャスト陣の発表も楽しみだ。

■放送情報
『素晴らしき哉、先生!』
ABCテレビ・テレビ朝日系にて、2024年夏スタート 毎週日曜22:00〜放送
出演 生田絵梨花
脚本・演出:宅間孝行
制作協力:エー・ビー・シーリブラ
制作著作:ABCテレビ
©︎ABCテレビ
公式サイト:https://www.asahi.co.jp/subakana_sensei/
公式X(旧Twitter):@subakana_sensei
公式Instagram:@subakana_sensei
公式TikTok:@subakana_sensei
公式LINEアカウント:@abc_drama

菜本かな
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

終わり

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