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いっぱい貰ったから少しづつ返そうかと思えてきた

北海道の自然は優しくそしていつも厳しい

 例年になく大雪が続く北海道です。市街地への記録的な降雪で、毎日毎日雪かきや、通勤時のくるまの渋滞が繰り返され、人々の気持ちも萎え、業務にも支障をきたし飛行機やJRも止まり、ネット通販はもちろん、出張や帰省も滞っています。

 国道や道道、市道は各自治体が雪が降れば交通に支障をきたさぬ様に、深夜帯を選んで除排雪が入ります。路地裏や住宅街の細い道は市町村から助成や町内会費で個別に除排雪を業者に依頼します。これほどの大雪が降れば除雪しても、除雪しても降る雪の方が多く、交通は半分麻痺した状態です。

 そんな深夜の除雪が終わり、朝、人々は家の前や玄関、駐車場や歩道から道路までの除雪を行い、徒歩で車で会社や学校に向かいます。共用の道路は除雪車で一気に避けて、その際に歩道や家の前に雪山ができますが、それは各個人やご家庭で除雪をお願いするルールです。

やっぱり自分が一番大切

 皆さん朝から、ひと汗かいて少し疲れて会社や学校に向かいます。体力的に厳しいお年寄りの家ではボランティアさんが代わりに除雪を行います。人々は大雪の大変さ、雪かきの辛さをそれぞれが口にします。町内会でご近所さんと、会社に着くと同僚たちと、同じ話を何度も何度も口にし苦労を労いあいます。

 「大雪にもかかわらず、深夜にブルドーザーで除雪してもらえて、ほんと助かります。この雪じゃ幹線道路まで車が出られないところだった」と感謝の言葉を口にする人。業者さんに陰ながら労いの言葉をかける人。「夜中にガーガーうるさく、朝起きると除雪車で避けた雪が家の前にあって、ホント迷惑だよ。やめて欲しいよ。あれ避けるのに30分も余計にかかった」と会う人会う人に不平不満を口にする人。

 常々僕は、前者でありたいと思う。つい後者の考えが頭に浮かぶけれど、言葉にする前に前者の言葉を気持ちの中で噛み締める。けれど後者の言葉がずっと頭の中に残って、一日中嫌な気持ちになってします。そんな人々の会話を聞いていると、感謝と労いの言葉を口にする人は、いつも後者の言葉にも耳を傾けて、その人に対しても労いの言葉をかけている。

大切な人を思う気持ち

 大切な人のもとに赤ちゃんが産まれた。首も座らぬ小さな時から、よちよち歩き抱き抱えられて、そして自分の足で歩き始めた人も大人になって、そして赤ちゃんが産まれた。

 子供のいない僕にはやっぱり自分が一番大切で、結局のところ利己的な考えに囚われてしまう。見返りを求めない愛、見返りを求めない友情、見返りを求めない奉仕。いろんな人の言葉や行動、映画やドラマ、歌や詩。様々な物からいろんなものを貰った。受け止めきれない色んなものを貰って、産まれてくる感動までもらった。子供のいない僕の元へ、子供の成長を見守る気持ち、そしてまたその生命が新しい命を産む感動を教えてくれた。

いつまでも語り続けていたい

 このnoteでも何度か書いたけれど、僕はサンタが大好きです。本当のサンタを知らないのかもしれないが、僕を取り巻くサンタという文化から様々なものを貰った。そして物をもらう喜びよりも、物事を贈る喜びの方が何倍も大きく気持ちの良いことだと知った。そしてそんな気持ちを秘めていると、出会う人々がみんな感謝と奉仕の気持ち良さを口にする。

 偉くなりたいとか尊敬されたいとか、誰かに褒めて欲しいから、そんな行動が生まれるのだとずっと思っていた。けれどそんな体裁を重んじる行動ではなくて、その結果自分が気持ち良くなれる、気持ちの良い事柄が何倍にもなって返ってくる。そんなことを口にする。見返りを求めない愛。見返りを求めなからこそ生まれるモノがある。そんなことが世界を包んでいることに最近ようやく気がついてきた。と言うか、そんな世界が見えてきた。

自然から頂戴しろそして謙虚に

 この見出しは大好きなドラマ北の国からの黒板五郎さんの遺言の一説だ。

「ここには何もないが自然だけはある。自然はお前らを死なない程度には充分毎年喰わしてくれる。自然から頂戴しろ。そして謙虚につつましく生きろ。それが父さんのお前らへの遺言だ   黒板五郎」

 このドラマも初めて見た時はあまり興味が持てずに、所々見て、記憶の中でもストーリーがあまり繋がっていなかった。けれど時折気になり、時々思い出して見返して見るうちに、そしてドラマの撮影地へ訪れ、現地のその世界に触れるうちに、どんどん古くなって時代に合わなくなっても、どんどんその世界の中の真髄、大切なモノ、失ってはいけないモノがどんどん大きくなってくる。多分、このドラマの中に、そして大好きな松山千春の歌詞の中に、北海道で生まれ、北海道で育った僕に大切なモノが全部備わっているんだろうと思う。

 何度も何度も噛み締めてその中から、大切な物を少しづつ頂戴し、そして自然に大地に、人々に、土を耕し肥えた大地を作り、大きなモノが育つ土壌を育てていくのが、きっと僕が一番気持ちよくなれる瞬間なんだろうな。

最後まで見守ってあげたいと思おうね

 そんな松山千春さんの「生命(いのち)」拙い僕の弾き語りでお届けします。

この子の人生を 見届けられるなら
最後まで見守って あげたいと思うね 
おやすみ今日の日は 明日もいい子だね 
あどけない寝顔だね 夢見ているのかな 
頬寄せて 頬寄せて どうかすこやかな
毎日を 毎日を 与えて下さいね 

微笑みも涙も 全てをこの胸に 
あざやかにやきつけて しまっておきたいね 
いつの日か一人で 歩き始めるのだろう
今はまだ小さな手 幸せつかめるね 
頬寄せて 頬寄せて どうかすこやかな 
毎日を 毎日を 与えて下さいね 
頬寄せて 頬寄せて どうかすこやかな 
毎日を 毎日を 与えて下さいね 

この子の人生を 見届けられるなら 
最後まで見守って あげたいと思うね


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