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【K-1】大沢文也vs蓮實光で思ったこと【格闘技】

 大沢文也選手はKrushライト(62.5kg)級でタイトルマッチ経験があり、K-1ライト級ワンデートーナメントでも準優勝。さらにスーパーフェザー(60kg)級時代では卜部兄弟と激闘、島野浩太朗選手(元Krushスーパーフェザー級王者)に連勝、RISEルーキートーナメント優勝。プロ45戦のベテランである。その実績からくる毒舌とトラッシュトーク、比較的アウトボクシング寄りのテクニック重視(KO率は低いのでアンチも多い)。
 ただ2019年は実質KO負け(レコード自体は反則勝ち)、微妙な内容の試合2つ、怪我などあまり良い感じではなく、今年も世情の関係で試合がなかなかできずという状態。

 蓮實光選手はMMAをバックボーンにミャンマーラウェイジャパンへの参戦。その後K-1グループにも参戦。デビュー戦こそ豪快なKO勝利はしたが、その後連敗(ただ負けた相手の一人は後に65kg王者となる鈴木勇人選手だが)。しかしその後に連勝した。K-1グループで6戦3勝2敗1不戦勝とそこまで実績があるわけではない。ただ、独特な打撃機動と、ライト級屈指の破壊力があって、そういう意味でアップセットがあるかも?という期待を込めての試合かもしれない。

 筆者はラウェイが好きというのもあって、完全に蓮實選手寄りの立場であり、勝って欲しいと思っていた。
 しかし、上述したようにキャリアにおいて7倍以上のひらきがあり、それでいて蓮實選手のほうが年上というシチュエーションである。普通に考えたら勝つのは難しい。大沢選手相手には厳しいと
  その一方で蓮實選手にもノーチャンスではないと思っていた。大沢選手のキャリアに蓮實選手のようなパワーファイターとの対戦経験はあまりなく、ライト級トーナメントにおいても現王者林健太選手にパワーで削られてKO負けというのがあった。※林健太選手自体はパワーファイターというより、ジャブ ストレート フック 膝を丁寧に使い、相手を研究するというオーソドックスに強い選手だが
 また林選手やワン・ジーウェイ選手といった相手にKO負けくらっていたり、40戦以上のキャリアからくるダメージの蓄積とかもある(そもそも去年怪我してたし)。一撃KOではなく削って削っての攻撃でKO出来るのではとも希望をいだいていた。

ちなみに試合が決まった日にこういうリプライを飛ばしている。

1R 大沢選手らしい変則的かつ、テクニカルな動き、ローキックやカーフキックなどの脚への攻撃から、蓮實選手が前に出ようとしたのに合わせて連打で鼻血を出させるなどしていた。
ただ、蓮實選手の攻撃をブロックで受けていたのを見て、これ蓮實選手いけんじゃね?と試合前よりちょっとだけ希望が見えてきた。

↑は前回の蓮實選手の動画。劣勢からラスト1分で逆転KO勝利。しかも3ダウンではなく、立ち上がれなくなったというノックアウト中のノックアウト。東本選手もキャリアが長く、クレスト所属で山崎秀晃選手のような豪腕の練習相手もいるという状態でこれ。

2R 試合が動く。大沢選手が前に出たのと、蓮實選手が攻撃したのがタイミングで重なり大沢選手がダウン。本人はダメージがないアピールをしていたが、やや動きが重くなっていたのでダメージはありそう。
というかダメージがあるためなのか、大沢選手は1Rよりもステップではなく、ガードを固めてるシーンが目立つ。あれこれどっかで・・・

今日の試合ほどではないが、ガードの上から効かせての林選手の猛攻があった。これがどこか重なりいける!いけるよ!蓮實選手!!!!となった

そしてガードを固める大沢選手の隙間をこじ開けるようにアッパーで2ダウン奪い、3ダウンでKO勝利

解説の江川選手はアッパーが見えてなかったと言っていたが、おそらく最初のダウンでダメージがあり、ガードに力が入らず腕と腕の間に拳がすり抜けてしまったように見えた。

願望の3RKOを上回る(?)2RKO 大沢選手にこんな勝ち方をした選手はほかにいないので変に試合を挟まずにゴンナパー選手とタイトルマッチをしてほしい。


余談だが、蓮實選手を応援しているのはラウェイに関係した人は無条件で応援しているというものの1つだったりする。
K-1グループファンならラウェイと言えばラウェイ王者の金子選手が浮かぶと思う。蓮實選手はラウェイに参戦したが3戦2敗1分(判定決着はなく試合がおわると無条件で引き分け)。金子選手はミャンマー現地で王者になった。
そしてK-1グループではラウェイ未勝利の蓮實選手がタイトルマッチもありえる立場に、ラウェイ王者の金子選手は3連敗(そのうち1敗は大沢選手に負けた里見選手)。
MMAファイターが立ち技 その逆 両方で勝つのが難しいようにラウェイで頂点とった男がK-1で活躍が難しい
一方でラウェイで結果がでなくてもタイトルマッチもありえるような活躍を見せる

20年以上格闘技を見ていて、こういうのはたくさん見ている現象なのだが、それでも勝負って不思議だなぁって思った。


まぁそんな感じで


面接時に「遊ぶ金欲しさに」と言いたい人生だった。