脱水へのアセスメント

脱水を疑わせる所見
・皮膚(しわ、緊張低下)、口腔内、腋下などの乾燥
・脱力、意識障害
・下痢のをしている
・嘔吐を繰り返す
・胃液・腸液などのドレナージ(チューブやカテーテルを用いて、体外へ排泄すること)
・尿量減少
・濃縮尿(尿の色)
・BUN、クレアチニン上昇(BUN/Cre>10目安)
・脈拍増加
・血圧低下
・脈圧増加(脈圧70㎜Hg以上)→拡張期血圧のみ低下した場合
・多量の利尿剤使用
・投与量と無関係に尿量が多い
・発熱(不感蒸泄の増加)

①等張性脱水
水分とナトリウムがともに減少
対応:生理食塩水、経口保水液投与
②低張性脱水
大量の下痢、嘔吐、イレウスなどを喪失時に電解質の十分な補充が行われれないと発症
対応:生理食塩水、経口保水液投与
③高張性脱水
ナトリウム<水分の喪失が大きく、血清ナトリウム値が高値に
発熱による不感蒸泄、尿崩症による尿量増加
対応:5%ブドウ糖液の輸液
高張性脱水時の水分欠乏量=【1ー(140÷血清ナトリウム)】×0.6×体重
高張性脱水以外の場合
水分欠乏量(L)=体重㎏×0.6×(1-以前のHt/現在のHt)

臨床症状による推定
①軽度
口渇、尿量減少(1~2日の水分摂取が少ない状態)
体重の2%欠乏、成人では1~2L欠乏目安
②中程度
高度口渇、欠尿、粘膜乾燥、脱力感、体温上昇、血清Na濃度上昇
体重の6%欠乏、成人では3~4L欠乏目安
③中程度症状の増強、精神症状
体重の7~14%欠乏、成人では4~8L欠乏目安

引用:高齢者の栄養ケアQ&A 田村佳奈美 メディカ出版 2016年

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