何故賃貸マンションにおける騒音問題はなくらないのか

騒音問題に悩まされているらりほーと申します。

結論から言います、マンションにおける騒音の規制はとても難しいからです。

難しいといってもザックリしすぎているので、詳しく説明していこうと思います。

動画での証拠集めが極めて難しい

証拠を集めようとした時に、まず真っ先にやるのが、ビデオカメラなどによる騒音録画です。
本人の証言だけではなかなか信用してもらいにくく、何か他の人に確認してもらうのに有効な手段だと言われています。
この方法は、弁護士なども勧めている方法なのですが、この録画での証拠による証明がかなり難しいのが現状です。

以下に何故難しいのか説明します。

音の方向性を証明するのが難しい

まずはこれです。
どこから鳴っているかの方向を決める事が、マンションの場合は困難なものになります。

マンションといえば、すべての部屋がもちろん壁伝い、床伝いに繋がっていますから、間違いなく騒音主が騒音元であるという証明が困難になってしまうのです。

これは、マンションの質にもよるのですが、音が比較的通りやすいマンションであれば、どこの部屋が出してる音かの特定は容易だと思います。

しかし、これを第三者の人に証明するとなると、なかなか上手くいかないのが現状です。

実際に録画をするとなると、騒音が鳴っている方に近づいて撮影すると思います。
部屋の中にいれば当然どこからの音かはわかる場合が多いです。
しかし、動画で一部分だけを映している状態では、それがどこから出た音かの確認が出来ないんですね。
動画を見せられただけでは空間の把握がしにくく、さらに音となると動画だけで方向性を確認するのは極めて困難かと思います。

さらに述べます。

本人が出した音か他人の出した音かの証明が難しい

これも第三者から確認しにくいものになります。
動画であれば映像の範囲外の情報までは分からないので、そんなことはないとは思いますが、ビデオカメラに映らない所で自分で音を立てて、それを他人の音だと主張することも出来てしまいます。
第三者に確認してもらうには、壁越しまたは床越しに伝わっている音だと言うことを証明しないといけないわけですが、この検証は動画だけでは不十分と言わざるを得ません。

もちらん、専門的な機械を使い音の波長などで解析をすれば自身が出した音かどうか、どこからなっている音かなどは判別出来ると思います。

しかし、そう言ったことをするにはそれなりの機関に料金を払って依頼しないといけないという時間もお金もかかる行為なんです。

また別の問題もあります。

動画だと生活騒音が生活音レベルに聞こえてしまう

これも、動画を撮影した事がある方なら経験あるかと思います。
実際自分が体感してる音よりも遥かに小さな音でしか再生されないんですよね。

第三者に確認して欲しいのに、かえって自分が神経質だと思われる大きな要因になってしまっています。

現状だと騒音専門の録画機材はないですし、そう言ったものが出てきたとしても、なかなか簡単に買える値段ではない可能性が高いです。

動画撮影のタイミングが難しい

これもよくある事だと思います。
常に非常識なな音量を垂れ流しているような隣人の場合は容易に録音できますが、不意に来る打撃女であったり奇声であったりは撮影しようとするとおさまる。撮影をやめたら始まるなど、タイミングが非常に難しいです。
また、撮影しようと常に音に対して身構えている分、かえって精神的な負担が増えるといった事にもなります。

かといって、常に撮影を続けていると自分のテレビや生活音まで拾ってしまうので、なかなか常時撮影も難しいのが現状といえます。


ここまでが、動画撮影での証拠の難しさとなります。
次に住人問題。

他の人が我慢してしまう

マンションでの騒音被害は複数世帯に及んでいるはずなのに、なかなか声を上げる人は少ないです。

以下にその理由を述べます。

逆恨みされたくない

まず一番最初にこれがくるでしょう。
騒音主に対して何かしらのアクションを起こし、それが自分だとバレると今以上の報復が待っているのではないかと思い、なかなか行動に移せない。
出来るだけ穏便に済ませたいと考える人が多いのでしょうね。
特に騒音を出しているような人は何かが欠如している可能性が高いから、なおさら身構えてしまう人が多いのだと思います。

次に行きます。

騒音問題に関わるより、引越ししようと考える

これも、他の人が我慢をしてしまう大きな理由ですね。
騒音に対して警察を呼んだり撮影したり市役所に行ったりなどの時間と労力を使うぐらいなら、引っ越した方が早いと考える人はとても多いです。
自分の大切な時間を嫌なことに使いたくないと言う人が圧倒的に多いからですね。

また、次に述べる理由があるので、引越しを選択する人が多いんです。

騒音主は何をやってもやめないと言う諦め

今やネットを使えば簡単に欲しい情報が手に入ります。
騒音に悩まされた場合、一番最初にする事といえば、ネットで検索です。
そうして検索して他の人の騒音被害を見て行くうちに、「ああ、騒音主は決定的に自己中心的なので、何をやっても変わらないんだ…」という諦めの境地のようなものを悟ってしまうんです。


このようにして、他の人は引っ越しまでは我慢して引っ越せるようになったらすぐ引っ越そう、それまでは我慢しようというマインドになります。
そうすると、他の人は許容してる範囲なのでと第三者に思われてしまうというわけです。
やはり、みな自分がかわいいので、なかなか協力して対処しよう!とはならないわけです。

そして、引越し後はこれなってしまいます。

引越し後に騒音被害がなくなると、騒音問題に関わりたくなくなる

これが、騒音問題に対しての活動が鈍くなる大きな要因だと思います。
ほとんどの人が騒音に悩まされている時はなんとかしようと活動するものの、引っ越していざ騒音から解放されると、どうしても騒音被害の過去を思い出したくなくなるんですね。
嫌な過去を引きずって生きるよりも、これから自分の為に楽しい人生を前向きに送ろうとする。
ごく当たり前のことなんですが、騒音被害の多さに比べて騒音問題が軽視されやすい要因になっていると思います。

住居という変える事が可能な人が多いからこそ、変えられない人の苦しみが伝わりにくい。
こういったもどかしい状況が起こるんです。

生活基盤である住居での安住が侵害されて、騒音問題に取り組めない

また、これも大きな問題です。
騒音問題に対応をしていくには、それ相応の時間がかかります。
少なくとも年単位の覚悟が必要です。
年単位で活動するには、寝食がしっかりしていないと長くは持たないでしょう。
なので、なかなか規制活動に踏み切れないという方は多いのでは無いかと思います。

活動するにしても、活動できるだけの気力を蓄えられる拠点が必要なんだと私自身は思います。

こういった理由があり、騒音の規制がなかなか進まないということになってしまうんですね。

騒音規制が難しいことのまとめ

  • 証拠集めが難しい

  • 時間やお金、労力を大量に消費してしまう

  • 仲間が集まりにくい

  • 規制活動する精神的・体力的余裕がない

こういった背景があり、本当は規制が必要な生活騒音の規制がなかなか進まないんですね。

では、どうすれば規制が進んでいくのかについては、また別の記事で述べたいと思います。

ここまで読んで頂きありがとうございました。

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