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新卒入社した会社を11ヶ月で退職することになった話


本記事の結論
(筆者が伝えたいこと)

① 何を頑張るかよりも、「何を捨てるか」を明確にすることが大事

勇気を持って「捨てる」という決断を取ること!

チャンス幸運は大胆にリスクを取って行動する人に味方をする

ポルトガル語のことわざと自分の経験から!

行動した結果、人間関係ライフスタイル、その他の外的要因全てが自分にとって幸福度の高い方向へ最適化されていく

今の環境が不安なら環境を変えるためのアクションを取ること!


本記事の目次(1年間の経緯)


昨年末:人生最大の迷いと決断

自分の人生に迷いがあった時期


本当に自分はこのままでいいのだろうか。


今の会社が嫌いなわけではないし、特に今の仕事が嫌なわけではない。

それでもどこか現状の姿に満足ができない自分がいる

今日は仕事が22:30に終わった。
家に帰る頃には24:00を過ぎるだろう。

学生時代に熱中していたフリースタイルフットボールという競技には時間を使えていない。

名前も知らない若くて上手い子がどんどん現れてきていて、今のままではきっと自分も30歳を過ぎたら抜かされてしまうだろうな。

将来が全く見えない。
プライベートはそこそこ充実していたはずなのに、なぜか苦しい。

自分はどちらかと言えば豪遊はしないタイプなのに、貯金が貯まらない。

金銭的に豊かになれる未来が全く見えない。

今のまま結婚して妻子を養っていくことなんて、果たして実現出来るのだろうか。

自分1人だけで生きていくならお金が無くても「我慢すれば何とかなる」で済むかもしれない。

しかし、自分の家族を養うとなったら話は別だ。
自分の子供や将来のパートナーにひもじい思いは絶対にさせたくない。

それに、今やっていることが果たして5年後、10年後も通用するのだろうか。確証が全く持てない。

もしも、ある日突然首を切られたら…。
その時は一体どうなってしまうのだろうか。

それから、今やっていることは他の会社でも通用するのだろうか?

「新卒」「20代」「ポテンシャル採用」という下駄を脱いだときに、果たして自分は他の会社でも同世代の優秀な人たちと対等以上に戦うことができるのだろうか?

どうしてだろう。
すごく恵まれている環境にいるはずなのに、なぜか毎日が苦しい。

特にお酒が好きなわけでも無いのに、今目の前の現実から逃げたくて気がついたら安価なお酒に手を出している。

あれ、何でこんなモノを購入しているんだろう?

