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ビビンバのモチベーションが繋いだ一日

今日もぴぃは学校へ行った。

今日はどうしても行きたい日だった。

それは、給食が「ビビンバ」だったから。

ぴぃは給食のビビンバが大好きだったけど、不登校になってから一度も食べていない。

冬休み明け、なんだか調子が良さそうなぴぃに献立がビビンバの日を伝えてあった。

本当は、ぴぃの病院の日だったけど、ぴぃは天秤に乗せるでもなく、その日は絶対に学校へ行くと言っていた。


お友達に「金曜は絶対にお迎えに来てもらいたい」と伝えていた。

迎えに来てもらうという事は、朝から登校するってこと。

午後からとか短縮授業の日は最後までいれたけど、ビビンバだけのモチベーションで、朝から6時間目までいれるかな?と思ってみる。

「ママ、午前中は病院に行っているけど、午後なら迎えに来れるから。」
「無理しないでいいからね。」
「疲れたら先生に言ってね。」

なんてことはもう言わない。

私の不安や心配はぴぃに伝わる。

「なんかあってもなんとかなる。」「なんとかならなくても、それはそれで経験値。」と自分に言い聞かせる。


お友達が迎えに来て、家を出る直前にぴぃが不安そうにした。

ぴぃ「どうしよう、ぴぃあんまり学校行かないから、みんなが気を遣って、給食の量がいつも少ないの。今日のビビンバも、少なめかも・・・」

私「・・・そうかw、多い方が嬉しいよね。おかわりしたらどう?」

ぴぃ「恥ずかしくてできないよ。それにみんな欲しいだろうし。」

私「じゃぁ一口一口大事に食べておいで。久しぶりのビビンバ。」

ぴぃ「うん!」

不安ごとがビビンバて、なんか平和だ。


午前中はぴぃの病院へ行き、午後は家でのんびり過ごす。

なんだかいつも足りないと思っていた時間が、むしろ長く感じる。

ぴぃの帰宅時間まであと1時間ぐらいのところで、無意識にぴぃの気配を探している自分がいた。

「そうだ、いないんだ。」と思ってからがさらに長く感じた。

あれ、なんか寂しいのかも、私・・・。


鼻歌混じりにぴぃが帰ってきた。

ぴぃ「たっだいま〜。」

私「おかえり。今日は長かったねぇ〜、お疲れ様。」

ぴぃ「長かったよ〜疲れた〜。ママ寂しかった??」

いきなり本心を見抜かれて、びっくりした。

私「そう、寂しかったの。なんかこの1時間、すごく寂しかったよ。」

ぴぃ「うふふ、ごめんね。ぴぃはめちゃくちゃ楽しかった。」

私「ならよかったよ。何よりだよ。」

行間休みと昼休みに、みんなで長縄をしたこと。

体育の授業の始めに校庭を何周も走ったこと。

今日初めて知ったハンドボールで、いきなりテストがあったこと。

大好きな社会があったから嬉しかったこと。

図工があったけど、絵を眺めるだけだったこと。

そしてそして、給食のビビンバを大盛りにしてもらえたこと。

興奮冷めやらぬまま喋り続けてる。

久しぶりに6時間目までまるまるいたとは思えないほど元気。

ぴぃ「給食当番の〇〇くんに言ったの。ビビンバが世界一好きな給食だから、大盛りにしてほしいって。そしたら、いいよって大盛りにしてくれて。そしたら、他の子たちのビビンバが足りなくなっちゃって。そしたら、みんながぴぃ以外の子から少しずつ取ろうって。ぴぃだけ大盛りだった。」

何その可愛いエピソード・・・もう、もう、母泣きそうです。

恥ずかしがらずに、ちゃんとお願いしたんだね。

「少なくていい」とか強がらずに、甘えてみたんだね。

本当にクラスのお友達がみんな優しくて、感謝が尽きない。

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