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4月の香り、どうする?

4月は出会いの季節、はじまりの季節、花粉の季節だ。
新しい環境へ飛び込む人、それを受け入れる人、新しい担当との挨拶や懇親会など、普段の数倍にのぼる緊張の機会も多いはず。
そんな中でご自身を演出させたり、自身に自信をつけたり、落ち着けるために香水を用いてはいかがだろうか?

マニアックだが、香りを嗅いでそれが何かという情報が脳に伝わるのは0.2秒以下という研究データがあり、これは"痛み"の伝わる0.9秒よりもはるかに速いのだ。
そして脳に伝わった香りは、大脳辺縁系(海馬、扁桃体)に到達したあと、免疫内分泌系の調整を司る、視床下部や脳下垂体に達し、自律神経のバランスやホルモン調整などを行う、つまりは、香りが脳にダイレクトに心身のバランスを整える役割をしているのだから、香りを用いて、ご自身や周りの人の気持ちにアプローチするのはとても有効なのだ。

というわけで、この春、あなたはどんな香りを香らせたいだろうか?
この答えは簡単で、今のご自身が"いいな"と思う香りを選べば間違いない。これは日ごとに違うかもしれない。

筆者が春に纏いたい香りをここに。
Etat Libre d'Orange | Yes l do|甘い謎

グリーンフローラルブーケが春の気分を盛り上げる、Yes I do

スズラン、ジャスミンと青みを含みつつもしっかり"お花"な香り。春霞のように心地よく軽やか。この香りは本来、小悪魔的な香りらしいが、人の肌質によりそれは左右され、私の肌ではむしろピュアに心が躍る瞬間を描いている。だから、イエス、アイドゥーもピュアなこころで。

季節や体調で纏いたい香りは全く変わる。
あなたが求めている香りを心地よく纏えば、周りの人もそれを魅力的に感じてくれるはずだ

ただ、香りを選ぶことに多少なりとも抵抗がある場合は、香水ショップで親身な販売員さんを見つけるのが良いと思う。
ある程度香りのこうほがあるとより良い。

私も数年販売員を経験したが、販売員の経験が長くなるほど客観的に香りを評価し、人気不人気の香り(この尺度を求めない人もいるが)なんて無意識に頭に入ってくる。

また、香りのコンサルティングもおすすめする。有料にはなるが、忖度なく新たな角度からいい香りに出会うことができる。

Etat Libre d'Orange | Exit the KING|瀕死の王

エグジット ザ キング

確信、そして権力の凋落。世の中に確実なものなど無い。自由を抑圧するものからの解放、それをあなたの肌から描くなんてどんなに面白みがあるだろう。
香りは、重みのあるアルデヒド中に石けんのアコードがほんのり爽やかさを加えたシプレノート。
香りはしっかりしているので、足首あたりに纏うのがお勧め。

少々長くなってしまった。
最近続々と店舗展開を広げているBULYから最後のおすすめを。


OFFICINE UNIVERSELLE BULY  |  MYRRHE D'ERYTHREE

ルーブル美術館コレクションの一つ、サモトラケのニケ


写真に記したこちらの香りは、サモトラケのニケにインスパイアを受けて作られた作品。ジャスミンとローズ、ベルガモットがミルラに溶け込み、マグノリアとチュベローズが柔和に肌を包み込む香り。終売となってしまったため、同じ配合の香り(レシピは異なるはず)を記載した。
ミルラ・デリトレーは このうっとりするような調香は控えめでありながら、ベロアのようにしっとりと素肌に馴染む。ビュリーの香水は水性香水であまり長く香らないので、頸にほんのり纏うのも良いかも。

好きな香りはいくつあってもいいし、それで自分を演出したり、心を整えたりできるアイテムだと思う。
春のせいなのか気持ちが落ち着かない、晴れない、そんな人の一助になれば嬉しい。

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