箱根駅伝 明治大学振り返り

1、富田峻平(4) 区間順位1位 区間タイム1:02:44
近年1区にエース級の選手を投入するも、出遅れている明治大学。今年は1年間チームを引っ張ってきた富田(以下全て敬称略)を投入。関東学生連合・新田(育英大)が序盤から抜け出すも他の大学はは牽制しあう展開に。スローペースが続く中、19キロ手前で抜け出しロングスパート。そのまま襷をつなぎ見事区間賞。まさに100点の走りだった。栗ヶ沢中→八千代松陰→明治大学ということで勝手ながらに推していたので嬉しかった。
2、小澤大輝(4) 区間順位14位 区間タイム1:08:43
全日本大学駅伝で好走した児玉が欠場し、戦前から明治はエースが集う2区は耐えの区間になることが予想されていた。実際に田澤(駒澤)、近藤(青山学院)に加え、当日変更で吉居(中央)、三浦(順天堂)、平林(國學院)、留学生のムルワ(創価)、ムルア(山梨学院)が走るなど超ハイレベルな区間だった。主将として何とか耐えた走りだったと思うけど内田(法政)にはシード争いも考えると何とかついていきたかった。
3、森下翔太(1) 区間順位4位 区間タイム1:02:05
過去に全国高校駅伝1区で区間賞を取り、スーパールーキーとして期待されてきた森下。箱根予選会では腹痛の影響もあり力を発揮しきれなかったが戦前は好調との情報があった。個人的には復路に回ると考えていたが、3区に抜擢。序盤藤沢では区間16位で明治は終戦かと思われたが、終わってみれば区間4位の好走。スーパールーキーとして堂々の箱根デビューを飾った。来年以降はエースへと成長してほしい。
4、尾崎健斗(2) 区間順位11位 区間タイム1:02:48
次期エースとも呼び声高い尾崎は4区を走り区間11位。櫛田(4)が事前にはエントリーされていたが当日変更での出走であった。扇(法政)、佐藤(早稲田)、越(東海)といった実力者と並走し何とか耐えた。故障者がいなければ、復路での出走かなと考えていたが往路でも実力を出し切ってくれた。来年以降は主要区間を担ってほしい。
5、吉川響(1) 区間順位15位 区間タイム1:15:09
過去出場16大会でも5区での区間1桁順位が7回と山登りで苦戦しがちな明治。今回は本人の希望もあり早い段階でルーキーの吉川が走ることに決まっていた。しかし結果としては区間15位。最後東海大学を抜く意地は見せたものの往路は12位に終わった。個人的に吉川の他に山登れる選手がいたとは思わないので来年以降山を誰が上るのかが1番の課題になると思う。(シードをとった城西は5区区間新以外の1~4区、区間順位2桁で往路9位だったので改めて箱根は山が大事だと思った。)

6、堀颯介(1) 区間順位8位 区間タイム59:33
5区同様ルーキーの出走となり、いわばギャンブルに出た明治大学。しかしながら6区は区間8位とギャンブルは吉と出た。後ろから毎年区間上位で山を下っている川上(東海)が迫っていながらもうまくまとめてくれた。あと3年は山下り安泰とも言われているが、個人的には平地でも区間上位で走る走力はあると思っているので来年以降主力としてチームを引っ張っていってほしい。
7、杉彩文海(3) 区間順位1位 区間タイム1:02:43
おそらく主力に怪我がなかったら出走はなかったとも考えられる杉が区間賞。個人的には嬉しい誤算だった。前半オーバーペースかと心配もしたがそんなこともなく、驚くことに葛西(創価)と同タイムで襷を渡した。現状として主力に4年生が多く2,3年生が育ってないように思われるので杉が来年引っ張っていってほしい。(普段ふざけるタイプなのにインタビューガチガチに緊張していて面白かった。)
8、加藤大誠(4) 区間順位8位 区間タイム1:05:06
4年間調子の波が非常に激しく0か100の走りしかしないということでファンの間では加藤ガチャと呼ばれていた。しかしエース児玉を使えない中、他のシード校と差をつけるためには加藤ガチャが当たるしかない状況だった。結果としては後半の坂で城西を突き放し区間8位の力走。エース級の選手として100点の走りとはいかなかったかもしれないが、最上級生としての意地を見せた。
9、下條乃將(4) 区間順位17位 区間タイム1:10:53
9位で襷をもらった下條。区間17位と非常に厳しい走りとなった。(個人的には梅崎(東洋)に抜かれるのは持ちタイム的にもしょうがないけど、村松(東京国際)、平林(城西)には喰らいついてほしかったと思う。)しかし前を走る大学と大きな差があり、後ろの大学とはあまり差がなかったので常に難しい状況であったのは間違いない。5区吉川同様、他に変えが居たかと言われると微妙なので仕方ない部分が大きいと思う。
10、漆畑 瑠人(4) 区間順位18位 区間タイム1:11:53
明治のなかでは抜群のスピードを誇るも長い距離に若干の難があるとされ、最初で最後の箱根駅伝となった漆畑。区間順位こそ振るわなかったが序盤蒲田では区間4位と前を追う姿勢を見せた。ハイペースで入ったため終盤は東京国際に離されたがこれもしょうがないと思う。

総括:総合12位で終わった第99回箱根駅伝。過去2年は往路で大きく出遅れ実力を出し切れない部分が大きかったが今回は単純に力負けだった印象。主力に4年生が多いので、来年2,3年の台頭がないと正直厳しい。今回の経験を踏まえて、2区を走れるエースと5区を1桁順位で耐えれる人材を育成したい。来年は今回好走した森下、杉、何とか耐えた堀、尾崎を中心にルーキー綾(八千代松陰)、大湊(学法石川)も入ってくるので1年かけてチームを作っていってほしい。





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