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【保存版】 マグネシウムって、すげぇのよ。

皆さんこんにちは!
Physical Edu.のホンダです。

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今回は僕の公式ホームページ内にあるブログから引っ張ってきました。ちょっとTwitterでプチバズって好評だった記事をnoteでも公開します。
↓↓ 元記事 ↓↓


やってきました!僕の大好きな栄養素であるマグネシウムです。

大学時代、学部4年での卒業論文では『塩化マグネシウムの経口摂取が大学陸上競技短距離選手のコンディショニングに与える効果』というテーマでマグネシウムについての研究を行いました。大した研究結果は出せませんでしたが、

大学での同期たちの本田のイメージはマグネシウム(Mg)だったそうです笑。

今回はそんな奇跡のミネラル『マグネシウム』についてお話しします。


(※)今回は生理学・生化学的なお話を含みますので、全てを理解しようとしなくても結構です。結論として「マグネシウムは超大事だなー」ということだけわかっていただければOKです。


1、マグネシウム(Mg)について

まずはじめにマグネシウムの重要な効果についてですが、極論を先にお伝えしておくと、マグネシウムがなければエネルギー産生やその他生命活動は一切行うことができません。

エネルギー産生、筋肉、睡眠、疾病などなどなどなど様々なところにマグネシウムは関与しています。コイツがいなかったら生命活動はどうなっているんだと言うくらい重要なミネラルです。

その中でも今回はエネルギーと筋にフォーカスして描いていきますね。

マグネシウムの重要性をめちゃくちゃ細かく丁寧に説明した
『The Magnesium Miracle』 -Carolyn Dean-

によると体内の325種類以上の酵素や補酵素の活動に関与しているため、
生命活動のあらゆる代謝に関与している超超超超超重要なミネラルです。

ちなみに『Magnesium Miracle』の日本語版もあるのですが、すでに廃版になっており値段がバカ高くなっていますので原著で読んだ方がお得です。英語ですが割と読みやすい文章なので苦手な方も挑戦してみてください👍

大学4年次に出会った当時の僕の愛読書です。


Dean C.(2014)および糸川(1994)によると、ATPはマグネシウムイオンと結合して体内では "ATP-Mg2+複合体" として存在しているとされています。人間が活動するための主なエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)ですらマグネシウムに依存しています。


”アスリートにとってエネルギーの枯渇は致命的な欠点になります”


細胞の生理作用やエネルギー産生のあらゆる側面を高め、体力、持久力がさらに高まることを考えるとマグネシウムに注目しない理由はありません。


しかし、多くのアスリートが慢性的にマグネシウム不足に陥っている可能性があるようです。

例えば、Pollock N., et al.(2019)の世界レベルの陸上競技選手(平均24.2±5.7歳)1192名を対象とした研究があります。この研究は対象のアスリートから取得した510サンプルで構成されています。その中の42名のアスリートから採取した69のサンプルにおいてマグネシウム欠乏症が確認されたそうです。

対象アスリート1192名のうち、その22%がマグネシウム欠乏症であったそうです。
不足ではなく、欠乏です。これは非常にまずい状況なのです!


もしパフォーマンス低下の原因がマグネシウム欠乏なのであれば、そこは一刻も早く改善しておいた方がいいでしょう。積極的に摂取を行えば2週間程度でマグネシウム結部を改善できたと言う症例報告もあります。参考までに。



2、マグネシウムと筋肉

アスリートの皆さんは練習中や競技中に痙攣を起こしたり攣ったりしたことが少なからずあると思います。アスリートにとってハイパフォーマンスを発揮していくためには、筋肉の良好な状態は不可欠ですよね。


筋肉は全体重の約43%を占めており、筋肉には全身のマグネシウム量を100%とした場合に27%ものマグネシウムが含まれていることになります。筋肉中のマグネシウム量が低下している場合は筋肉の痙攣や攣りが起こったり、エネルギー産生を効率的に行えなかったりするようになってしまいます。


