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渡慶次幸平 久しぶりのラウェイの試合へ・・・ &ラウェイの解説

↑のセルフ転載

きたる8月20日14時(現地時間)、日本を代表するラウェイファイター渡慶次幸平(とけしこうへい)が、2021年10月以来およそ3年ぶりのラウェイの試合に臨む。それもクーデーターやコロナによって情勢不安だったミャンマー現地でだ。

渡慶次がミャンマーで試合するのは2020年2月9日以来でとなる(この試合含めてWikipediaは数試合漏れている・・・)。


前回ミャンマーで試合した時はシュー・ヤーマン相手に(数日前の緊急オファーという事情もあったが・・・)KO負け、さらにその前の2019年11月3日もトゥー・トゥー相手に4RKO負けで連敗中というのもあってミャンマーでは2018年以来の勝ちを狙っている。


試合自体の配信はSKYNET(ミャンマーのテレビ局)がネット配信するとは思うのだが、ちょっとその辺は不透明だ(以前見ることが出来たFacebookのページ見られなくなってるし・・・)。

ラウェイとはそもそもどんな格闘技なのか

新生K-1Krushを見ている人は南雲大輝の存在で名前だけ知っている・・・なんて認識があるかもしれない。RIZINを隅々まで見てるなら上述した渡慶次や浜本キャットの存在で名前だけ聞いたことがあるなんてこともあるかも。武尊がYouTubeにてラウェイやりたいって発言したことも一部で話題になった。

まず基本的なルールだが

・3分5R インターバル2分 ※3分3R、3分4Rなこともある

・パンチ、肘、蹴り、投げ、頭突き が有効

・手にはバンテージを着用(グローブはつけない)

・試合中1度のタイム有り(ダウン1つに加算) セコンド・選手どちらも要求可能

・3ノックダウンシステム

判定決着が存在しない(KOか引き分け)


初期UFCを思わせる過酷なルールである。そしてラウェイが他の格闘技と大きく違う点がスポーツではないことにある。

スポーツであるなら選手の安全をある程度は守らないといけないが、ラウェイにおいては戦士であり勇者なので、そのあたりの扱いが良くも悪くも現代的ではない。


そして書いたように肘どころか頭突きが許可されている。ハイキックからのジャンピング頭突きでKOをとる。頭突きで相手を下がらせて三日月蹴りを突き刺すなんて戦術まで存在している。

かつては関節技が許可されていたり、金的攻撃はスルーされる(男らしくないという理由で推奨はされてなかった)など今よりも過激ではあったが、関節技になりそうだったらレフェリーが割って入ったり、金的によるノーコンテストが生まれるようになったりとレフェリングに変化が生まれている。

掌底はルール上大丈夫なはずなのだが(ラウェイの日本のお偉いさんに聞いた)、なぜか試合で注意くらったりする。ワセリンを顔に塗りたくる選手が多いので許可されているのかと思ったら拭き取ることもある。摩訶不思議だ。

後楽園ホールで最前列で観戦してたら選手の血が飛んできたこともあった。格闘技観戦して20年以上だが、人って殴り合うとこんなに裂傷するもんだと驚いた。

渡慶次幸平とは

1988年6月4日生まれ 小学生の頃に野球をはじめ、高校時代には沖縄県立糸満高等学校の野球部でレギュラーになる。その後、山本KID徳郁に憧れて上京(ホームレスとして冬を過ごすなんてこともあった)。DEEPを経てパンクラスで2012年にプロデビュー。パンクラスを中心にキャリアを重ねTHE OUTSIDERにも出場。勝ったり負けたりを繰り返していた。

2017年ラウェイ日本大会のオファーが舞い込むとファイトマネーの良さなどもあって出場。ラウェイデビュー戦はTKO負け ラウェイ2試合目は計量オーバーするなど良いところがなかったが、ミャンマーで開催された大会に出場するとダウンを奪い合う激闘を展開。現地でバーサーカーと言われるようになる(暴走タコライスバーサーカーと聞き間違えられた説あり)。

2018年ラウェイ日本大会で念願の初勝利。次戦では序盤押されつつも投げでダウンを奪う珍しい展開になりつつ盛り返して勝利。その後MMAファイターがラウェイをしているようなファイトスタイルから、立ち技主体のスタイルへとモデルチェンジしていった。その後圧倒するも仕留めきれずに歯痒い試合が続くもミャンマーの大会に出場し年間王座を戴冠。


2019年2020年は日本大会では無双するもミャンマーの大会では二連敗。ダーツの旅で地上波デビューを飾ったりもした。そのままコロナ禍とミャンマーの情勢不安もあってラウェイから遠ざかり、キックに挑戦したり、MMAを再度おこなったり、キックに挑戦したりした。

2021年以降、新運営によるラウェイ日本大会が開催され二大会に出場し、いずれもKO勝利。しかし新運営のラウェイがあまり開催されないこともあってRIZINやDEEPに出場したりしていた。

2023年夏 ついにミャンマーでのラウェイの試合へと舞い戻ることが出来た。

身長170cm体重75kgといわゆるミドル級にしては体格に恵まれているわけではない。しかし階級にふさわしいパワーと、見た目に合わない蹴りのテクニックを備えている。奥脚へのローキックと三日月蹴りは強烈。

35歳と格闘家としてはベテランの年齢になってきたが、久々のミャンマーでの試合 どうなるか

面接時に「遊ぶ金欲しさに」と言いたい人生だった。