冷静になって考えてみると、別に特別お酒が飲みたい気分でも無いし、別に特別お酒が好きなわけでもないよな。

あれ、何で自分は最寄りのコンビニに向かっているんだろう。

眠りについた時の記憶は無い。
というか最近は寝る直前に何をしていたのか全く思い出せない。

あれ、もう太陽が出ている。
もう仕事に行く時間なのか。
短い夜だったなぁ。

カフェイン中毒にもなっている。
日中の眠気をコーヒーで無理やり誤魔化している。

『あれ、自分のやりたいことって本当にこれで合っているのかな?』

オフィスに向かう途中、職場の人を見かけた。
形式的に、無機質に『おはようございます』と言葉を発する。

一応挨拶はするけど、腹を割って話せる「親友」とはとても言い難く、
どちらかと言えばビジネスライクな関係に近い。

表面上は上手く職場に馴染めているように見えて、どこか強烈な違和感を感じる。

『この違和感の正体って一体なんだろう…?』

もしかしたら自分は日本の社会に適合できていないのかもしれない...。』

自分の意思で就職活動をして、自分の意思で日本の社会で働くことを選択したはずなのに、もしかしたら自分は判断を見誤ってしまったのではないだろうか。

『いま自分は幸せですか?』

当時の自分は100%の自信を持って
『はい』と答えることが出来なかった。

決して不幸ではないけど、幸せとも言えない。
日本で働いている大半の人に当てはまる状態だと思う。

『大人になったら辛いことも我慢しないとダメ』
『社会人には我慢が必要』

そんなものは本当にやりたいことを実現するための努力を放棄した大人の詭弁だろ

なんて学生の頃の自分は思っていた。

けど、そんな自分もいざ大人になったら
やりたいことを実現するためのリスクを
取ることなんて出来ていなかった。

言ってしまえば、自分はただの臆病者だ。

失うものなんて何もないのに、
見えない何かを失うことが怖い。

毎日毎日ムダに悩んでいるだけ。
1番重要な"実行すること"を後回しにしてしまっている。

他にも悩みは尽きない。

表面的には所属しているコミュニティや会社に馴染めているように見えて、決して友達がいないわけでは無いのだが、どこか慢性的に孤独感を感じる

今自分がやっていることが本当に好きなことなのか確証が持てず、将来が全く見えない苦しさがある

多分みんな表に出さないだけで似たような悩みを抱えている人はたくさんいるんだと思う。

実際に自分もそのうちの1人だったから。
決して特殊な悩みではなくて、大人になったら誰もが感じうる悩みの1つだと思う。

きっとみんなナイフが心臓に突き刺さっているのに平然を装いながら生きているだろうな。

その痛みを紛らわせるために好きかどうかも分からないアルコールやジャンクフード、タバコ、ゲーム、ポルノ、SNS等のドラッグに手を出しているんだろうな。

こうした合法で安価に手に入るドラッグは意思や思考を奪っていく。

意思や思考を奪われた人は「他者への関心」や「身の回りの些細な事象への感謝や感動」、「自分自身に対する成長意欲」も失っていき、弱く、か細く、まるで翼を失い地の底に堕ちてしまった屍のように朽ち果てていく。

『あれ、自分が本当にやりたかったことって何だっけ?』


1月:正式に退職を決意


今の自分の心境を社長へ相談してみた。
口下手ながら、思っていることは全て正直に話した。

『退職しようと考えています』
『実は…』

経緯や思っていること、全て包み隠さず話した。

正直、怒られるだろうなという覚悟はしていた。 

『お前は自分のことしか考えていない!』
と言われても否定はできない。

『今やっている仕事は誰が代わりにやるの?』
『もっと地に足ついて現実をみて生きろよ』
『それでどうやって稼いで生きていくの?』
と言われても、

相手を納得させられるような上手い回答は何も用意できていなかった。

あぁ、このことを社長に相談するのが憂鬱だな。

今思っていることを正直に話すことで無視をされたり、嫌がらせを受けるようになったらどうしよう。

けど思っていることは全て正直に話さないと仕事に支障が出て迷惑がかかってしまうだろうし、言わないとな。

結果から言うと、あっさり承諾された。

自分が思っていた以上に一瞬で、まるで花束が海に落ちるまでの間に面談は終了した。

実際の所要時間は30分程度だったのかもしれないけど、自分にとってはあっけないほどあっという間に終わってしまった。

『もし上手くいかなくてもいつでも戻ってきて大丈夫だからね』

表情はハッキリと思い出せないけど、あの優しい声色に涙が出そうだった。


2月:そうだ、ドイツに行こう

ベルリン大聖堂(ドイツ)

退職してからどうしよう。

やっぱり自分はフリースタイルフットボーラーとして活動していきたい

こんな俺だって夢とか野心は持っているんだ!

20歳になってようやく打ち込めるものが見つかったのに、このまま中途半端に終わるなんて絶対嫌だ!

フリースタイルでもっと実力と知名度を伸ばして、わかりやすい結果を残したい! 

このまま終わってたまるか!!

世の中には
『やりたいことが見つかりません』
って悩んでいる人もたくさんいるけど、
幸い自分には夢とかやりたいことが沢山ある。

今は無力でも、野心と行動力だけは持っている。

『やっぱ俺、海外で挑戦したい。』
『もう1回ヨーロッパに行って勝負しよう。』


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それから、フリースタイルフットボールを始めた当初から
こんな夢も持っていた。

