実現なるか!?信濃町での農福連携(ピーマン収穫)
柏原、仁ノ倉地区の農家さんの圃場でピーマンの収穫・出荷作業を体験させていただきました。
こちらの農家さんでは、ピーマン8000株を栽培されており、収穫・出荷が始まったところです。
農福連携推進の肝の一つ「農作業の切り出し」
川口の副業というわけではなく、農福連携の取り組み(なかなか、うまくいかんです(/_;))で、ピーマンの収穫作業を計画しており、そのための準備です。
農福連携で障がい者の方に作業していただく際には、誰もがわかりやすく作業できるようにする工夫が必要です。
個人の判断に委ねるような曖昧な指示は、初心者には大きな負担ですし、人によっては混乱されることもあるそうです。
作業を細分化、単純化する「切り出し」を行い、さらに作業方法を工夫することで、障がいのある方もない方も働きやすくなります。
一般社団法人岐阜県農畜産公社でのトマト栽培作業の作業切り出し表
こちらの農家さんは、JAを通じて近隣や三重県の市場、関西の生協への出荷がメインです。
市場用はこのような形で出荷されます。袋の下部に「信濃町ピーマン研究会」の文字が。「信州の環境にやさしい農産物認証」を取得していて、化学肥料や農薬の使用は慣行栽培から50%以上削減する「特別栽培」を実施しています。
出荷に際し、品質などは厳しく指定されているそうで「作業の切り出し」は必要になるかな、と思っています。
このピーマン、よーーーく見ると表面にちょっとしたスジや小さな穴が空いていてすべて規格外品で、出荷はできず、残念ですが廃棄されています。
作業の切り出しにしても、自分が体験しなければ話ができん!ということで、作業体験をお願いした次第です。
ピーマンの作業はどうなのか
ご存知のようにピーマンは決して高単価の作物ではありません。
むしろ、スーパーなどでは安売りの対象になることさえあります。
ですので、時間あたりにどれだけ収穫できるか量がものをいいます。
長野県が公表している作物別経営指標による農業所得率も悪くはないのですが、労働時間は長いのが見て取れます。
また、ピーマンの収穫期は実の肥大も早く規格外品となりがちで、そうなると価格もガクンと安くなってしまいます。
ピーマンに限らずですが適期収穫が収入増につながります。
また、ピーマンの背丈が低いため中腰での収穫作業で、この姿勢が一番つらいかも。農家さんも工夫されていますが、もっと詳しく調べてみたいです。
収穫のあとは、出荷用の袋詰作業。
1袋あたりの規定の内容量があり、選別して1個ずつ袋に詰めていきます。これもなかなかの作業です。
作業の切り出しでなんとかできそうな所もありますが、すでに作業スピードが課題になりそうなのはすぐにわかりますw。
収穫体験から考えたこと
○作業の切り出しによる作業工程の細分化と可視化は、農福連携の実現のみならず、農家さんの経営改善に結びつく可能性がある。
○実際に現場で体験させていただき、選果作業などで機械化できれば作業時間の劇的な短縮は考えられるが、導入できないのは低単価で栽培量も少ないから。費用対効果がバランスしないから。
○とはいえ複数工程が存在しており、作業の切り出しで低費用で作業効率化につながるアイデアがあるようにも感じられる。
○部分的にも作業効率化が図れれば、障がい者の方の作業効率もあがり結果として工賃の増加につなげられる。
○現状、収穫作業は経験によるカンが働く部分が大きいので、戸惑わないように収穫サイズの目安となるグッズを製作してみる。
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