筋肉を構成している筋原繊維には,アクチン,ミオシン,トロポニンと呼ばれるタンパク質があります。筋収縮が起こるためには、その筋原繊維中のミオシンがアクチンを手繰り寄せるような運動を行うことで起こるものです。


筋肉の収縮が行われる際にはCa2+(カルシウムイオン)やMg2+(マグネシウムイオン)が強く関与しており、カルシウムとマグネシウムの間には拮抗関係が成立しています。

要は、筋収縮が行われるときにはCa2+が筋繊維中に拡散して筋収縮が開始されます。それに対して筋弛緩が行われるときにはMg2+が筋繊維中にCa2+が流入するを抑制するように働き、筋収縮のバランスを取っているのです。


このときにMg2+が不足してCa2+が過剰な状態になった際に攣りや痙攣が起こるのです。このカルシウムとマグネシウムの共同作用と拮抗作用が複雑に反応して生体機能を円滑に動かしているのです。生命って、すごいですよね。神秘ですわ。


また、筋収縮が行われる前はトロポニンがミオシンとアクチンが結合することを防いでおり、筋収縮が行われる際にはCa2+がトロポニンに結合することによってミオシンとアクチンが結合できるようになります。
このときモータータンパク質であるミオシンが,アクチン上を滑走するためにATP−Mg2+からリン酸基を遊離することによってエネルギーを獲得できます。そしてアクチン上を滑って移動し,筋収縮を行得るようになるのです。


Steward CJ.らが2019年に行った9名の健康な男性のランナー(年齢:27±4歳、体重:80±11 kg,身長180±8 cm)をMgを摂取する群またはプラセボ群に分けて実施した研究があります。

Mgを摂取する群には500mg/日のMgを、プラセボ群にはプラセボをそれぞれ7日間摂取させました。

その結果、Mgを摂取する群は激しい運動後1〜24時間で血糖を上昇させ、運動後24〜72時間で筋肉痛を軽減したと報告しています。


筋肉におけるマグネシウムの重要性は非常に高いです!

筋肉が疲労し、パフォーマンスが低下している状態下で更に強度の高いトレーニングを実施すれば怪我をするリスクも高まります。


マグネシウムの摂取は、筋収縮・筋弛緩のバランスを整えたり、筋肉の疲労を軽減させたりすることが可能になります。

したがって、アスリートが筋肉のケアを行う際や最高のパフォーマンスを発揮するためにもマグネシウムは有効なのです。

日常的なマグネシウム不足が懸念されるアスリートにとって、直接的に筋細胞へ経皮吸収させることはパフォーマンスの最大化において有効だと考えられるのです。


いまいち実感として効果は薄くても、エネルギー産生や筋活動やその他あらゆるところでの必要性は変わらないので摂取しておいて損はないと思います!


3、マグネシウムの摂取方法

マグネシウムの摂取方法としては主に ①経口摂取 ②経皮吸収 があります。
はじめに経口摂取についてです。経口摂取するマグネシウムの適切な容量の目安は体重1kgあたり、6~8g/日とされています(ex. 体重60kgであれば360~480mg)。

子どもの体重は大人よりも軽く成長のための要求度も多いため、子どもでは体重1kgあたり10mgが適切だと述べている研究者もいくらい重要なミネラルです。アスリートもストレス量やトレーニング内容に応じて必要量は増加していきます。

その他の方法としては、経皮吸収があります。たとえば、マグネシウムローションやオイルを直接皮膚に塗る方法です。

マグネシウムは皮膚からリンパ系に入り、そこから循環器系と消化管を経由して血清マグネシウム濃度を増加させることが可能になるのです。経皮吸収は経口摂取よりも効率的に筋肉痛を軽減したり、良い筋肉の状態を維持したりすることができます。


僕は寝る時などに頸部に塗ったり肩に塗っていますが、筋が緩んで気持ちよく寝むることができています。今回は書きませんでしたが、睡眠に重要なホルモンの生成などにもマグネシウムは関わっています。やっぱりすごいっすよ、マグネシウム。