『ボール1つで世界中の人に感動を与えられるような存在になりたい』

自分が持っている技術一つで世界の色んな人に感動を与えられるような人間になれたら、そんな素敵なことは無いよな。

20〜21歳の間に1人で20カ国も渡航していて、ある程度は旅慣れている自信があった。

なので、海外に行くことへの不安や海外で生きることへの不安は特に無かった。

退職の相談が終了してから、即ドイツのベルリン行きのチケットを購入した。

今の環境を大きく変えないと自分自身が変わることも無いってわかっていたし、

そのように判断したなら即実行しないと結局いつまでも先延ばしにして結局やらなくなってしまうだろうと思っていたから。

もちろん、会社の関係者へ迷惑をかけてしまうことへの申し訳無さもあった。

けど、一度きりの人生で後悔は絶対にしたくないし、仮に失敗しても自分の年齢ならまだいくらでも軌道修正できる。

むしろこんなチャンスを与えてもらえて
自分は幸せ者だ。

ポルトガル語のことわざにこんな言葉がある。

A sorte favorece os audazes
(幸運は大胆な人に味方する)

細かい訳し方は置いといて、意味は大体こんな感じ


難しいことは考えず、未来のことは恐れず、
大胆に行動してみよう。

行動した結果、最適化された僕の人間関係や環境、その他の外的要因すべてがきっと僕を味方してくれる。

そう自分に言い聞かせていた。

3月:退職

引き継ぎも完了して正式に退職をした。

わざわざ自分のために食事会も開いてくださって本当に有り難かった。

ものすごくお世話になった大好きなクライアントからは服のプレゼントを頂いた。

本当に本当に申し訳無さと感謝の気持ちが大きかった。

安定した職を捨てるという、これ以上無い程のリスクを取った。

もう後戻りはできない。

失敗を恐れずに、大胆に、思い切って挑戦していこう。

4月:将来不安期

いざ会社を辞めたものの、その後の仕事をどうしようかと本気で悩んでいた。

これから海外で挑戦をしていくつもりだったから、場所を問わずに働ける動画編集やプログラミングの仕事をしようと考えていたが、当時はいかんせん人に見せられるような実績がまだ乏しかった。

向こうで安定した職が見つかるまでは何かで食いつなぐしか無い。

まずはYouTubeを頑張ってみようと思い、動画の撮影や編集などを独学で覚えてフリーランスとして動画編集の仕事も受けていた。

海外渡航の準備を進めながら、Premiere Proの操作もこの時に覚えた。
当時の収入は月5万円くらい。

とりあえず日本の企業とリモートでやり取りをしながら場所を問わずに働くノマド的な生き方は実現できそうだけど、これから毎月どのくらいの収入が得られるのかはわからないし、向こうに行ってから仕事があるのかどうかもわからない。

そもそも、今やり取りをしている日本の企業もずっと仕事を頂けるかどうかなんてわからない。

この生き方を自分の意思で決断したはずなのに、人生の不透明さに苦しくなって裏でずっと迷っていた。

今は耐えるしかない。
諦めずに続けていればきっと...

この生き方は万人に肯定される生き方ではないだろう。

久しぶりに会った大学時代の友人には
『お前は地に足をついていない社会不適合者だ』
って言われてしまった。

悔しかった。

自分の意思で人生を本気で変えたくて大きなリスクを取って行動したのに、その背景とか葛藤全て否定されてしまったのが辛かった。

全く関係ない外野ならまだしも、お前ならきっと理解してくれるだろう、少しくらいは背景や心情を汲み取ってくれるだろうと思っていた友人だったので、なおさら辛かった。

けど、そいつが言っていることも間違いではないし、それに対して何も言い返せない自分が本気で悔しかった

数字的な結果を出すまでは批判否定をされる覚悟は持たないといけない。

結果が出ればきっとみんな手のひらを返していく。

そこまでは自分のやるべきことに集中していくしかない。

5月:シンガポールへ向かう

高層ビル群(シンガポール)

5月の初めにシンガポールへ向かった

詳しくは書けないが、前の会社や役所との手続き関連で色々あって7月か8月辺りには一度帰国しなければならなかった。

海外へ行くことへの不安は全く無かったが、空港へ向かう間、役所の手続きとか前の会社からの書類のこととかどうしようという不安で頭がいっぱいだった。

早朝の成田空港から出発し、
人生で二度目のシンガポールへ

高校生の頃に一度来たことがあったので、どこに何があるのかは大体憶えていたし、空港に着いた時のあの空気においから学生時代に旅をしていた時の懐かしい幸福感を思い出した。

