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映画『帰ってきた あぶない刑事』【西野七瀬】へのインタビュー。春ドラマの木村拓哉、篠原涼子「往年の視聴率俳優」に強まる逆風。

1.【筆者のコメント】
後方に上げた記事、木村拓哉や篠原涼子への逆風が吹いているなら、後期高齢者に近い「舘ひろしと柴田恭兵」の映画の興収は大丈夫か?。

それにしても、ちびなじじいのキムタク。カッコつけるなよ。

実際は、「帰ってきた あぶない刑事」はまあまあのスタートを切ったらしい。高齢者も映画に行くんだな~~。映画にしたのが良かったという事ですか。

5月27日に発表された24~26日の映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)によると、人気ドラマ「あぶない刑事(デカ)」シリーズの最新作となる映画「帰ってきた あぶない刑事」(原廣利監督)が初登場で首位を獲得した。24日の公開初日から3日間で動員が約25万1600人、興行収入が約3億5300万円を記録し、好スタートを切った。

■今のテレビのスポンサーは、「コア視聴率」が取れる番組に出稿する。


「コア視聴率」とは、
13歳から49歳までの視聴率である。
この数字はCM単価、TVの広告収入に大きく左右する。
CMを出す意欲の強いスポンサーの上位には、コア層を主なターゲットとする業種が並んでいるからだ。ゲーム・通信業などである。

★キムタクは今や高齢者層向け番組しか企画されない。

『Believe』はこのコアがそう高くない。第5回は2.0%で5位。
ただし、木村ばかりを責められない。そもそも木村の岩盤支持層が本人と同世代の50代以上の女性(F3層)なのは分かり切っていることなのだ。
20代のころにフジ『ロングバケーション』(1996年)などを観ていた世代だ。逆に、10代から30代が木村の熱烈なファンだったら、そのほうが驚きである。

木村拓哉も篠原涼子も、かつて受けたタレントとしてのキャラクターイメージを払しょくできないから、コア層から嫌われる。
そんな事も分からないのは気の毒だ。



2.映画「帰ってきた あぶない刑事」出演 30歳、西野七瀬が振り返る自身のキャリア

クリエイティブプラットフォーム QUI  2024.05.23

結婚して少し人気が下がってきているという数字も出ているが、個人的には、まあ幸せならいいんじゃないと思う。
人妻が好きな層もいるので、こういう高齢者層向け映画に出ていれば、いままでと違う客層が付いてくるかもしれないね。
兎に角、色気が出て来たのは間違いない。


最初に映画『帰ってきた あぶない刑事』のお話を聞かれたとき、どういった印象を持ちましたか?

また新しい『あぶ刑事』が作られることに驚き、そこに自分が参加させていただけることにワクワクしました。現場に入ってからは、皆さんの作品づくりを見学させていただいているような感覚もありましたね。皆さんいつものやり方みたいな感じで、今までもこうやってシリーズが作られてきたんだろうなと。


ーいつものやり方というのは?

舘さんと柴田さんがお2人で相談されて、台本にないセリフややりとりが現場でどんどん増えていったり、私にも「こうするからこうしてみて」と一緒に巻き込んでいただいたり。ご一緒したシーンだけでなく、本編を試写で観たときに自分が出ていないシーンでは「これ台本にはなかったな」という部分がいくつもあって。ずっとタカとユージを演じられてきたお2人だから、どういう発想が思い浮かんでも絶対に間違いじゃないんですよね。あとは、港署でタカとユージのお2人に、仲村(トオルさん演じる町田透)さんがずっとタジタジだというのは裏でもその通りでした(笑)。


― 舘さんと柴田さんとは初対面でしたか?

はじめましてでした


― かっこいいですよね。

ダンディーでした。合間でも話しかけてくださって。そのときのひと言ひと言、しゃべり方が常にダンディーで。オンでもオフでも変わらないんだなと思いました。


― 今回、港署捜査課刑事の早瀬梨花を演じるうえで心がけたことはなんでしょう?

本当に真面目で正義感が強く、まだ若手だけどしっかりしているという設定だったので、後輩の2人を引っ張っていく感じをうまく出せるよう意識しました。


― ご自身と重なる部分はありましたか?

どうだろう。今までしっかりした人をあまり演じてこなかったですし、そんなに引っ張るタイプでもないので……。


― そうなんですね。では年齢の近い女性として、早瀬に対して憧れのような感情も?

憧れはありました。個人的に、強い女性に憧れがあるので。自分もグループのとき、こんなふうに引っ張れたらよかったのかなって思います。


― これは挑戦だったなと思い当たることはありますか?

アクションです。拳銃を扱うので、撮影に入る前にアクションのスタジオに通って、銃の扱い方を教えていただきました。


― 生まれて初めての発砲。

そうですね。火薬を詰めてバンッと音が鳴るのは現場で初めてやるとなって、怖かったんですけど、舘さんは「大丈夫だよ」「試しに撃ってみな」と。とても頼もしかったです。


― 先輩たちがどんと来いと受け止めてくれた。

はい。あとは手錠をかけるのも難しくて、何回も舘さんの腕で練習させていただいて。「こうだよ、短く持ったほうがいいよ」と。すごくありがたかったです。

俳優としてキャリアを重ねていくこと

― 舘さんや柴田さんをはじめ、素晴らしいキャリアを築いてきた方々とご一緒されて、第一線で俳優を続けていくために必要なことはなんだと思いましたか?

