ショートショート「修行するタイル」
せい!はっ!せい!はっ!
とある山深く。
そこには、一枚のタイルが
岩に向かって正拳突きを繰り返していた!
せい!はっ!せい!はっ!
彼がなぜそんなことをしているのか
時は遡る
「あ!タイルが欠けてる。
はぁー、このタイルしょぼいなぁ」
この言葉にタイルは傷ついた。
物理的にも、精神的にも。
せい!はっ!せい!はっ!
この修行に意味はあるのか
それはタイルにもわからない
だが、修行を繰り返すうちに
タイルの強度はどんどん増していた。
そして、タイルは山を降り、元の風呂場に収まる
周りのタイルを破壊せんばかりの勢いで。
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