海外にいる間は基本的にずっと1人なのに、何故か孤独感を全く感じない

20カ国も旅をしていたらそりゃ稀に差別的な対応をされたり酷い暴言を吐かれたりしたこともあったけど、それでも海外で出会う大半の人たちはみんな温かくて人間味がある。

英語が流暢に話せなくてもみんなフレンドリーに話しかけてくれて、みんな優しく接してくれる。

『心が辛くなったら海外で生きるのもあり』

やっぱり自分は旅が好きなんだと再認識した。
もっと世界の色んな国をみて周りたい。

日本にいる時と違って、
『もしかして自分って浮いているのかな…?』
とか考える必要が無いし、コミュニケーションも直接的なので気持ちがすごくラク。

もしかしたら自分は、海外で外国人として生きている時の方が幸福度高いのかもしれない。

バックパッカーを経験したことがある人の中には共感してくれる人もいるんじゃないかな。

シンガポールで少しの間余暇を楽しんだ後、そこからドイツへ向かった。

ドイツ到着後

まるで夢を見ていたかのような素敵な経験をたくさんしてきた。

ドイツのベルリンに到着後、北部のハンブルクという都市へ向かい、そこからデンマークのコペンハーゲン、スウェーデンのイェーテボリ、ノルウェーのオスロと北欧の都市を周遊していた。

ノルウェーでは現地の子供にフリースタイルフットボールを教えてきたし、ヨーロッパに着いてからイギリスの企業にアポを取って直接オフィスに行ったり、日本の企業の人とやり取りをしたりしていた。

他にも、以下の都市(国)へ渡航した。

今回の旅で渡航した都市(国)一覧▼
・シンガポール(シンガポール🇸🇬)
・ベルリン(ドイツ🇩🇪)
・ハンブルク(ドイツ🇩🇪)
・ドルトムント(ドイツ🇩🇪)
・フュッセン(ドイツ🇩🇪)
・デュッセルドルフ(ドイツ🇩🇪)
・コペンハーゲン(デンマーク🇩🇰)
・イェーテボリ(スウェーデン🇸🇪)
・オスロ(ノルウェー🇳🇴)
・スコピエ(北マケドニア🇲🇰)
・ティラナ(アルバニア🇦🇱)
・シュコダル(アルバニア🇦🇱)
・ポドゴリツァ(モンテネグロ🇲🇪)
・ブドヴァ(モンテネグロ🇲🇪)
・コトル(モンテネグロ🇲🇪)
・ドゥブロヴニク(クロアチア🇭🇷)
・ザグレブ(クロアチア🇭🇷)
・リュブリャナ(スロベニア🇸🇮)
・ロッテルダム(オランダ🇳🇱)
・アムステルダム(オランダ🇳🇱)
・カレー(フランス🇫🇷)
・ドーヴァー(イギリス🇬🇧)
・ロンドン(イギリス🇬🇧)
・パリ(フランス🇫🇷)
・マドリード(スペイン🇪🇸)
・ニューデリー(インド🇮🇳)

※ネタバレ
この後、9月に香港🇭🇰、10月にフィリピン🇵🇭に行きます

現地ではストリートパフォーマンスをしたり、人に会いに行ったりしていた。

何かビジネスチャンスがあれば貪欲に拾いにいく。
とにかく自分の人生を変えたい。
色んな人に会いに行こう。

大胆にリスクを取って色々なことに挑戦してきた。
行動力だけは自信がある。

試行回数が増えれば当然失敗する回数も増えていく。
けど、失敗を過度に恐れる必要は無い。

たくさん失敗しても、最終的に1回大当たりを作ることができれば、過去の痛みや挫折は全て通過点に変わっていく。

それに、挑戦していく過程で思いがけない機会に巡り合えるかもしれない。

受け身の人間に奇跡は訪れない。
幸運は大胆な人に味方をする。

6月:インドから帰国

まるで夢を見ていたかのような不思議な2ヶ月間だった。

インドはカオスだったなぁ。
スペインは自分にすごく合っている国だったし、
渡航前は全くイメージが無かったアルバニアっていう国が予想外に最高だった!

