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転校生はアイドル 六話

まえがき

文章量多いよー。
長いよー。
本編に入るよー。

本編

菊谷と一緒にテスト勉強していたらふと
菊谷がこんなことを言った。
「そういえば囲くんだっけ?なんであのメガネと仲が良いの?」
「前に聞いた話をなんだが…」

今から1年前の話
囲はガラの悪い男に絡まれていた。
「まだあるだろ!早く金を出せよ!」
「もう無いです」
男は痺れを切らして殴ろうとしたら
相手の拳が当たる寸前で
相手のパンチが止められた。
「カツアゲか…。治安が悪い所に行くなって生活指導に言われなかったのか?」
「誰だ?邪魔する―」
不良が何かを言う前に吹き飛び白目を剥いて失神した。
「大丈夫か?」
「あの…僕よりそこの人が大丈夫じゃない状況になってますけど…」
「その男は後で始末しておくから安心しろ」
その言葉に安心出来ないと囲は思った。
男が路地裏から去ろうとするので
「あ、あの…」
「何だ?」
男が失神している男を抱えながら振り返った。
「名前だけでも…」
「俺は原田海斗だ」

「って事があって原田を慕ってるみたいだよ」
「あのアホメガネを慕ってるって随分と変わった子だね~」
「そう言われるとそうかもな」
「で、アホメガネがその後、何かあったら助ける代わりに学校の面白い情報を教えろと言ったんだよね?」
「あぁ竜也がそう言っていた」
「でもさぁ…よく考えたらそれってカツアゲと似たようなもんじゃない?」
確かに。それはそうかもな。
それにしても菊谷の部屋って異常なくらいに参考書が多いな。
元々、菊谷がテストが不安だからと言って勉強しているんだが、この量の参考書があるなら別に大丈夫じゃないのか?
「菊谷、ちょっと気になった事があるんだけど聞いていいか?」
「何かな?」
「この本棚やけに参考書が多くないか?こんなに勉強するのか?」
そういうと菊谷が何故か睨んできた。
聞いてはいけない雰囲気を感じた。
「す、すまんデリカシーの無い事を言ったな」
菊谷は睨む事をやめて微笑んだ。
この女がみんなに愛されてるアイドルって本当か?

部屋のドアが開いた。
原田はノックをしないで入るのか…。
デリカシーの欠片も無いな。
「毎回言ってるじゃん!ノックしてよ!変態アホメガネ!」
罵倒しすぎじゃないか?
というか原田も平然と人の部屋を漁るよ…。
「ちょっと!そこの本棚は弄らないでよ!」
参考書が沢山ある本棚で本を漁ってる原田に菊谷が声を荒げて言った。
「そこまで怒鳴る必要はないだろ…。落ち着けよ…」
「うるさい!木戸は黙ってて」
ぐっ、菊谷の怒鳴り声は耳にかなり来るな…。
「この本ちょっと借りるぞ。夜西が参考にしたいって言うからな」
原田が菊谷の本を取り出して菊谷に見せた。
え?少女漫画じゃん。
「奏先輩が?いいけど…何の参考にするの?もしかしてあの先輩そういう趣味だったの?」
夜西?誰なんだろう…?
確実に女ってことは分かるが。
それにしても面白そうな本があるから聞いてみるか。
「菊谷この本借りていいか?」
本棚に置いてある本をを指差して聞いてみた。
「え?お前のそういう趣味なのか?」
「木戸も読むの?」
2人からそれぞれのリアクションが来て流石に限界を迎えた。
「もう!さっきから何の話してんだよ!ただの本ごときでいちいちうるさいぞ!」
オレがキレて怒鳴っていると原田がニヤリと笑い耳打ちしてきた。
「この本の内容を知りたいなら今から言うことをしてくれ」

菊谷を部屋から追い出すように誘導する。
原田がオレが気になる本を駄目教師を経由して受け取る。
というのが作戦だ。
というか本一冊ごときで大げさだな。
まぁ、もしバレた場合は全て原田に擦り付ければいいと思った。

原田が部屋を出ると同時に作戦を実行した。
「なぁ菊谷喉渇いたんだが飲み物貰っていいか?」            
「いいよ。下に行こう」

一階に降りてリビングに入ると駄目教師がスルメを食べながらテレビを見ていた。
というか、生徒の家に入り浸ってるのおかしいだろ。
「ちょっと!先生!アタシのスルメ勝手に食べないで!」
「美香ちゃんは姑みたいだねぇ」
確かにそうだな。
「生徒の家に入り浸ってる人に言われたくないですよ。はい。飲み物」
……。
菊谷の本性を知り過ぎても良いことないな。
また菊谷の部屋に戻り勉強を続けた。

「そろそろ夜遅いし終わりにするか」
「そうだね。テスト勉強付き合ってくれてありがとう」
「気にするな」
家を出て帰路についた

翌日千尋と話していたら
「木戸さんちょっと良いかな?」
駄目教師が話しかけてきた。
千尋との会話を中断して教室を出た。
「例の物持ってきたよ。一応カバーかけてるから周りには見えないように配慮しといたよ」
カバーかけるほどの本なのか?
まぁ、そんなことはいいか。
「ありがとうございます」
本を受け取ると教室に戻って本を鞄にしまった。

あとがき

展開なさすぎだろ。
ここで終わらせた昔の自分を殴りたい。
そういえば原文を載せてる星空文庫ではあとがきはキャラと作者の会話劇をやっていたんですが、あれも復活させようかなとか思ってます。
そんなこんなでまた次回お会いしましょう。

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