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「モノを持たないこと」が幸せとは限らなかった話

ミニマリズムを「単にモノが少ない暮らし」と定義すると。
これまでの人生で特にミニマリストだった時期があります。

大学を卒業したてなので2002年か2003年だと思います。
(生活スタイルとしてのミニマリズムの台頭が2009年頃という話がありますので、当時はそんな概念は知りませんでした)


何のために持たない暮らしをしていたか

当時、同じ家にずっと住んでいるのが落ち着かなくて、毎年のように引っ越しをしていました。
何かの組織に追われていた訳でもないのに、何が不安だったんでしょうね。


コミュ障だったため、友人に引っ越しの手伝いを頼むとか、引っ越し業者に連絡をするということができず、毎回自力で引っ越しをしていました。
持ち物ぜんぶ自家用車に載せて、自分で運ぶわけです。

車に載せきれない大物、冷蔵庫や洗濯機は大学の後輩に譲り、棚などはすべて処分し、生きるのに不要な趣味のモノも売り払い、自分で運べるモノだけを持っていました。
家の敷金などを払うので貯金はほぼなく、洋服などはあまり買っていなかったので、洋服の枚数もいうほどは多くありませんでした。

余談ですが、家電がないのはちょっと不便だったため、あとから小さい1ドアの冷蔵庫と、簡易洗濯機(電動)を購入しましたよ。


とまあ、約20年前の私は、あまり人と関わらなくて良いように、引っ越しをしやすいように、という目的で「持たない暮らし」をしていました。
持たない暮らしがしたかった訳ではなく、結果的に持たない暮らしをせざるを得なかった訳ですね。


何もない部屋で何をしていたか

という訳で、モノの少ない暮らしをしていた20代前半。
シャワーを浴びて寝る以外は、家で何をしていたかあまり覚えていません。

まだガラケーだった時代、ネット環境もそこまで整っておらず、家での唯一の娯楽は雑誌を読む、くらいでした。
家をととのえて快適な暮らしをする、なんて崇高な考えもなかったので、とくに家事をした記憶もありません。

つまり、家でやることがないので、あまり家には居ず、友人宅で酒盛りをしたり、バイト先で就業時間後も閉店までダラダラ過ごしたり、パチンコ屋に入り浸ったりしていました。


就職していれば、また違った暮らし方をしていたのかもしれませんが。
ちょうど就職氷河期で、さらにコミュ障と考え無し面倒くさがりの性質が災いして、就活は2社受けただけで辞めました。

いちおう、大学まで行かせてもらったのに親に申し訳ないとか、このままでは良くないだろう、という考えは辛うじて持っていましたので。
学生時代にコミュ障を治すべく始めた、接客業のバイトだけは続けていましたよ。(そこだけは唯一エライと思ってます😁)


ちょっと話がズレましたが。
モノの少ない家で何をしていたかあまり覚えていませんが、家にいたときは別に幸せじゃなかった、ということだけは覚えています。

モノが少ないことと「幸せ」が単純にイコールではないと思う実体験です。


今のミニマリストたちが幸せな理由

ちょっと否定的な発言をしましたが。
単純にイコールではないだけで、ある部分ではイコールになる、とは思っています。

自分が「少ないモノで暮らして、こういう幸せを達成したい」と思って実践したときに、モノが少ないことが幸せにつながるんではないでしょうか。
また「モノを減らして、そこからどう生きたいのか」、そこがポイントになってくるのではないでしょうか。

つまり、他人から強制されたり、不本意ながらモノを減らした状態では、いくらモノが少なかろうが、幸せは感じにくいと思います。

モノがない生活にあこがれているなら、減らしている最中は目標に向かっているので、そこから「どう生きたい」がなくても、充実感もあるかもしれません。
(あとから見つかるかも知れませんし、達成したあとに「何か違う」と思うかどうかは、分かりませんが)


という訳で、ミニマリストが幸せな理由は、「こう生きたいがためにモノを減らす」という選択をし、その生き方に近づいている(できている)ために幸せなのでしょう、と思います。

決して、モノの少なさではなく。


余談

今思うともったいない、ある意味貴重な20代前半を過ごしたわけですが。
それから、今の旦那氏と同棲をはじめたり、正社員で就職したり、社畜になったり、汚部屋になったり、面倒くさいが振り切ったりしたりの後、現在に至ります。

いまは旦那さんとずっと幸せに暮らすのだ、という目標をクリアするために、必要最低限のモノで暮らしてます。
(モノが必要最小限だと、心身ともに面倒くさくないからね)

別にミニマリストになろうと思ったことはないし、ミニマリストという肩書きは、(あると便利だけど)自分には要らないなと思ってますが。
(面倒くさがりという立派な肩書があるし😁)

旦那さんと幸せに暮らすのに不要なものは不要だし、要るものはいる、それだけです❤

(結局のろけたので終わり!)





ミニマリズムの実践で幸せに感じるかどうかは、本人の気持ち次第ということかも。

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