ヨーロッパでは信じられないような経験をたくさんしてきた。

日本に帰国して役所で手続きを済ませたら
次は香港に向かおう。

向こうにいる間に大きいビジネスチャンスを何個か拾うことができた!

8月には自分の事業も立ち上げるぞ!

そう意気込んで日本に戻っていった。

7月:現実へ戻る、色々なものを失う

焼け付くような太陽にセミの声
自分の視界に映るのは見慣れた地元の景色

帰国後に役所へ行って手続きを済ませてきた。
出発前の不安事は消えたけど、さてこの後どうしようか。

完全に夢から醒めた。

一応、9月に香港に行くチケットは取ってある。

けど、今の不安定な状態で海外に行くことに大きな迷いがあった。

8月に大きい挑戦をするぞ!
そう意気込んで準備を進めていた事業も
結果から言うと、失敗している。

収入も相変わらず不安定

最初にドイツに向かった時はまだ貯金があったからそこまで不安は無かったけど、今は貯金がどんどん減っている状態が続いている。

今の状態は文字通り「ジリ貧」で、このまま今の状態が続いたら数ヶ月後には間違いなく「レッドゾーン」に突入してしまうだろう。

この短い期間で色々なものを失ってしまった。

フリーランスや起業家と言えば聞こえはいいけど、大きく稼ぐことが出来ていない駆け出しフリーランスの実態はとても華やかとは言い難い。

フリーランスの動画編集者は確かに場所や時間にとらわれずに働くことができるというメリットはあるけど、収入も仕事量も不安定というデメリットも相当大きい
(あと、税金とか保険料とか自分で払う必要があります。)

『あれ、思ってるより不自由じゃね?』
きっと駆け出しフリーランスの大半が同じことを思うだろう。

自由を求めてフリーランスになったのに結局さまざまな制約に縛られるという矛盾を抱えながら生きていくことになる。

そもそも、今の仕事が10年後に残っているかどうかなんて誰もわからない。

仕事が完全に無くならないにしても、市場そのものがシュリンクしたり単価が低くなって稼げなくなる可能性は大いにあり得るだろう。

結局、悩んでいることが退職前と変わっていないじゃないか。

いや、もう四の五の言っている場合じゃない。
自分のやりたいことを実現させるためにも、お金は絶対に必要だ。

やっぱり前の会社に戻ろうかな。
いや、流石に早すぎるよな。

もう一回就活しようかな。

まだ何も結果を出せていないのに、こんな短期間で『すみません失敗したので戻らせてください』なんてそんな間抜けな話は無い。

いや、もう貯金がどんどん減ってきているからそんなカッコつけている場合でも無いし悠長なことも言っていられない。

自分にもプライドはある!
こんな短期間で頭を下げてもう一回戻るなんて、それは無いだろ!

