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卒業式 〜小さな恋の物語〜

卒業シーズンも半ばを迎えた。
先週は絶好の卒業式日和。記念撮影やクラスや友人や家族の撮影に、久々にいい汗をかいた。

昨年の今頃は、式典自体の開催が危ぶまれ、参列できる人数制限や式典の縮小など、思っても見ない事態に、みんながあたふたしたのを思い出す。
あれから一年。
制約と制限。縮小と中止。
この言葉がずっとつきまとった一年だった。

当たり前のようにやって来る卒業式も、あの一年前から当たり前ではなくなり、式典の開催を祈るようになった。
地域と学校、先生と保護者の “子どもたちへの思い” が届き、晴れて卒業の日を迎えられた。
卒業式の鉄板なアレコレも自粛となり、少々寂しい思いは否めないけれど、式典最後は、保護者の皆さんにも入ってもらっての盛大な記念撮影で締めくくることができた。

式典に参加できな下級生が、花道をつくって卒業生を迎えた。
集団登校やクラブや委員会など、小さな先輩後輩の別れがあった。
花道を抜けた卒業生が、思い思いに別れを惜しんで校門で溜まっている中、ひとりの男子がひとりの女子を、校舎の裏手に呼び出した。
小さな恋の物語。
勇気を振り絞って、気持ちを伝えたんだろう。
満面の笑みでみんなの輪に帰ってきて祝福を受けた。
きっと卒業式の日に想いを告げようと決めていたんだろう。
見ていてほっこりした。

卒業式というと我々の頃は、第二ボタン伝説はじめ、式典以外のセレモニーも色々決行された。
甘酸っぱい気持ちや勇気や緊張のドキドキも、今ではSNSの絵文字並べてちゃちゃっと伝えるのが主流なのかと思っていたので、幼いながらに勇気あるその男子の姿に安心した。
その後、目一杯ブランコを漕いでいた。いい顔して漕いでいた。

そういえば、ボクの小学校卒業の日、女の子から告白されたっけ。
ただ40年以上前の記憶。薄れゆく記憶の過程で、多少すり変わったり、盛ったりと、実際とは違った願望やらがお邪魔して、事実とは異なるストーリーが思い出となることも致し方ないわけで。
ただはっきりしているのは、その子とは卒業以来一度も会っていない...。
そんな昔話はさておき。

卒業シーズン後半は、卒園記念、クラブチーム卒団式、高校卒業記念と、まだまだ撮影は続くのだ。
あらたな小さな恋の物語に、期待だな。。。

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