これは僕の経験則ですが、高校・大学1年生ごろまで走り込みを行ったら脚を攣ってしまうような選手でした。しかし、マグネシウムの重要性を知ってから意識的に普段の食事やマグネシウムローションで摂取を始めました。

すると不思議なことに、いつからか練習中に脚を攣ることもほとんどなくなり、さらには走り込みで早々にバテることなく最後まで走り続けられるようになりました。プラセボでもなんでも個人的に感じた効果は絶大でした。

また、バスケットボールの練習中や試合でも足に不調を抱えてベンチに帰ってきた選手にマグネシウムローションを塗って数分休ませるとまた直ぐにコーチに戻っていきます。
選手たちにとっても結構強い味方のようです。


【オススメ商品】

最後に、僕が自分にも選手へのリカバリーや競技中のアプローチでも使っているマグネシウムグッズをアフィリエイトリンクを使って紹介します。

(※)ニューサイエンス社の商品のみを紹介していますが、別に回者ではなく実際に使用して良い効果を実感できたもののみを記載しています。


ニューサイエンス 超高濃度マグネシウム 50ml  
経口摂取にはもってこいの塩化マグネシウム(MgCl2)です。水筒のお茶やお水、小籤の際に味噌汁や炊飯時に数滴垂らしてみてください。特に味の違和感もありません👍


ニューサイエンス マグネシウムローション 100ml
 筋へのマッサージは大学時代からずっとコレです。「今日ここなんか凝ってるなー」なんて時に3プッシュくらいふりかけてヌリヌリするとそれだけで十分弾性が戻ります(エビデンス本田)。
筋弛緩や経皮吸収を求めるなら、僕はこれをオススメします。メディカルバッグにも1本は常時入れています。


ニューサイエンス マグネシウム歯磨きペースト
「そこまでするか〜笑」って大学時代の友人に言われましたが、口腔内からのMg吸収も侮れません。いっそのこと歯磨きの時にも入れてしまえーってことなのでしょうか笑。
個人的には味も悪くないし、口腔内のスッキリ感もサイコーです👍


ニューサイエンス マグネシウム入浴剤 
 僕が使用する頻度としては少ない方ですが、まる1日出先での仕事を終えて超絶疲れたときや慢性的な疲労を感じたときにお風呂に入れています。全身あらゆるところから吸収されていて欲しいなーと言う願望の塊ですね笑。
しかし、次の日の疲れの残り方は全然違います。試合が続くときには必須でしたね。


以上、『マグネシウムって、すげのよ。』でした。

何か参考にしていただけると嬉しいですし、全く参考にしていただかなくてもそれはそれで OKです。そして、信じるものは自分で決めてください。

また、コメントや感想・ご意見、SNSでのシェアなどはとても励みになりますし、何より本田がめちゃくちゃ喜びます!

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【公式SNSリンク】
https://instabio.cc/sou-physicaledu
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<参考文献>

Carolyn D.(2014)THE MAGNESIUM MIRACLE,BALLANTINE BOOKS.
糸川嘉則(1994)カルシウム,マグネシウムの生体内での挙動. Inorganic Materials, Vol.1, No.252.118-124.
上原ら(2010)栄養代謝におけるマグネシウムの重要性.海水学研究, 64(4):202-210.
Pollock N., et al.(2019) An 8-years Analysis of Magnesium States in Elite International Track & Field Athletes, JOURNAL OF THE AMERICAN COLLEGE OF NUTRITION. https://doi.org/10.1080/07315724.2019.1691953.
Steward CJ., et al.(2019) One week of magnesium supplementation lowers IL-6, muscle soreness and increases post-exercise blood glucose in response to downhill running,European Journal of Applied Physiology,119:2617-2627.
石黒伊三雄監修(2006)わかりやすい生化学-疾病と代謝・栄養の理解のために-[第4版],ヌーヴェルヒロカワ,p.173.

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