一応いま就活をすれば新卒?第二新卒?のカードは全然使えるよな…。

やっぱり凡人の僕は身の丈にあった会社に就職をして、地に足をついて身の丈にあった生き方をするのが正解なのかなぁ...。

いま諦めたら結局、何者にもなれない。
このまま有象無象に埋もれていく人生を望んでいるのか。

もっと現実を見て生きろよ。
まだ就職しようと思えば全然できるし、今ならまだそこまで不利でもないぞ。

忘れるなよ。
お前は凡人だ。
特別な頭脳も特殊能力も何も持っていないし、漫画やドラマの主人公でも何でもない。

周りと同じ人生を歩むにはまだ遅くない。
やり直すなら今だけだぞ。

手足を止めるな。
今のお前みたいな臆病者に幸運は味方しない。

大きい迷いが頭の中をぐるぐる回っていた。

やっべぇ、自分が今挑戦していること、
何一つ上手くいっていない。

視界が徐々に霞んでいく。
手足の震えと冷や汗が止まらない。
呼吸が苦しい。
煩いセミの声が徐々に遠のいていく。

外は暑いのに体はものすごく寒い。

あれ、なんかおかしいぞ。
この時期に体調を崩してしまった。

苦しそうにベッドに横たわっている自分を見下ろした。
あそこで苦しそうにしている自分はまるで八寒地獄の大王に心臓を掴まれているのだろうか。 

何もやる気が起きない。
食べたものも全て戻してしまう。
手足の震えが止まらない。

あぁ、これはマズイ。

やっぱり人って脆くて弱いな。

………絶対に考えてはいけない光景が一瞬だけ頭に浮かんでしまった。

少しだけ休むことにしよう。

いや、もういっそのこと、全て辞めてしまおうかな。

8月:療養期間

最初の異変は睡眠に関する問題から始まった。

なんかいつもより眠れないなぁとか、昼間なのに眠たいなぁって感じたら黄色信号。

しっかり寝ていて特に夜更かしはしていないのに朝の9:00〜11:00に強い眠気が来るとか、明らかな異常が来た時にはもう遅い。

睡眠障害とは診断されていないけど、この頃から睡眠系の異常に悩まされていた。

次は手足の震えと吐き気
何を食べても戻してしまう。
いったい何を食べるのが正解なんだろう。

良くなったと思ったら強い躁うつのような症状に襲われる。

そして呼吸が苦しくなっていって肺が潰されるような感覚に襲われた。

ストレスが原因なのか、6月末辺りから軽い不調がずっと続いていて約1.5ヶ月ほど倒れてしまっていた。

9月:香港に向かう & 転職活動

100万ドルの夜景(香港)

9月
どうやら香港への出発日が近づいてきたようだ。

そういえば自分は香港行きの航空券を購入していたな。
チケットを無駄にするのは流石に勿体無いし、香港に向かうとしよう。

体調があまり優れない状態で香港に向かったのをよく憶えている。

重たい体を無理やり起こして、気怠そうに荷物の準備を進めている。

楽しみという気持ちは正直あまり感じられなくて、半分「義務感」に近いような感情で淡々と渡航の準備を進めていた。

正直、今の生活があまりにもキツすぎたので
もう普通に日本で就職して普通に生きるのが1番良さそうだなとか、そんなことも考えていた。

会社員がラクとは言わないけど、会社員は会社員で享受できるメリットがものすごく大きい。

毎月決まった時間働いて、決まったお金が貰えて、税金や保険料のことも何も考えなくて済むのは会社に所属することのメリットの1つと言えるだろう。

実際に半年ほどフリーランスを経験して、当時の自分はこんなことを考えるようになっていたかな。

学生の頃は
『時間と場所に縛られない自由な生き方』に憧れがあったけど
やっぱり労働集約的な働き方から脱却するにはまだ自分には時期尚早だったのかもしれない。

(当時の自分は)スキルも社会人経験も実績も何もかもが不足している。

これが客観的に見ても、自分から見てもズレのない正確な評価だろう。

もう一度立て直すためにも、一度転職活動は行おう

体調が徐々に戻ってきたので、香港にいる間にリモートで面接を受けたり本格的に転職活動を開始した。

結果から言うと、約1.5ヶ月で3社内定を頂いた。

流石に100発100中とは行かなかったけど、それでも自分のこれまでの経験や新卒時代の実績、ポテンシャルが評価されたのは純粋に嬉しかった。

10月:セブ島とのご縁

運命の10月
色々とご縁があって、セブに移住して働くという話を頂いた。

『ぶっちゃけ、面白そうじゃね?』

安直だけど、最初に話を聞いた時にそう思った。

フィリピンは日本と比較したら物価が安いので、仮に毎月20万円も稼げたら生活は余裕だろうな!
それにSNS上で「セブ島に住んでる奴」みたいなブランディングも出来そう!

当時はたしかそんな感想を持ったかな。

手前味噌にはなるが、
セブ島に住んでいて世界30~40カ国を旅している現役のフリースタイルフットボーラーって日本に僕1人だけしかいないはず。

おそらく日本中探しても1人も見つからない、唯一無二の個性だろう。

とは言え、フィリピンは銃社会と聞いていて治安が不安だったし
フィリピンの雰囲気とか住環境が自分と合うのか分からない。

そこだけが心配だった。

なので、実際に現地に行って確かめてこよう!

