最後の席替えは最悪。娘の成長と進化。
卒業まであと10日。
このタイミングで昨日、最後の席替えがあった。
ぴぃの席はもうかれこれ2年近く、窓側の一番後ろの1人席。
休んでも、遅れて行っても、なんの支障もない席。
どころか、授業中は、寝てても、絵を描いていても、自由。
今の席では、スペースを挟んで隣の席の男の子に監視され、先生を通じて理解してもらえるようお願いした。
ぴぃは、その席のまま卒業を迎えるんだと思ってた。
ここへきて最後の席替え。
ぴぃは最後の席替えだからと、いつも指定席ではなく、思い切ってみんなとクジ引きに参加することにした。
真ん中の列の少し後ろの席になった。
前と後ろには中のいいお友達もいる。
まではよかった。
ただ、
家に帰ってくるなり、ランドセルをいつもより雑におき、洋服を脱ぎ捨て、大泣きし始めたぴぃ。
「最悪だ、最悪すぎる!隣の席になった〇〇がずっと下ネタを言ってくる!言ってくるだけならまだいい、ぴぃにも言わせようとしてくる!「う◯こって言ってみて」「ち◯こって言ってみて」すごい言ってくる。無視しても、やめてと言っても「自分は変態だからしょうがない」って開き直ってくる!他にも「今の言葉はなんだかエッチな響きに聞こえるね」とか、卑猥なことをずっと言ってくる。気持ち悪い!もう最悪だ!もう学校に行きたくない!」
う、うん、それは嫌だね・・・
だけど、あと10日だよ。あと10日だし、ほとんど短縮日課だよ。耐えれば卒業だよ。
こんな男子なんていくらでもいるし、これからだって出会っていくと思う。
私は、ぴぃに耐えてほしい、乗り越えてほしいと、話を聴きながら思っていた。
ぴぃ「先生と話がしたい。先生に全部話したい。聞いてもらいたいし、席も変えてもらう!!」
私「え?先生に連絡するってこと??」
ぴぃ「そう!どうしても言いたいの、聞いてほしい。」
正直、「いやいやもういいじゃん」って思うのと同じぐらい、「自分から言うんだ!?」って思ったら、なんかすごいって思ってしまった。
これは、明らかに「ママから先生に言って」のパターンのやつと思ったし、言われても渋ったかもしれない。
私以外の大人に「自分から思いを伝える」ってことが、どうしても困難だったぴぃにとって、それは成長以外のなんでもないと思った。
担任の先生に連絡する。
ぴぃは電話口で、大泣きしながら、今日あった不快な出来事を先生に伝える。
本当は最後の席替えを楽しみにしていたということも伝えた。
先生は「ぴぃさんの言ってることちゃんとわかるよ。何も間違ってないよ。言ってくれてありがとう。〇〇くんの席は変えるから安心して。大丈夫。」
先生はぴぃにそう言ってくれた。
ぴぃは落ち着きを取り戻し、もう次に誰が隣になっても受け入れると言った。
たぶん、ぴぃ以外の女の子は、その男の子の取り扱いがわかってる。
相手にすると付け上がるから、あしらったり、無視したりしたほうがいいと言われたみたいだけど、ぴぃにとって最後の席替えは特別だった。
そんな思いが強すぎた。
私にもその思いが強く伝わった。
ただ、昨夜寝る前に、ぴぃは学校へ行きたくないと言った。
私は咄嗟に、「せっかく先生が変えてくれたんだから行くべき」と言ってしまった。
ぴぃ「ママごめんね、先生にも悪いんだけど、疲れた。」
そっか、席替えも気に食わなかったろうけど、そもそものエネルギーが不足してるんだろうな。
私「わかった。行くべきって言ってごめんね。先生もわかってくれるから、ぴぃが決めて。」
そして、ぴぃは今日、学校を休んだ。
欠席連絡なんて、もうだいぶ前から免除してもらってたけど、ひっそりと先生に連絡した。
私「すみません、またわがままを聞いてもらったのに、今日ぴぃは休みます。ただ、私としては、ぴぃが自分の口で先生に伝えたいって言ったことに成長を感じてます。」
先生「そうなんですね。私の方こそちゃんと指導ができてなくてすみませんでした。ぴぃさん、いつも私には強がってしまうようなので、連絡してくれて嬉しかったです。」
ぴぃの成長を感じるとともに、改めてぴぃにとっての集団生活の難しさを感じる。
ただこれもいい意味で、ぴぃのペースで身につけていくスキルの一つ。
そう思って、一生懸命絵を描くぴぃの目の前でnoteに記録していると・・・
ぴぃ「学校行くわ!1人で行くからママはお家にいて。」
私「え?あそう、そかそか。」
慌てる私に、「ママ心配?」と聞くぴぃに、「なんも心配してないよ」と伝えると、急いで着替えて「行ってきます」と出て行った。
新しいパターン。
成長だけじゃなくて進化もしてるんだね。
すごいぞぴぃ。
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