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いつもの靴下と旧式編み機で編んだ靴下の違い

分かった気になっている、いつもの靴下と旧式編み機で編んだ靴下(ミドルゲージの靴下とローゲージの靴下についての違いでもあります)の違いについて。

靴下を製造して、販売している私たちには当たり前になりすぎていて、意外と気づかれていない違いがあります。

履き口。です

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こちらの靴下は、一般的な方法で編んだくつ下履き口です。普段量販店で販売されている靴下はこの履き口が主流です。

履き口の部分が内側に折り返されているのが分かります。この部分のことを「メイク」と靴下業界では呼んでいます。

対して、SOUKIが作っているローゲージの靴下(編目がざっくりとしていて厚手の靴下)のはき口は

SS-002cグレー

履き口が折り返されておらず、ニットセーターなどの袖や裾の部分を思わせるリブになっています。

靴下が編み物であることを気づかせてくれます。

たとえるのならば、Tシャツとセーターの違いのようです。

別のもののようですが、作られ方は同じ、ニットです。

筒状の編み機でらせん状に編まれる靴下ですが、(靴下によってはホールガーメントといって、横編み機で編まれるものがありますが今回は割愛します)最新の編み機では履き口の部分は折り返されて、縫われた状態で出来上がります。

対して旧式の編み機の出来上がりの状態は

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靴下同士が繋がって出てきます。編み機の種類にもよるのですが、繋がって出てくる編みあがりの靴下は内職で一つ一つ切り離さなければなりません。

この写真のカラフルな部分は縫い代で、つま先を縫い合わしたときに切り落とす部分です。ここの部分は余った糸や要らない糸を再利用して使うことが多いのでちょっとカラフルだったりします。

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繋がっている靴下は、切って糸を抜くのですが、たまに糸が残ってしまっていることもあります。なるべく気を付けて内職や検品作業で取り除いているのですが・・・

私たちが作っている靴下のはき口がホロっとしているのは旧式のローゲージの靴下編み機の仕様としてご了承いただけますでしょうか。

糸は手で簡単に抜くことができますので、気になる場合は引き抜くか、お洗濯をするといつの間にかどこかへ行ってしまいます(笑)

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