作品への愛。それをかなり感じました。現場での佇まいや振る舞い、表に出ないときの人間性で、ちゃんと作品や役への思いを持っているのかどうか、わかる人にはわかると思います。今回に限らず、毎回ご一緒した人を近くで見て、見習わないとなと思うことばかりです。

― よりよい作品を作るために、カメラに映っていないときまですべてが徹底しているような?

私はそういうところを大事にしたいなと思います。


― 役に向かう際に大切にしていることはありますか?

その作品の中で、役の立ち位置や役割のバランスを意識しています。でも私は現場に行って、相手がいる状態でやってみてから考えることが多いので、事前にやるのは基本的にセリフを覚えることぐらい。いろいろ考えても、現場でその通りにはならないことが多いので。


― 今回は現場で作り上げていくことが多かったようなので、かなり肌に合ったのでは?

舘さんは、カメラの撮り方まで「このほうがいいんじゃないか」と提案していて。(作品に対して)すごく愛があるんだなと伝わりました。


― でも本当に奇跡的な作品ですよね。ドラマ放映開始から38年経った今も、同じメンバーで新作が作られるなんて。西野さんのデビューは2011年ですか?

オーディションが2011年で、CDデビューが2012年でした。


― お芝居のデビューはいつでしたか?

初めて地上波の連ドラでレギュラー出演させていただいたのが2013年。『49』というドラマで。グループ(乃木坂46)外で1人のお仕事はたぶん初めてだったので、自分の中ではとても大きい出来事でした。


― 最初からうまくお芝居できたわけじゃない?

最初はセリフを言う以外なにもできなくて、自然に動くこともできないし、ずっと立っているだけ。どう動けばいいのかわからないので、指示してもらって、そのとおりに動いて。ガチガチでした……。ちょっと苦い思い出でもあるんです。


― 当時から俳優業に対して魅力を感じていたんですか?

他のメンバーがドラマに出ているのを「いいなあ」って思っていました。グループ以外で1人の仕事があることが、まずすごいことだったので。ついに自分にもチャンスが来たのにできなさすぎて、まったく楽しさを感じる余裕もなく。私にはお芝居はできないなって思っちゃいました。


― 打ちひしがれたんですね。

はい。


― でも、それから今まで10年以上続けているわけで。お芝居に対する意識の変化があったんですか?

ひとつひとつの作品が終わるたびに、なにか吸収できているような気はします。最初はセリフを言うこと自体が悩みだったのが、今では表情や仕草とか、相手とのキャッチボールとか、悩みの内容が変わっているので、少しずつでも自分は前に進めているのかなと。


― 悩みは尽きないけれど、その質がかなり変わってきているんですね。お芝居の楽しさを感じられるようになってきましたか?

はい。楽しいです。たとえば自分の中で苦手な言い方や言い回しなどがあったとしても、それを別の作品で克服できたのかなと感じられたときはうれしいです。


― ちょうど映画公開の翌日、5月25日で30歳を迎えられます。歳を重ねること自体はポジティブに捉えていますか?

めっちゃポジティブです。楽しみです。


― ひとつの節目となる誕生日だと思うので、30代のビジョンがあれば教えてください。

グループを出て1人になって、ずっと映画やドラマ、舞台のお仕事をやらせていただいて。ハードなスケジュールのときもあるけれど、お仕事以外の自分を大事にする時間もきちんととれています。今のバランスがすごく心地がいいんです。だから引き続き、仕事と仕事以外のバランスを気にしながら過ごしていきたいですね。


― いい意味でマイペースというか、自分のリズムを崩さず。

そう、すごくマイペースなんです(笑)。

Profile _ 西野七瀬(にしの・ななせ)
1994年5月25日生まれ、大阪府出身。2011年に乃木坂46の第1期メンバーのオーディションに合格し、デビュー。17年に映画『あさひなぐ』(英勉監督)で主人公を演じ、18年末に同グループを卒業。以降、数々の作品に出演。主なTVドラマ出演作に、「あなたの番です」(19/NTV)、「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(20/CX)、「ホットママ」(21/Amazonプライム・ビデオ)、「ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜」(21/NTV)、「言霊荘」(21/EX)、「恋なんて、本気でやってどうするの?」(22/KTV)、「ポケットに冒険をつめこんで」(23/TX)、「大奥」(24/CX)、映画出演作に、『鳩の撃退法』(21/タカハタ秀太監督)、『シン・仮面ライダー』(23/庵野秀明監督)、『ある閉ざされた雪の山荘で』(24/飯塚健監督)などがある。『孤狼の血 LEVEL2』(21/白石和彌監督)では、日本アカデミー賞の優秀助演女優賞および新人俳優賞を受賞、『恋は光』(22/小林啓一監督)で、ヨコハマ映画祭の最優秀新人賞を受賞した。





