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転校生はアイドル 五話

まえがき

遂に五話に突入。
プロット無しで書いてるの凄すぎんだろ昔の自分。
#あと先考えろや
ということで本編です。

本編

「この課題は来週までに提出すること~」
HRが終わり部活に行く人や下校する人がいるなかで、オレは菊谷と話していた。
「菊谷は部活に入らないのか?」
「忙しいから入りたくても入れないんですよ」
まぁそうだな。オレも今日は部活を休むか。
「木戸さんは部活に入っているんですか?」
「一応入ってる」
「何部なんですか?」
一応と言うのには触れないでくれたのはありがたい。
「美術部だよ。でも、幽霊部員だよ」
「顧問の先生は怒らないんですか?」
「うちの顧問は緩いからな~」
「あっ!もう時間が!!部活頑張って下さいね」
菊谷はカバンを持って急いで教室を出た。
「はぁ…。部活にでも行くか…」
菊谷に
「頑張って下さいね」
と言われたら行くしかないと思った。
オレは活動場所の「美術室」に向かった。

美術室の重い扉を開けると
「おぉ木戸ちゃんが来た。珍しい事もあるんだな~」
この人は美術部の顧問の城野 あかりである。そしてオレの従姉にあたる人である。
theダメ教師の次にダメな教師である。
てか、従姉が同じ学校にいるって良いのか?
「珍しく来たから今日は光記念日だね」
俵万智のサラダ記念日かよ。

扉が開くなり視界が暗くなった
「あーひかりんが来てる~」
今オレに抱きついているのは先輩の坪井 朝日である。
少々百合っぽいのと『ケロちゃん』と呼ばれてるカエルの髪留めをしているのが特徴だ。
普段はこんな風に抱きつくことはないが、部活中は化けの皮が剥がれる。
「暑いんですけど…」
「遅くなりました…」
最悪のタイミングで来たのは卯月 恋だ。
名前に恋とあるが男だ。
恋は持っていた本をポトッと落とすと
「あぁ…お二人共お幸せに…」
恋はフラーっとしながら部屋を出ようとした。
「ちょっと待て!先輩とはそんな関係じゃないよ!戻ってこないと兄貴に言うよ!」
「あぁ!それだけはやめて!分かった!今すぐ助けるから!」
この男は兄から説教されるのが嫌らしく兄の話題を出すとすぐに言うことを聞く。

あれから先輩の化けの皮の正体を話したら
「何だ先輩って女の子が好きだったんですか…」
「優等生というレッテルが剥がれちゃったじゃない」
「もともと優等生でも無いのにそんなレッテル不要ですよ」
実際のところ生徒会長もやってるから優秀なんだけどな。
「てか先生は来てないの?」
顧問の方を見るとオレ達を見ながら絵を描いているようだ。
生徒が揉めてる様子を絵に描いているとは趣味が悪い。
「そんな事して教師としての義務を果たさないなら叔母さんに言いますよ?」
「わ、分かったから拳は下ろそうよ…怖いし」
何故、この学校の生徒や教師の弱みを沢山持っているんだろうとオレは思った。
「すいませーん委員会で遅くなりました。」
玲菜が来た。
「木戸?先生なんだから殴ったりするのは良くないよ?」
「ん?あぁ…殴ってはない。殴りそうになったけど…」
「それでもダメだよ?」
とやんわりと注意されたので拳を下ろした。

「それにしてもこの部活…」
「ん?何かあるの?」
「まともに活動してる日ってあるんですか?」
恋が聞いてきたのこの部活の本性を暴こう…。
「月一回のカレンダーのイラストを書く以外は基本的にダラダラしている」
「ちょっと!それだけじゃないよ体育祭のバナーとか文化祭のポスターも描いてるじゃん!」
「まぁその二つだけだ。後は、この人の同人誌のラフ画にペン入れをする事がほとんどだな。ほぼアシスタントとして使われてる」
「大丈夫なのかここは…」
恋は不安そうな発言をした。

今日は何もすることがないらしく先輩はカバンに入れてた雑誌を開き雑誌を読み始めた。
「ミカちゃん可愛いよね。こないだのイベントもすごい良かったんだよ」
「先輩!さっきからキモい発言聞こえるのでやめて下さい!」
雑誌を読み始めてからずっとこんな調子だったので、恋が流石に注意した。
「ミカ」とはやはり美香の事だろう…。
人気だなぁ…。
「そういえば転校生の名前もミカって言ったよね。今度聞いてみようかな…」
「先輩は余計なことをしないでください」
困るからとは言えなかったが。

「もう時間だよー。部活は終了だよー」
部活終了の鐘が鳴った。
時計を見ると『17:30』を指していた。
オレ達は荷物をまとめて部室を出た。

あとがき

四話と五話は学校での話でした。
今回も加筆量が多かったです。
一から話を作るよりは楽だけどね。
ここからどうなるのかお楽しみに!
それではまた次回お会いしましょう!

#小説
#転校生はアイドル

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