高齢者に必要な水分量

健康な成人
1日に水分排泄量 2.5L
 内訳:尿 1.5L 糞便150ml 不感蒸泄900ml (呼気300ml、皮膚600ml)
1日に必要な水分
 求め方:尿量+糞便中水分+不感蒸泄-代謝水
※代謝水→エネルギー代謝により、体内で生じる水分
 ・13×代謝エネルギー量(kcal)÷1000
 ・体重(㎏)×5ml/kg
日常生活で、水分排泄量の測定は困難なため簡易式で水分量は求める
簡易式
・30ml×体重(㎏)
・1ml×摂取エネルギー(kcal)
発熱時→1℃体温上昇で200mlの水分投与量をプラスする
・不感蒸泄=体重×15+200×(体温-36.8℃)

高齢者
 発汗量、尿量減少、エネルギー代謝低下
→水分排泄量減少
 腎機能、心臓の機能低下
→過剰な水分は浮腫、心不全のリスク上昇
 利尿剤投与検討
※成人と比較し、少な目の水分投与が安全
 ただし、少なすぎると
 ・脱水
  持続→口腔内、気道乾燥→分泌物、痰絡み↑→肺炎リスク↑
 ・血圧低下
 ・尿量減少による尿路結石、尿路感染、急性腎不全
 ・糖尿病症例では、高血糖高浸透圧性昏睡などの発症リスク
目安量として1500ml程度

引用:高齢者の栄養ケアQ&A55 田村佳奈美 メディカ出版 2016年

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