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Vintage Bass 考察

その昔、Old Fender Bass Maniacというホームページを作っていました。
当時はWEB上でもそれほどオールドフェンダーに関する情報も無く、楽器店の重鎮の方々から取材した情報を元に発信していました。
そうすると読んで頂いた方からも情報が集まってくるようになり、それなりに内容が濃いモノへとなっていきました。
当時は1962年製のJazz Bassを所有していたのですが、こんな高価な楽器をアマチュアが所有していて良いのだろうか?自分の代で朽ち果てさせる時が来るのではないかと不安に思い始め、遂には売却してしまいました。
売却に伴いOld Fender Bass Maniacという冠を名乗る資格はないと判断し、オールドフェンダーの記事は削除することにしました。

実は1962年製のJB以外にも時期は異なりますが1965年製、1966年製、1969年製、1976年製(オールド?)のPB、1968年製、1972年製(オールド?)のJBも所有していたことがあり、それぞれの年代で仕様が違って面白いなぁと思っていました。

※この後の記事にはヴィンテージ楽器に関するセンシティブな内容も含まれますので、心臓の弱い方は読まないことをお勧めします(笑)。

ヴィンテージ楽器の価値

さてヴィンテージ楽器の価値は?と改めて考えてみたいと思います。
真っ先に思いつくのは希少性というか骨董価値。
市場に流れてくる玉が年々少なくなってきていることは事実でしょう。
もうこれは仕方が無い事だと思いますが、価値が上がれば上がるほど余計に流通量が減ってきてどんどん高騰してしまいます。
ここ数年で完全に投機対象になってしまったような気がします。

ヴィンテージ楽器の音色

結論から言うと9割はプラシーボ効果です(笑)。
というのは冗談のような冗談でもない話なのですが、音色に関しては完全に個人の好みなので万人が良い音と感じるということ自体に無理があります。
加えて鳴らす環境や機材によって音色はがらりと変わるので、もうこれは良い悪いの話ではなくなってきます。
好きかそうでないかです。

ヴィンテージ楽器のプレイアビリティ

これはもう経験則でしかないのですが、60年代のフェンダーベースで現存(演奏可能)しているものはネックの剛性が強いです。すなわち弦高や反りも自分のプレイスタイルに応じた調整がし易いです。70年代になると妙にネックが柔らかい個体も存在していて調整が難しいといったことも経験しました。
また軽量な個体が多く疲れない反面、軽すぎてネック落ちして演奏しにくかったり音が暴れる個体も存在することに注意が必要です。

ヴィンテージ楽器の取り扱い

これは全ての楽器について言えることですが、丁寧に扱ってください(笑)。
特にヴィンテージは塗膜も劣化していてポロポロと剥がれ易いので、直射日光が当たる場所や高温になる場所には要注意です。それも貫禄と感じるのであれば問題ないですが(笑)。
あと、もれなくヘッド起きが発生しています。下手するとネックの元起きも発生しています。ベースの構造上致し方ないのである程度は許容すべきですが、これ以上の進行を防ぐために演奏しない時は一巻きでもいいので弦を緩めておくことを強くお勧めします。毎日弾くという方でも強くお勧めします。

まあこんな感じで自分の少ない経験と知識を元に書いてみました。
自分の場合は持ち出すことに恐怖を覚え、保管することにすら恐怖心が芽生えたことで手放してしまいましたが、現役復帰した今では1966年製PBだけでも残しておけば良かったなぁ〜なんて思ったりもする今日この頃。。。

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