即セブ島行きの航空券を購入して、その月にセブ島現地まで行ってきた。
(この実行に移すまでの速さと行動力は本当に自分の強みの1つだと思います笑)

セブってどんなところなのかな?
特に問題無さそうだったらこっちに移住しよう!

結論、セブは自分にとって最高でした!


正直に書くと、思っていたより物価安くないなっていう感想は持ったかな。

電気代は日本とそんなに変わらないくらい。
ショッピングモールでご飯を食べたら1000円前後はするし、
スーパーのお肉とか野菜も全然安くなくて、むしろ日本の業務スーパーの方が安い。

日本が相対的に安い国になってきているのか、それともフィリピンの物価が上がってきているのかは分からないけど、豪遊生活は出来なさそうだなっていうのが正直な印象だった。

けど、人はすごく温かかったし、治安も全然悪くない!

住環境も特に問題無さそうだったし、住む分には特に困らないと判断することができた。

覚悟は決まった。
セブに移住しよう。

11月:セブ島に移住

マゼランの十字架(セブ)

一度日本に帰国してから本格的に移住の準備を進めて、11月に再度セブに戻ってきた。

この月から文字通りセブ島に移住した。

せっかくセブに移住するからには発信活動も頑張っていこう。
何をやっても中途半端な自分を本気で変えたい。

16歳の頃の自分と同じ境遇で苦しんでいる人に光を与えたい!


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note(過去記事)▼
偏差値70の高校に進学した話、16歳で大怪我をしてプロサッカー選手の夢を挫折した話、19歳まで躁鬱病に苦しめられていた話が書かれています。

YouTube▼


12月:セブに移住してから

セブに住み始めてから1ヶ月が経過した。
正直に書くと、今の生活がすごく幸せに思えている。

日本で感じていた「生きづらさ」とか、そういった悩みの大半は消えた。

たくさん悩んで、たくさん苦しんで、たくさん行動して、
ようやく素晴らしいチャンスご縁に巡り合うことができたと思っている。

だから今悩んでいる人はとにかく「行動」をしてほしい。

大事なことなので強調して何度でも書くけど、悩む暇が無くなるくらい「行動」してほしい。

もちろん、何か挑戦をする過程で親友だと思っていた人にくだらない罵詈雑言を吐かれてしまったり、昔は普通に接していた人が急に距離を置いてくることもあるかもしれない。

しかし行動した結果、自分にリスペクトを持って接してくれる人や自分と思想が近い人、何かあった時に快く協力してくれる心の優しい人たちに囲まれるようになっていく。

つまり行動した結果、人間関係も環境もライフスタイルも全てが自分にとって幸福度の高い方向へ最適化されていく。

繰り返しになるが、「我慢」や「忍耐」ではなくて「行動」すること。

今の環境が辛い、好きではない、しんどいと感じるなら環境を変えるためのアクションを取る。

人間関係で悩んでいるなら、人間関係を変えるためのアクションを取る。

そうしていくうちに、自分が抱えていた悩みや他者への嫉妬は少しずつ消えていって、「最適化された環境」や「温かい友人」、「自分自身が飛躍するための翼」を取り戻すことが出来るようになっていく。

16歳で躁うつ病を経験して、学校にまともに行けていなかった時期がある僕だからこそハッキリと断言できる。

自分の意思一つで人生は変えられる

おわりに

『職場や学校に上手く馴染めない』
『会社の人間関係で悩んでいる』
『特に熱中できる趣味も特技も何も無い』
『自分は社会不適合なのかもしれない』

みんな表に出さないだけで、似たような悩みを抱えている人は沢山いると思っています。

実際に自分もこうした悩みを抱えていたうちの1人でした。

10代の頃は学校にあまり馴染めなかったし、
16歳の頃には大怪我と躁うつ病を経験しました。

19歳まで自分のことが大嫌いで、自分に自信が持てない自分を変えたいって強く願っていたけど、結局何も行動を起こすことができなかったです。

けど、自分は20歳で人生を大きく変えることができました。

今回の記事がキッカケで、少しでも行動を起こす勇気だったりモチベーションを感じていただけたら嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!



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note(過去記事)▼

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