3.木村拓哉、篠原涼子「往年の視聴率俳優」に強まる逆風。“変わらないキャラ作り”には既視感も。

日刊SPA! 2024/5/30(木)

 

木村拓哉(51)主演の『Believe-君にかける橋』(テレビ朝日・木曜午後9時〜)と、篠原涼子(50)、バカリズム(48)が主演する『イップス』(フジテレビ・金曜午後9時〜)への風当たりが強い。どうしてなのか。理由を深掘りしたい(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)。

◆個人視聴率では2位以上をキープ

 まず、『Believe』から。4月にスタートしたプライム帯(午後7時〜同11時)の春ドラマは16本あるが、その中でこの作品の個人視聴率は第1回が6.8%で1位、第2回が5.9%で1位、第3回が5.8%で2位、第4回も5.7%で2位、第5回も5.7%で2位。1度も2位以下になったことがない。それでも批判を浴びる。

「いま各テレビ局は、世帯視聴率は問題にしていないんです」(2022年6月3日付、東洋経済オンライン)。

 2020年4月からテレビ界と広告界の標準指標は個人視聴率になった。今のテレビ界は世帯視聴率を無視している。NHKと民放の業務報告書、株主向け情報でも世帯視聴率は論点から完全に外れている。

 世帯視聴率から個人視聴率への移行はテレビ界の勝手な都合ではない。1962年に計測が始まった世帯視聴率は時代に付いていけなくなった。致命的欠陥が生じている。高齢者好みの番組ほど数字が高くなってしまうのだ。

世帯視聴率は数の多い高齢者世帯に向く番組が圧倒的に有利なのだ。だからラブストーリーや学園ドラマの数字は低く、オーソドックスな刑事ドラマや日本テレビ『笑点』(日曜午後5時30分) などは高くなる。偏りが大きすぎるのだ。

◆コア視聴率が高くないのは当然の話

 一方、標準指標となって4年になる個人視聴率は幼児から高齢者まで全世代の視聴者を調査対象とする。だから「ALL」とも呼ばれる。『Believe』はALLが常に2位以内に入っているわけだ。

 個人視聴率は特定の世代に絞った数字も出せる。その1つが、13歳から49歳までに限定した「コア視聴率」である。この数字はCM単価、売上高に大きく左右する。CMを出す意欲の強いスポンサーの上位には、コア層を主なターゲットとする業種が並んでいるからだ。ゲーム・通信業などである。

『Believe』はこのコアがそう高くない。第5回は2.0%で5位。ただし、木村ばかりを責められない。そもそも木村の岩盤支持層が本人と同世代の50代以上の女性(F3層)なのは分かり切っていることなのだ。20代のころにフジ『ロングバケーション』(1996年)などを観ていた世代だ。逆に、10代から30代が木村の熱烈なファンだったら、そのほうが驚きである。
 フジ『教場0』が10代にも受けたのは新垣結衣(35)や北村匠海(26) 、赤楚衛二(30)、白石麻衣(31)ら若手俳優が新人刑事に扮し、木村は指導官役として一歩引いていたからにほかならない。作風もハードボイルド・ミステリーで刺激的だった。

◆男性受刑者役なのに、髪は切らない

『教場0』の風間公親は白髪、義眼で、表情と口調は硬く、老成した人物であることが伝わってきた。一方で狩山陸は服役中もどこか爽やか。脱獄後も焦燥感や苦悩はほとんど感じられない。

 少なくとも服役中は短髪にしたほうが良かったのではないか。法務省の訓令では、男性受刑者の髪は原則として2ミリか1.6センチに刈り上げることと定められている。1つのことが迫真性を欠くと、全体の現実味が損なわれてしまう。また、服役による辛苦も感じにくかった。

木村もそろそろカッコ良さと決別してもいいのではないか。

◆篠原涼子“30代小悪魔風”という既視感

 一方、篠原涼子のフジ『イップス』は視聴率面で大苦戦。5月24日放送の第7回は個人視聴率2.6%で12位、コア視聴率は1.2%で13位だった。

それより大きいのが、篠原の役柄に既視感が強いこと。演じているのは小説が書けなくなったミステリー作家・黒羽ミコで、バカリズム扮する刑事・森野徹と共に事件を解決するのだが、ミコの人物像は小悪魔的かつ自己中心的。能力は高いが、非常識。篠原が長年、得意としてきた役柄の1つである。服装も30代風だ。

 周囲の俳優は変化を遂げているにもかかわらず、篠原だけ変わらないのは観ていて辛い。やはり、そろそろ過去を捨ててみるべきなのではないか。<文/高堀冬彦>

【高堀冬彦】
放送コラムニスト/ジャーナリスト 1964年生まれ。スポーツニッポン新聞の文化部専門委員(放送記者クラブ)、「サンデー毎日」編集次長などを経て2019年に独立。放送批評誌「GALAC」前編集委員

終わり

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