なぜ有料キャリアコンサルティングは流行らないのか

今日は企業内キャリアコンサルティングのため、事業所にお邪魔しました。
従業員の方が「占い師に話を聴いてもらったら5000円でも足りないのに、無料で一時間も話を聴いてもらえるなんて!」
とおっしゃっていたそうです。
思わず笑ってしまいましたが、同時に、以前同業の方が、
「占い師に5000円払う人はたくさんいるのに、キャリアコンサルティングに5000円払ってくれる人が少ないのは何故だ!」
とおっしゃっていたことを思い出しました。

私は、欲しい言葉だけをもらえるかどうか、そして、媒介物があるかどうかかな、と思っています。

占いは、カードでも卜占でも霊視でも、聴きたい人(クライアント)と占い師(コンサルタント)の間に、なにか介在するものがあります。
占い師は、
「カードにはこう出ています」
「ご先祖様がこう言ってます」
と言いながら、クライアントが納得できる言葉を伝えます。
いわばアセスメントツールを使って、その人の欲しい言葉を探すようなものです。

キャリアコンサルティングは違います。
コンサルタントは、クライアントが自分自身と向き合うための鏡であり、そこにはクライアントしか存在しない。
誰も指針を示してくれない。
自分で探すしかない。
時には見たくない事柄が自分の中から出現するかもしれない。
なかなか大変です。

さらに。
コンサルタントが映りの良い鏡であればまだしも、お恥ずかしいことにいまだに
「キャリコンに行ったら説教された」
と言う話を聞くことのなんと多いことか。
5000円払って説教聞きたい人は、よほどの物好きでしょう。
少なくとも私はいやです。

占い師になら、たとえ説教されたとしても、
「人から言われたんじゃない、カードに出てたから」
と思えばまあ受け入れやすいかもしれません。

ひとは、キャリコン側が思っているほど自分の本心を知りたくはないんだろうと私は思っています。
それでも、私が占い師ではなくキャリコンを選ぶ理由は、クライアントに意思決定してほしいから。
自分で選択した人生に後悔は滅多にないと思っているからです。

キャリアコンサルティングに興味があるけど、お金を出すのはな、と思っている方、ハローワークでは無料で受けられると思うので、ぜひお試しください。

最後までお読みいただきありがとうございました。




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