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転校生はアイドル 八話

まえがき

最近、有料noteの更新ばかりで投稿が止まってました。有料noteと同時並行で更新できるように頑張ります。
それでは本編です。

本編

「大変そうだな」
「ああ…。全くだ…って何でお前がいるんだ?」
オレは菊谷のマネージャー(仮)になって
初の仕事だ。
菊谷は雑誌の表紙の撮影中だ。
そして、何故か原田も来ている
「俺は、付き添いで来ただけだ。すぐに来れる身内が俺くらいしかいないからな」
少し誇らしげに言ってるのがむかつく。
「あ、そう…」
というか、菊谷は1人で原田の家に来たのか?
親戚の家に1人って菊谷の両親は淡白なんだな。

そんなこんなで、オレらが話している間に菊谷の撮影が終わった。
「お疲れ様。今日の撮影はこれで終了だ」
「了解。じゃ、着替えてくるね」
菊谷は楽屋に向かっていった。
「そういえばさぁ」
思って意疑問をぶつけてみる。
「ん?何だ?」
「アンタと菊谷は親戚なんだよな?」
「まぁ…。そうだが。どれがどうした?」
「アンタと菊谷って似てないよな?」
オレがそういうと原田は一瞬だけ黙りオレの方を見ながら
「美香がいなくてよかったな」
あれ?何か地雷でも踏んだか?
「さっきの事は聞かなかった事にしておくよ」
美香が着替え終わりこちらに戻ってきた。
「撮影終わったし次の予定まで時間があるから本屋に寄っていい?」
少し威圧感を感じる菊谷がそう言うので
「あぁ…いいぞ」

「これはツッコミ待ちなのか?」
オレはツッコミたい衝動に駆られていた。
今オレらは『原田書店』という本屋に来ていた。原田は何食わぬ顔で入店しようとしていた。オレはため息をつくと
「何か不満でもあるのか?」
「あるからため息をついたんだよ」
「そりゃアタシも初めて来たときはそう思ったけど、慣れだね」
そんなものなのか…。
流石、原田の親戚だけあるな。

オレらは本屋に入り
「アタシは向こうにいるからアンタらは」 
「そういやここは学校の近くだったなぁ」
原田はわざとらしく言うと
美香は一瞬顔を強ばらせてすぐに柔らかそうなオーラを出しながら
「原田先輩たちは他のところに移動してくださいね」
あまりの変貌具合にオレらは思わず
「あぁ…。分かった」
と引き気味に返事をしてしまった。

オレは原田に新設されたカフェに連れていかれた。
「前にオレが呟いていた事が現実になるとは何とも不思議な気分だな」
「スペースが余っていたし集客率を上げるにはちょうどよかったんだよ」
原田は眼鏡を指でクイッと上げながら言った。
相変わらずのキザっぷりにため息をついた。
「これ、渡すの忘れてた。とりあえず後で見ておいてくれ」
ファイルの入った手提げを渡された。
何だ?後で見てみるか。

スマホのバイブが鳴り電話に出ると
「本買ってレジの近くにいるから早く来て」
菊谷が電話で用件だけ話して直ぐに切ってしまった。
「菊谷がレジの前で待ってるから早く行くぞ」
原田に伝えると何故か腕を掴まれて連れていかれた。
またこの姿を見られたら厄介なことになりそうだな。

レジに向かうと美香がガラの悪い男等に絡まれていた。
「可愛いねー。今1人?一緒に遊ばない?」
「や、やめてください」
「そんなこと言わないでさー」
男達は原田の鉄拳制裁によって沈められた。
「俺はコイツらを処理してくるから先に行け」
処理って法的に大丈夫なやつだよな?
まぁいいか。
「次の予定が近いから早く行くぞ」
菊谷の手を引き、駐車場に停めてある車に乗り、また撮影現場に戻った。

あとがき

今回は大分加筆しました。
何度も読み返すと変えたくなる部分が多くなっちゃうんですよね。
地味に矛盾してる文章もあるのでその矛盾を無くしたりと結構大変です。
ちなみに、併設カフェはコメダ喫茶をモチーフにしてます。
あそこの料理は全部デカいから軽い気持ちで行くと大変なことになるよ。
#小倉トーストがおすすめ
そんなこんなでまた次回お会いしましょう。

#小説
#転校生はアイドル

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