見出し画像

福家警部補の春の挨拶 2024/04/08

・小説『福家警部補の事件簿』を読んでる。久しぶりに正統派の本格倒叙ミステリを見つけた感じがする。

・「名探偵は冴えないほうが魅力的」というコロンボや古畑任三郎の系譜を継ぎ、小柄な女性刑事の見事な推理が光る。ちゃんと映像が浮かぶ文体なのが良いな。

・倒叙では犯人がわかった状態で捜査が進むので、読者にどれくらい犯人へ同情させるかが肝心だ。絶対悪として描かれることが多いのは、むしろ被害者の場合が多いかも。普通の小説にはない展開が生まれやすい。

・著者の大倉崇裕氏は、ここ数年の『劇場版 名探偵コナン』で脚本を担当して八面六臂の大活躍。今週から公開の『100万ドルの五稜星』でも、きっと子どもたちにも響く謎を見せてくれることだろう。
 


・今日は近所の阪急に行って、食料の買い出しや散髪をするなど。あと、先日撮影した桜の写真を使って、コンビニの印刷機で5枚ほど絵葉書を作ってきた。

・これに新学期を迎えたことを伝えるメッセージを添えて、親戚や世話になった方へ送るのが毎年4月の慣例だ。写真には自分も写っているので、顔見せも兼ねている(忘れ去られぬように)。

・祖父母も80代後半に差し掛かり、孫の名前もあまり思い出せぬことが増えた。写真と手紙があれば思い出しやすかろう、というささやかな希望も含んでいる。私に桜を楽しむ余裕があるうちは続けておきたい。

・あと、instagramにも載せるように心掛けている。こちらも同じ理由で、友人たちへ「そういえばこんな奴いたな」とリマインドしておきたいので……。同窓会とかで「こいつこんな顔だったっけ?」となるのを避けたい思いもある。

・人はすぐに人を忘れる。老いで、忙しさで、ド忘れで。勿論悪いことばかりではないが、まあ定期的に呼び起こすほうが、相互に親切な試みだと考えるのだ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?